メギド72 エニアグラム 18サブタイプ解説
エニアグラムとは?
MBTI(16タイプ)性格診断などが流行っている昨今、10代前半からエニアグラムという性格類型論を趣味で楽しんできた筆者が、キャラクターを性格類型論で分析するのは楽しいぞ!という気持ちで、メギド72のキャラを取り上げながら書いた記事です。
MBTI(16タイプ)性格診断では、4要素×2パターンの組み合わせで性格タイプが表されます。主機能と副機能の組み合わせによって最後の4文字目のJ/P(判断/知覚)が自動的に規定されます。
一方、エニアグラムは9つの点のある図形で性格タイプが表されます。3要素×3パターンとも捉えられます。日本エニアグラム学会のページから図形を引用します。
コンパクトにエニアグラムの概要がまとられていますのでぜひ直接リンクをご確認いただいて、概要を把握してもらえればと思います。
人間は上記の9つのタイプのうちひとつを基本タイプとしてそなえ、各タイプに共通の動機(根源的欲求)や、その原因となった恐れ(根源的恐れ)を持つと考えます。
エニアグラムは3要素の組み合わせで成り立っており、3種類の3つ組で捉えられます。
センター(中枢):本能・感情・思考
ホーナイ(社会的スタイル):追従・自己主張・遊離
ハーモニック(反応スタイル):合理・楽観・反応
その他、このような理論があります。
・ダイナミクス(矢印)理論
図形の矢印を道なり方向に進むと成長(統合)の矢印、逆方向に進むと退行(分裂)の矢印。
精神が安定すると成長の矢印のタイプの良い面が現れ、ストレス下では退行の矢印のタイプの悪い面が現れるとされる。
・健全度理論
健全/通常/不健全の各3段階を3分割した9段階の健全度分類。
段階1はいわば英雄に近しい状態、段階9は重大犯罪や自害の手前で、大半の人物は通常の段階(段階4~6)に位置する。フィクションでは実際の人間よりも極端な健全度の移動が行われることも多い。エニアグラム図形では解釈しない。
・ウイング理論
基本タイプを中心として両隣のタイプの要素のうち片方の影響を主軸に読み解く理論。
・本能のサブタイプ理論
各タイプを自己保存、セクシャル、ソーシャルの本能の強度の順位で捉える理論。エニアグラム図形では解釈しない。単独でも取り扱い可能な独立概念。
今回の解説では、基本タイプの両脇どちらかのタイプの影響を主軸に捉えるウイング理論を前提として、9×2の合計18タイプを解説していきます。
実際に自己改善や人間関係改善として用いる場合、ウイング理論は子葉の部分となりますが、キャラクター分析の上でこれ以上なく楽しい部分でもありますので、ウイングの違いについて細かく記述しています。
例えばタイプ1なら隣のタイプはタイプ2、もしくはタイプ9です。これを1w2、1w9と表します。この18タイプ表記をサブタイプとも言います。
読み方は、いちウイングに、です。メギドセブンティトゥーじゃなくて、メギドななじゅうに、なのと同じです。
1w2は委員長タイプで、フォカロルやマルコシアスなどに当てはまります。ちびまる子ちゃんの丸尾くんタイプとも言えます。
1w9は侍タイプで、フェニックスやシトリーなどに当てはまります。ルパン三世の石川五ェ門タイプとも言えます。
いずれも正義の心を持つ、倫理観の高いタイプ1ですが、その個性は大きく異なります。ですので、今回は9タイプを細分化した18タイプを解説していこうというわけです。
ウイングの考え方についてあらかじめいくつか説明しておきます。
基本タイプの両隣のウイングは、外向ウイングと内向ウイングとに分かれます。
外向ウイングが、1w2、2w3、3w2、4w3、5w6、6w7、7w8、8w7、9w8。
内向ウイングが、1w9、2w1、3w4、4w5、5w4、6w5、7w6、8w9、9w1です。
基本的に、同じタイプ1の中でも外向的なら1w2、内向的なら1w9となる可能性が高いです。しかし、タイプ3、タイプ5、タイプ7、タイプ8に関しては、元々の基本タイプの外向性あるいは内向性が高いため見分けが付きにくい傾向があります。
両方のウイングが重くて見分けがつかない場合(タイプ4や5や7に多い)や、両方のウイングが軽くて見分けがつかない場合(タイプ1や8や9に多い)もあります。
ウイング理論の本質的な考え方として、基本タイプを補助する根源的欲求として両隣のタイプのどちらが強いかでウイングを規定します。
多くの場合、外向性の度合いなどの印象と補助的な根源的欲求を持つタイプは一致しますが、まれに一致しないこともあります。その場合は印象よりも根源的欲求の強い方を優先して解釈します。
では、順番に解説していきます。
サブタイプの描画の前にタイプ全体の素描を記載しています。
