輝きの中に立っている

「誰にも勝てない音楽を」

時速36km 1stフルアルバム「輝きの中に立っている」発売おめでとうございます。

アルバムに寄せて。気持ちに形を持たせること、そしてそれを放つことも同じくらい大事だと思っているので、こうしてのこしておくことにしました。笑えるくらい長い、愛のビッグバンです。どうぞお手柔らかに願います。


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ものすごく楽しみにしていたアルバムだけあって、聴き始めるのですら緊張する始末...いざ開封、したものの、しばし、悩む。
...じっと座って聴くのは無理そうなので、アルバムを買った足で購入した花たちを捌きながら聴くことにする。
　


：花瓶、ハサミ、花々を目の前に広げ、プレイヤーの再生ボタンを押す。

M1.光
歌詞カード、一際どデカい「光」にガツンと殴られるのが良い。
心をそっと開けるような柔い音と言葉たち。アルバムの入り口になるこの曲は、最後の最後にできたものらしい。このアルバムのすべてがここに収束されているなんて、最初からたまらん気持ちになる。可逆で不可逆。アルバム一周したらこの曲に戻ってこよう。リピートボタンを押す。


M2.アンラッキーハッピーエンドロール
一曲目でじわっと来てるところにゴリゴリかましてくる強気カチコミスタイル、かなり好きです。
何かを大事に思う気持ちだけで毎日が回ればいいのにと本気で思ってて、でも、それじゃ生きていけない。時速36kmの生活をまやかしにしない態度は何より美しく愛おしい。
今日も時速聴いて「ま、こんなんも悪かないなあ」つって一日をぶん回すわけですよ。
むしゃくしゃしろ、光れ！


M3.動物的な暮らし
音バキバキすぎるやろがい................思わず持ってた花を投げた.........ありがてえのよ、こんなんはもう.............................................

「思い出に負けないような日が来るまで生きる」

ここのワンフレーズはわたしにとって一つのでっかいギアみたいなもんで、ここで拳を突き上げるたび無理やりにだってその先へと向かっていける、気がしている。


M4.スーパースター
常々思うけど、オギノさんの詞と慎之介さんの歌の親和性、本当にすごい。誰かの詞を歌うときってどうしても言葉が浮いてしまいがちだよな〜と思うんだけどね。
なんというか、時速36km自体が持っている揺るぎないバックボーンや哲学みたいなもんを浴びてしまって、何とも言えんくらいただただ胸が熱い。
こんなのただのエゴにすぎないけれど、これから先もどうかそれだけは、いつまでも在り続けますように。

にしても、慎之介さんの「俺のギターで〜！」でカイさんが「俺のだけどな〜！」つってギターソロ ガツーン鳴らしながら出てくるの、はちゃめちゃにたのしみだな

M5.ムーンサルト
慎之介さんの弾き語りではじめて聴いた時、歌詞も何も分かんなかったけど、涙がこみ上げてきてしまって。大袈裟でも何でもなく、こういうメロディーに出会うために生きてんだと思うんよな
物語はこれからじっくりゆっくり探しに行きたいと思います。（今はまだ、ドキドキして無理だ！）
何はともあれ、こいつがあればあと150年くらいは大丈夫。行こうぜ！


M6.素晴らしい日々
毎日毎日それなりのパワーを使って日々をこなしてるはずなのに実感沸かんまま、気付いたらあれ、また今日も終わったな、みたいなことが圧倒的に多い。こんなんじゃダメだって抗おうとしたってそう上手いこと良い感じになってくれん毎日。私はそんな感じ。みんなもそんなもんなのだろうか。とオギノさんのライナーノーツを読んで名前も知らんみんなに想いを馳せる。

電車に揺れる帰り道、過ぎゆく一日を受け入れながら、されど尚静かに戦いながら、また今日も祈るように聴いている。


M7.優しい歌
リリース当時「クソ紅い口紅で背伸びする19.20の女子」該当者で、聴いた瞬間にウワ〜ッ！となった記憶があります。そういう意味でも、すごく衝撃的で思い出深い。（あの頃のわたしに乾杯！）

目を閉じて、離れてしまったあいつらの顔を思い出す、今でも時折暴れ出す後悔、そっと口角が上がる、ああ何にも変えられんかったさ、まあ、とりあえず、これでよかったんだって笑っておこうかなと思います。そうやって明日も明後日も。


M8.鮮烈に
言葉にするだけ野暮な気がして、ただ衝動に殴られたい。兎にも角にも、間奏の楽器、全部全部あまりに強すぎる、アベンジャーズの面々だってみんな揃ってひっくり返るね。我々の勝ちです。


M9.天使の声
喉の奥がぎゅっとなる。何回聴いても噛み砕けなくて、歌詞とライナーノーツを行ったり来たり。

「憂いても何も変わりはしないぜ　
　なんて言葉でこそ何も変わりはしないぜ」

誰かを思う気持ちの裏側の、痛くて怖くて避けていたところを暴かれてしまったようでめちゃくちゃな気分です。慎之介さんの歌詞は本当に心を解くのがうまい。


M10.ラブソング
おいおい、なんだこれは...時速何キロなんだ一体...くすぐったくて参ってしまったよ......好きだ......

