デジタルで漫画を描くきっかけになった漫画
漫画を描く、といえばまだまだ紙とGペンが主流だった頃は、道具の扱いにとても苦労していました。
手汗がひどくて原稿用紙がぐちゃぐちゃになりやすく、それが嫌で描かず、全く技術が向上しませんでした。
かと言って、当時まだ黎明期だったデジタル作画の線画は好きではなかったので、今のようにフルデジタルで作画するとは思いもしていませんでした。
線画や下絵はアナログで、色塗りはデジタルでいいかな〜という風に考えてました。
そんな時に出会ったのがこちらのマンガでした。
当時は日韓掲示板というものがあり(今もあるのかは未確認)、その中のマンガ掲示板で紹介されていた少女漫画の絵柄に衝撃を受けました。当初はこの絵柄についてなんと表現すれば良いのか分かりませんでしたが、今ならBL寄りと分かります。
実際そういうネタもマンガ内でありました…。それよりも琴線に触れたのは、この作者が老若男女を綺麗に描き分けていたことでした。
掲示板では中を数ページ(多分スレ主お気に入りのシーン)しか見れなかったので、とにかく全編を確認したかったので、韓国旅行に行く友人に買ってきてもらいました。韓国語など全く読めませんでしたが。
そして実物を目にして初めてフルデジタル作画だと分かったのでした。それまでアナログ作画だと思っていたので、デジタルでこんな線の表現ができるんだ!と衝撃を受けたのでした。
デジタル作画をもっと知りたい…。
と思い、「タムナ」の作者さんを参考にしようと一コマ一コマ集中して見ました。韓国語が全く分からないことがかえってよかったようで、絵に集中できました。
この線は単調になってる…締め切りが近かったのかな?など分析のようなことをしながら読んでいました。作者のチョン・ヘナさんの新作も追いかけ続けたのですが、韓国のマンガ市場は絶版が早かったりなど日本との違いで勘が働かず直ぐに見失ってしまいました…。最後に確認したのは縦スクロールマンガで病院を舞台にしたものでした。ブログを観ると(読めないので)どうやら病院のレイアウト全てを3DCGで予め作成して作画していたようでした。
「タムナ」は韓国でドラマ化したので日本語版が発刊されましたが、3巻までの翻訳で、その後は翻訳者さんと出版社が韓国小説の翻訳に力を入れたようで、続きは出ませんでした(;ω;)。
https://www.youtube.com/watch?v=fg9M4P04h3M
https://www.shinshokan.com/hanryu/
それでも、デジタルの可能性を見せてくれたこの作品は忘れられないマンガとなりました。
日本の印刷技術ってすごいな、とも気付かされた経験でもありました。
最後までお読みいただきありがとうございます。以下、ネームアナログ作成で作画デジタルのオリジナル漫画を一枚どうぞ(´-`).。oO