恐れのセンテンス:「エニアグラム あなたを知る9つのタイプ 基礎編」ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソン著 高岡よし子、ティム・マクリーン訳からの引用
動機のセンテンス:冒頭の日本エニアグラム学会のホームページからの引用
各タイプの2つのあだ名は自主考案です。前者がポジティブイメージ・後者がネガティブイメージです。
【タイプ1】
恐れ:自分が悪く、堕落し、よこしまで、欠陥があることを恐れる
動機:自分なりの基準に則り、正しい間違いのないことをしたい
根源的恐れとして、過ちを犯し、概念的な唯一無二の上位存在から存在を否定されたり見放されることを恐れています。
唯一神を信仰する人の場合、唯一神に対する深い畏れを持っているでしょう。
日本人や日本人が作ったキャラクターの場合、「お天道様」という概念に対して畏れがあると解釈できます。
誰も見ていなくとも、全ての行いや心の内を監視している存在がいる、という感覚を持つのがこのタイプです。
世界の多くは過ちで構成されているが、少しでもあるべき姿に戻そうという祈りに似た強迫観念で行動します。心の内の神の導きによって、過ちのない善き人であることを目指す人達です。
メギド72の世界においては、我々の世界に存在するような宗教および神は存在しませんが、人は死して大地の恵み(フォトン)となって世界を循環するという考え方があります。
大地の恵みを見ることの出来る人達が貴族と呼ばれ、敬われるようになったことの責任と自負を、タイプ1であるウァサゴやグレモリーは持っています。
【1w9】侍・頑固親父
代表例はフェニックス。そのほか、シトリー、サブナック、ウヴァル、フリアエ、ジニマル、ウトゥック、サタナイル、アリトン、ニスロク、ルシファー、チンロン、シェンウー、ベルゼブフなど。
このサブタイプは極めて強い自制心と抑圧された心の反動がテーマとされることが多い。
伝統主義的な求道者。安定感があり、フィクションキャラはとくに精神的な成熟度が高い傾向にある。ウトゥック(イヌーン)はその代表例。
全般的に完璧主義的なのがタイプ1だが、とりわけ1w9は完全に至ることのできないフラストレーションを他者よりは、まず自分自身に向ける傾向がある。外部へ怒りを向けること自体を完璧でないと考え、怒りを内側で押さえ込む。
抜け目がなくきちんとしている一方でどこかとぼけた面もあり、シトリーやルシファーのようなぽんこつ感があることも。自らの不完全性を赦し、ユーモアを取り入れると角が取れて生きやすくなる。
フェニックスは処刑人であり、そのことに誇りと強い責任感を抱いている。死の間際にいる死刑囚に対して、極悪人であれ止むに止まれぬ事情で犯罪を犯した人であれ、同じ態度を取ろうと心がける。
1w9は清爽なまでの公平さを持ち、自他や敵味方を問わず極限にフェアである。それ故に本質を見抜く智慧を持っている。
メギド72においては安定感のあるキャラクターが多いが、創作物における病理状態の1w9は理性を保ったまま世界を破壊することで世界を救う手立てを考えるラスボスの典型である。
他作品ではFateシリーズのセイバー(アルトリア)、ルパン三世の石川五ェ門が典型例。
アプリゲームでも配信されている、Fateステイナイトのセイバールート(無料のパート)では彼女の1w9そのものの生き様を窺い知れる。創作作品におけるタイプ1全般の願いは「自らの道を追求する」「衆生を助け、生きやすい世をつくる」の二つに集約される。
【1w2】委員長・教育ママ
代表例はマルコシアス。そのほか、ウァサゴ、ロノウェ、フォカロル、グレモリーなど。
このサブタイプは、正義と悪の両面性や多義性に関する困惑をテーマとされることが多い。
マルコシアスとフォカロルは典型例の中の典型例である。熱い正義の心の持ち主で、おせっかい焼き。正しさを説き、決して人の道に外れた行いはしないが、こだわりが強く独善的なフシがある。
「皆がそれぞれできちんとしていれば問題は起こらない」という根底思想を持つ。本質的に善悪観がシンプルであり、生きる中で正義と悪の揺らぎやすさを学びつつも、やはりシンプルな善悪観を貫き通す爽やかさがある。
青年期は親や学校や年長者の意見に追従する傾向があり、自ら風紀委員や監督役のような役目を買って出ることもある。
どちらかと言えば、伝統的な価値観に重きを置くため、本人の世代よりひと世代前の価値観を肯定することもある。
マルコシアスが中心の常設イベント、「正義の悪魔と眠らない英雄」において、1w2のエッセンスが表現されているので、未読の方はぜひ読んで欲しい。
