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013-凪の鱗(7)

 電車は空席が多いようにみえて窓がわの席がすべて埋まっているから満席で、安曇とわたしはドア付近に立ったままでいることにした。恋人のように手を繋いで、震えていた。わたしと安曇のどちらが震えているのかはわからなかったけれど、どちらかの身震いにつられて心臓の音を速くした。ど、ど、と鼓膜を直に打ち鳴らしているかのような音だった。

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シメージとはなにか、わたしにもわかりません。わからないけれども書かないといけないようなもののような気がしているなにか、です。今回のシメージは2020年8月に使い捨てカメラで撮った写真に小説・エッセイ・短歌などなにかしらのことばを添えた作品集とします。

ぶきような作品集。毎月15日・25日に更新します。 ※『nice meeting you』冊子版の購入特典と同内容です。冊子版をご購入さ…

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