ゆち

日常生活を綴る場所。気が向いた頃に覗いてくれると嬉しいです。

ゆち

日常生活を綴る場所。気が向いた頃に覗いてくれると嬉しいです。

最近の記事

水彩色鉛筆

色鉛筆の種類を増やすために画材の専門店へ足を運んだ。数年ぶりに訪れるそこは、相変わらずの宝庫であった。目的の色鉛筆はすぐに見つけたが、それ以上に魅力的なものが私を誘惑する。 ファーバーカステルの水彩色鉛筆✨ ファーバーカステルはドイツのメーカーで、世界で初めて鉛筆を製造販売した現存する最古の製造業社。そんなファーバーカステルの歴史と、水彩表現が出来るという色鉛筆に魅了された。 ときめいた時は即購入をモットーに生きているので、36色入り(筆付き)の赤缶を購入した。本当は48

    • ゲームはこんなにも楽しいのか

      20歳の夏、人生初めてのゲーム機を購入した。 私の家はゲームを置くことが禁止されていたので、 友達の家や祖父母宅にあったWiiくらいしか触れたことが無かった。 その夏、購入したのはSwitchの本体とあつまれどうぶつの森のソフトだった。コントローラーは何を買えばいいのかわからなかったので、近くにあったプロコンと呼ばれるやつを手に取った。レジ精算が終わって渡された大きな紙袋は、ゲームに対する私の期待と同等の大きさだったと思う。しかし、普段からゲームをする習慣が無いせいかあっとい

      • 20歳で緑内障と診断された②

        前回の続きです。 大阪へ引っ越してからすぐに、 緑内障を専門とする眼科へ行きました。 受付で紹介状を出して、基本的な検査を受けてから診察室へ案内されました。 最初に見てくださった女性の先生の見解としては、 「将来、緑内障になる可能性は極めて高いが、現段階では緑内障とは言えない。」との事でした。 その後、医院長にも見ていただきましたが同じ回答でした。 ただ、高眼圧症という病名は付くこと、今後も定期的に通院を行うことは必要だと説明を受けました。 現段階で視野が削れ、緑内障の症

        • 20歳で緑内障と診断された①

          20歳の夏、コンタクトレンズを買いに専門店を訪れていた。コンタクトレンズのお店と眼科が併設しているタイプだったので、コンタクトレンズの商品説明後、すぐに眼科へ案内された。 コンタクトレンズの入れ方を教わり、恐れながら目の中へ入れる。眼鏡をかけていないのにくっきりと映る周囲に少し動揺した。 コンタクトレンズを目の中へ入れたら、眼科で診察を受ける。異常が無いかだけ確認して、すぐに終わる診察だと油断していたのだが、「ちょっと検査しようか」とお医者様は言った。険しい顔をしてモニターを

          不調

          自身の身体についての心配が絶えない。 高校卒業までは常に動き回っていたのに、今は1LDKの中で半径1mを行き来するだけの日々。 買い物は土日に済ませるので、平日に外出する事はほとんど無い。室内で筋トレをするわけでもなく、随分前に購入したフィットボクシングもいつの間にか触らなくなった。 このままでは、転んだだけで骨折してしまうような貧弱な身体になるでは…と不安だ。 自律神経失調症・起立性調節障害は、九年経っても改善される事なく、今でも起床時はつらい。最近は、頭痛や吐き気に襲わ

          夏を目前に

          すでにベッドから起き上がった恋人の毛布を奪い取り、自分の分と二枚重ねて暖を取る。gelato pique の薄い夏用パジャマでは、この時期の朝の冷えには到底敵わない。しかし、夜に暖かい格好で寝ようとすれば寝苦しくてたまらない。結果、肌触りの良いgelato piqueを着ることになる。 そんな私もすでに夏バテ気味である。 お腹が空いても食事を取りたいと思えないほどに、重症だ。夏には少し早いが、アレに頼るしかない。 夏バテの味方、素麺(そうめん) 気温が高くなると、揖保乃

          夏を目前に

          菊を食べる

          ビールの美味い季節がやってきた! 暑い日に飲むビールほど美味いものは無い。 地元新潟から枝豆やかきのもとを送ってもらい、 それを肴にビールを飲んでいる。 “かきのもと” をご存知だろうか? 紫色の食用菊の名前である。東北地方では「もってのほか」と呼ばれ、正式名は延命楽と言う。 ある日、大阪出身の恋人に食用菊の話をしたら、「お刺身の上に乗ってる小さい菊のこと?」と返ってきたので驚いた。 もしかして新潟県民しか食べないのか…? それとも東と西での食文化の違いか…? あまり

          菊を食べる

          ちいさなサボテン

          恋人が興味本位で購入した種から育てるサボテン🌵 彼が箱に入れたまま放置していたので、 私が育てることにした。 早速、種を二粒ほど無くしたが気にしていない。 残りの三粒を付属の容器で育てた。 冬に育て始めたので、暖房の付いた暖かい部屋で水をあげながら、ギリギリ入る朝日を浴びせた。 気付けば、発芽していた。 植物を育てるうえで、一番嬉しい瞬間である。その後は見た目も大きさも特に変わらず、小さなサボテンがゆらゆらしているだけだった。 春に入ってから元気が無いので、栄養剤をかけ

          ちいさなサボテン

          居場所

          制服のスカートを揺らしていたあの頃、 髪を染めて、夜の街へよく飛び出していた。 あの頃の私にとって夜という時間は、 生きている実感が出来る特別な場所だった。 空気が澄んでいて、誰にも邪魔されない場所。 この世に私だけしか存在していないように思えた。 そんな夜がすきだった。 この頃、よく東京へ遊びに行っていたけど 新宿で過ごす夜はもっとすきだった。 田舎に比べて賑やかで明るい都会の夜は、 ビー玉越しに見る世界のようできらきらしていた。 しばらくすると、夜が明けて朝の空気

          手紙

          彼女は、わたしにとって憧れの存在だった。 ハッキリとした顔立ち、少し低い綺麗な声、風に靡く髪も、とにかく目で追いかけてしまうような人だった。 女子高育ちの清楚な子とは、こういうことをいうのだろう。 きっとわたしが男性として生まれていたら、恋に落ちていたかもしれない。 そのくらい魅力的な人だった。 この言い方だと今は違うかのように聞こえるけれど、そうではない。 ただ、今の彼女に会っても上手く話せないような気がして、複雑な気持ちから曖昧な表現になってしまうのだ。 彼女の真っ黒

          相違

          凍った路面を懸命に踏み付けながら歩くのも昨年が最後だった。突然決まった引越しは、わたしの生活をガラリと変えた。 大阪在住の今と比べればわたしの地元は田舎だけど、田舎すぎない中途半端な田舎だった。もちろん夏の田んぼはカエルの大合唱が聞けるし、池で牛蛙は鳴いている。コンビニへは徒歩7分という近いようで遠い距離だし、最寄り駅という概念は存在しない。公共の交通機関を使う人が少ないため、バスの運賃があまりにも高い。中心部へ行こうとすると、往復で野口英世が飛ぶ。運転免許を取らないと選択