かつての貿易港を訪ねた
5月に仕事の関係でいくつかの巡礼地をまわった。車を利用した駆け足のものだったけれど、はじめての場所もありこんなことでもないと行かない場所なのでいい体験をしたとおもった。
外海から大瀬戸を経てさらに北に向かうと、16世紀に天正遣欧少年使節の一員であった中浦ジュリアン出生地がある。この地にある記念公園には以前、TKさんに連れて来てもらったことがある。
中浦ジュリアン像のある展望台の下は資料展示室となっており、自由に見学できる。
ローマの方角を指さしている
公園を後にしてさらに北に向かう。左手に大島や崎戸島などを通り過ぎて横瀬を目指す。ここは『日本史』で有名なルイス・フロイスが布教活動をしたことで知られている。小さな港だけれど、一時は貿易港として繁栄し、教会も建てられたが夜襲に遭うなどし、現在は公園や資料館として残されるのみとなっている。
トップ画像はこの横瀬浦から見える「八ノ子島(はちのこしま)」で、加工しているため見づらいけれど(すみません)島のてっぺんに十字架が見える。当時は貿易商人たちを乗せた船が入港する際の目印となっていたそうだ。現在のものは1962年に復元されたものと書かれてあった。ぽっかり浮かぶ小島は愛らしい。
今から430年ほども前にこの地からローマに赴き、ローマ教皇(グレゴリウス13世)に謁見したなどとはちょっと簡単に想像できるものではない。しかも4人の使節たちは13歳から14歳だったといわれている。
中浦ジュリアン神父は1633年に西坂で殉教している。(2008年11月24日に列福)
西彼杵半島の北に位置する西海市は全体的にのんびりとした土地である。観光ということで言えば多くの人々を楽しませる何かがあるということでもないけれど、自然が多いしおいしいものもそれなりにある。
大きな橋が架かっていて陸続きで行くことができる大島には、リゾートホテルがあってそこのランチはおいしいし贅沢な気分が味わえる。
長崎というのもなかなか色んな表情があると今更ながらおもっている。