おばあちゃんジュエリー
数日前に、ちょっとお出かけというかそんなのに連れ出してもらうとき、ふと最近着けていないネックレスを手にとった。いつだったかおばあちゃんがくれた、ひと粒ダイヤモンドのついたネックレスだ。ダイヤモンドは着る服を選ばない。実に気軽な服装だったけれど、着けて出かけた。
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部屋のなかにはときどきしか目を向けない場所というのがある。あとで考えようと放り込んでいたモノだったり、しまう場所に悩んだすえてきとうに収めているモノの詰まった場所である。
そんな場所をいくつか、片付けていた。いらないものを捨てたり、記憶のなかから消え失せていたものが出てきてそれの整理をしたり、すっきりした。すっきりしたところで、数日前におばあちゃんのネックレスを出したことから、いくつかジュエリーを入れているボックスもひっくり返してみた。
おばあちゃんはネックレスのほかにリングもくれた。同じくダイヤモンドがひと粒ついていて、婚約指輪にしか見えないプラチナの台のやつ。いくらダイヤモンドが着る服を選ばないといってもこれはほとんど着けたことがない。
と、ここでひとこと言っておくと、おばあちゃんはリッチなわけではないし、形見分けみたいな意味を持たせて私にくれたのでもない。おばあちゃんが宝石をいくつか持っているのは、じいさんが外に女の人を持って家に帰ってこなかったりした腹いせだったようだ。そしてある日唐突に、気まぐれに、私にその2つのジュエリーをくれたに過ぎない。
だから特別な意味のあるジュエリーではないけれど、いちおう手放さずに持っていて、ときどき身につけたりしている(リングはしないけど)。
片付けをしていて目にとまったのはおばあちゃんのリングでなく、いっときのめり込んだハワイアンジュエリーだった。
ハワイアンジュエリーというものを知ったのは、働きはじめてすぐの頃、先輩のレイラ(仮名)が着けていたのを見せてもらったとき。レイラはいわゆるガングロギャルで、ハワイアンジュエリーは当時サーファーとかそういう人たちの間で流行していたらしい。その方面では日焼けした肌にイエローやピンクゴールドのハワイアンジュエリーが定番らしかった。
それから数年して、ハワイに行ったときにまたそのジュエリーに出合った。リングもペンダントもバングルも、ハワイの草花や波といった、それぞれの意味を持たせたモチーフを彫りこんだゴールドのジュエリーはうつくしかった。そこにはもうガングロギャルのイメージは見当たらなかった。
そうでないものもたくさんあるけれど、ベースが金やプラチナで、職人手彫りのハワイアンジュエリーというのは目玉が飛び出るほど高価でとても手がでない。若くて貧しい私にはとてもじゃないけれど手にできるものではなかった。
ジュエリーボックスのなかにリングがあった。ホワイトゴールド製のハワイアンジュエリーだ。けっこう前にやっとで手に入れて、だけどもうずっと着けていない。興味をなくしたわけではないけれどなんだか気分ではない、そんな感じである。1年ほど前に記事にしたけれど、いまは宮崎の友人の店で手に入れた、目立たない細っこいのを好んで、日替わりで着けている日々。これは18Kゴールドメッキとかですごく安価(でもかわいい)。
ホワイトゴールドのリングは、もう一度購入なんていうことになったらとても手が出せるようなものじゃないだろうけれど、着けないものをずっと手元に置いていても仕方がない。売ろうかな、そんな気になった。
そういうわけでせっかちな私は身支度を整えてある宝石店に向かって車を走らせた。そこはおばあちゃんがことあるごとにジュエリーを買った店だ。おばあちゃんからもらったものや、父方の叔母からもらったパールのネックレスなど、何度かリフォームでお世話になったことがある。
貴金属なんかを買い取ってもらう場合、いろんなところで比較検討して決めるべきかもしれないが、まあ顔見知りだしとおもってそこでみてもらったら、いまは金の相場があがっているらしく、そこそこの値段で引き取ってくれるというのでさっさと手放してキャッシュバックしてもらった。
ところですごく久しぶりにその宝石店に行ったのだけれど、ちゃんと名前も片山の孫というのも覚えられていた。いつも丁寧に対応してくれるし、・・・おばあちゃんはいったいこの店でどれだけ購入したんだろうね。
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今日の「ブレア・ウォルドーフ」:ドラマ『ゴシップガール』のブレアが着けていたルビーのリングがありますね。あれは可愛くて憧れた。Blue Nileというブランドの高級品だそうです。
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