「ああ君がこりゃすごいなって笑ってる
怪獣の熱光線みたいな夕焼け
確かにそう見えるね」

最後のフレーズ、決してひとつにはならない二人の視線が重なる瞬間がたまらなく愛おしい。全部丸めて食べちゃいたいくらいの愛




：そんなこんなで全部の花を挿し終わり、一息つく。

M11. 花束

－－－

家に花を置くようになったのはいつ頃だったか。

お気に入りの花屋さんができた。路地裏にひっそりと佇んでいて、居心地が良いような悪いような、そんな空気が漂うバカ狭い店内が好きだ。
お兄さんとおじさんの間くらいに見える店主は、わたしのような小娘にもいつも本当に良くしてくれる。
今日だって、決して高くない予算を伝えたところ「そしたら今店にある花全部あげる」と言ってとんでもない量の花をくれた。しかも、別れ際には「たくさん渡しちゃってごめんね。帰るとき気をつけてね」なんて言ってくれるんだから、なんだか嬉しくて、そんでちょっと恥ずかしくなって、お店出た後少し泣いた。
わたしもいつかこの人がくれたのと同じだけを返せるだろうか。

花を買いに向かうときの気持ちは眩しい。
このアルバムを手に入れて、熱に浮かされたような気分のまま自然と花屋に足が向いていた。そうやって心の向くまま進んでみたり、出会った些細な瞬間に照らされてしまうような毎日が好きだ。

「関心も感動も最高も最低も　この手の繋ぎ目で」

生活に棲んでいる光とか、忘れたくないって泣いてしまいそうな心とか、このアルバムはそういうものを照らし出してくれる。明日を劇的に変えてしまうような特効薬ではなく、明日へ明日へと着実に歩みを進めていくためのおまじない。

いつだって心のそばにあるといい。


－－－

「赤と黄と紫と青と白とオレンジ
あと名前もわからないような
色を束ねている」

目の前に広げた花を一本ずつ選んで切って挿して、そうやって一つ一つ時間をかけて進めていく行為に生活を見る。そうやってでっかい花束を作っていくんだ！大事にしていきたいもんですな。
聴くたびにもっともっと大事になっていくんだろうなあ、たのしみ。


M12.アトム
ライナーノーツ、アトムのムの字がやけにトゲトゲしててかわいい。

「空も飛べそうなあの感じ 今も特別だけれどしょうがないさ」

「仕方がない」って言葉がずっと嫌だった。そのたった一言で、いろんなものに負けてきた。
でも、時速が歌う「しょうがない」は諦めでも割り切ることでもなく、己の意思で、己の手で結ぶことのように思う。今まで燻っていた色んなこと全てスッと消えていくような感じ、不思議。
しょうがないって、今なら笑い飛ばしてやれるかもしれんなあ。


M13.ハロー
キラーチューン。ライブのときに必殺技みたいに放たれるのがすごく良いな〜と思っている。
歌詞がバカほど良いんだが、あまりにオギノさんが透けまくっていて、少しばかり変な気持ちになる。その人っぽいな〜って歌詞は沢山あるが、これは最早オギノさんそのものやん！となっている、勝手に。そこには嘘のない体温と生活があって、だからみんなこの曲が大好きなんだろうなあ。（もちろん私も）
どうしたってつまらんこの街で聴くハローは格別だ！


M14.Stand in life
忘れたくないなって思うこと、本当にたくさんある。瞬間に封をするように、言葉や写真を残す行為が好きだ。俺は絶対忘れたりしないからな！と半ば躍起になるような時もしばしば。ライナーノーツで慎之介さんが綴ってたことが痛いほど分かって苦しくなった。
たしかに、こうやって手の届く場所に残しておくことは一種救いと言えるのかもしれない。

「失くさないで持っておくと覚悟を決めてバイバイ」

どんだけちっぽけでみっともなくたって、できるかぎりを尽くすよ。わたしだけの光の集め方をいつかあなたに教えたい。


M14.サテライト
SOLで慎之介さんが語ってたことがライナーノーツにも出てきた。当時のオギノさんの反応（https://twitter.com/urei_tet/status/1403341604564307973?s=21）
も含めてマジで好きなエピソード。なんかちょっと恥ずかしいけれど、私、時速のこういうところが本当に好きだなあ　忘れたくないなあ　という気持ち。

ぎゅっと目を閉じながら聴く。いつだってそばにある寂しさにもきちんと目を向けて、誠実に向き合うこと。今まで生きてきた中でいちばん眩しい曲。心の奥の奥があたたかい。この曲をこのアルバムの最後に聴けてよかった！



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全15曲！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！万感の思い！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！あと5年くらい音楽聴かなくても生きてけんちゃうかと思っちゃった！！！！！！！！！！！！！！！！本当に

思いつく限りの大切な人みんなに聴いてほしいと本気で思っている。（ので、容赦なく聴かせる、無理にでも、よろしく）

あなたの大切と私の大切が交わる瞬間があるのなら、それ以上の幸せはないよ。わたしの大切はいっぱい喋ったから、今度はあなたの大切を聞かせてくれ。


改めて、時速36kmニューアルバム発売おめでとうございました！
ずっと大切にします☺︎

これは花。かわいいね。

写真も撮った。どうしよう、めっちゃいい感じ。

じゃ〜ん　花とパンチドランカーtシャツと私

〆！