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不妊治療:産めないという壁に当たった話
「産むか、産まないか」
20〜30代なら誰でも一度は考えることだと思うが、例に漏れず、私もそれに悩み続けていました。
私は、結婚1年目の30代前半。どこにでもいる夫婦。
子供を産むかどうかについて
2023年の今頃は、子供について深く考えたくありませんでした。
欲しいかどうか、わからないというのが率直な気持ちだったけど、今思うとわからないままにしておきたかったのかもしれない。
将来的には子供が欲しいと思うけど、今すぐなのかを言われれば違うような気がする。
そもそも妊娠したら仕事ができない。今は仕事を十二分に頑張りたいと思っていたし、2人で旅行にも行きたい。2人の時間を大切にしたい。
そんな気持ちが、夫にも私にもありました。
そんな時、生理が2週間ほど遅れました。
その時は、妊娠したかもしれないと舞い上がり、夫を父にしてあげられることや私自身が母になれることをとても嬉しく思った。2人にとって大切な存在ができたかもしれないと思うと、なんとも言えない幸福感でいっぱいだっったと思います。
一方で、妊娠していないでほしいという気持ちもあった。夫との2人暮らしがもう2度と戻ってこないと思うと寂しく感じ、自分の体が変化していくという未知のことに大きな不安が押し寄せてきました。
この時初めて相反する感情が共存できることを知った。
ただ、結局この時は生理が遅れただけで、妊娠はしていませんでした。
不妊検査を受けてきた
その後、友人から勧められて夫婦で不妊検査を受けることに。
検査を受けたのは、2024年2月。
妊娠は先だとしても、体の状態くらいはきちんと調べておいた方がいいんじゃないかと思い、軽い気持ちでネットで探した不妊治療専門のクリニックに行きました。
結果は、早期卵巣機能低下疑い。
まさか自分が不妊症なんて思っていなくて、先生からこのことを伝えられた時、どのように返答したのか覚えていません。
https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=76
それから自分の中で、妊娠出産に対する意識の変化があったように思います。
これまでは、いつ産むかが重要で、仕事やプライベートのタイミングをみて・・・くらいにしか思っていませんでした。
また、仮に産まなかったとしても、それは2人の意思によって選択的できると考えていました。
しかし、検査をしてみて「産む」「産まない」の他に、「産めない」という現実があることを知りました。
今、思うこと
このnoteの最初に書いた
子供がほしいかどうかわからない
将来的にはほしいけど、今すぐというのは想像ができない
という気持ちは本心でした。
一方で、子供についてあれこれ真剣に向き合いたくなくて、無意識的に先延ばしにしていたのかもしれないとも思います。
自分の仕事や夫との穏やかな生活を大切にしてきた私にとって、それらが一変してしまうかもしれないと思うと怖かった。
今でももちろん怖さはあります。
2人の関係性、自分のキャリア、毎日の生活スタイル、お金・・・
全てにおいて薄っすらとした不安がつきまとっているのも事実です。
でも、不妊治療に進むことにしました。
2023年の私のように、子供について悩んでいる方や今すぐじゃないと思っている方もいると思います。
それは全く悪いことではありません。
産まないという、子供を持たない選択肢も人それぞれだと思っています。
ただ、不妊検査を受けてから子供について考えるというのも一つの手だと思います。
自分やパートナーに妊娠できる可能性が低いと分かった時、子供に対する考えた方が変わるかもしれません。
妊娠にはタイムリミットがあるというのが厳しい現実。
私は不妊治療をしていますが、万が一子供ができなかったとしても、60代の私が今を振り返った時に「あの時頑張って治療をしてよかった」と納得できるよう、決断していきたいと思っています。