タイプ1は怒りを溜め込み爆発する傾向があり、そのことを「跳ね上げ戸」と例えることがある。タイプ1の病理的な状態は、『ジキルとハイド』に象徴され、本来の側面とは切り離され、突沸するかのように反転した他害や淫蕩として現れることがある。元々、人の善なる心や助け合いに関心の強い情熱的な1w2のほうが、理想とのギャップを起こしやすいため、いくぶん突沸しやすい傾向がある。
他作品ではツイステッドワンダーランドのリドル・ローズハート、ちびまる子ちゃんの丸尾くんが典型例。
リドルはアプリゲーム、ツイステッドワンダーランドの1章でゲームの構造を示すキャラ。1w2の不健全な状態と美徳が表現されている。1w9とは異なる1w2の特徴として、通常以下の健全度の場合、「ルールを守らないあなた達が悪く、それを理由に怒らされている」という考え方を持ち、それを態度にも表す点にある。
【タイプ2】
恐れ:自分が愛されるにふさわしくないことを恐れる
動機:人の役に立つことで、愛を得たい
根源的恐れとして、自らの欲求を表すことにより愛されなくなることを恐れています。
家族に必要とされるためには、家族を助ける必要がある、と幼い頃学んだのがこの人達です。
「必要とされることを必要とする」という本質を持つため、すべてのタイプの中で最も自らの動機に自己欺瞞的と言えます。
自分のことを助けて欲しいこと、愛してほしいことを自覚しづらく、「助ける者であって、助けられる者ではない」という助ける者としての一種のプライドを持っています。
心優しくほとんど全ての人に対して親切である一方で、常日頃、人に施しているのだからこれくらいなら恩恵を受けて当然、という感覚を持つ場合があり、時と場を弁えない要求をしたり、相手を依存的にさせて、必要とされるという動機を満たそうとしたりすることがあります。
【2w1】シスター・ヤンデレ
代表例はユフィール。そのほか、ボティス、ヴィネ、ティアマト、リリスなど。
このサブタイプは、人助けを免罪符としていることを自覚する姿がテーマとされることが多い。
真に思いやり深く、人を助けることそのものが生きがい。利他的で、人の善性に対する切実な祈りを捧げている。一方で自己中心的なヤンデレとして描かれることもあり、健全度によって自己犠牲を恐れない聖人から、特定の人を守るために人を殺すことに罪悪感を抱かない殺人鬼まで幅広い描画がなされる。不健全になるほど助けるべきとする人が全人類を対象とするほど広くなるか、その逆にただ一人のみと狭くなるかし、助ける手段が先鋭化する。
「この人は私が助けなきゃ」と、人をついつい助けてしまいがちで、自助努力の仕方を覚えさせない悪癖がある。ボティスがまさしくそのような態度をとっており、ダメンズもといマケルー=ジャンを引き寄せていた。
利他主義を旨とするタイプ2はメギドという種族には極めて発生しづらいと思われる。純正メギドであるユフィールはヴィータやペクスを自らの手で痛めつける実験を強いられることでヴィータの流す涙の意味を知ることになったが、彼女がタイプ2的な動機を自覚するようになったのもまさしくこの時点からであろう。
きょうび珍しいテンプレヤンデレムーブをしているティアマトに関しては、ソロモンに対する執着の始まりはいわゆる恋心でないことが仄めかされており、タイプ2的なソロモンの助けになりたいというのは後付けの動機だと思われる。
FGOで例えるならば、バーサーカークラスの源頼光に近い存在。「母」として自らを定義(狂化)することで、自らの別側面の悪鬼たる牛御前の側面を顕さずに人理修復機関カルデアに所属できている。ティアマトもまた、バルバトスが与えた「恋する乙女」という定義(狂化)でもって、ソロモンに貢献しようと努力しているのであろう。
また、同じくFGOのアルテミスは、本来機械神であったが、オリオンという人間に惹きつけられ、自らを天真爛漫で嫉妬深い恋する乙女と再定義した姿といえるが、こちらにも類似性がある。
ここでは例外的な2w1のキャラの例を話したが、典型的な2w1はボティスやヴィネなので、それを基礎として捉えてもらいたい。
他作品では涼宮ハルヒの憂鬱の朝比奈みくる、SchoolDaysの桂言葉が典型例。
【2w3】保育士・大阪のおばちゃん
代表例はアミー。そのほか、ウァラク、ブエル、ジズ、フィロタヌス、プロメテウス、リヴァイアサン、バイフーなど。
このサブタイプは、明るさと軽薄さを演ずるストレスや、善意の押し売りに関する自己欺瞞がテーマとされることが多い。
性善説の持ち主で、周りを照らすような明るさがある。言語/非言語的な方法で、人と人とは必ず分かり合える、という根底思想の持ち主。
全てのサブタイプの中で最もおせっかい焼き。助ける者としてのある種の特権意識が強く、強きものが弱きものを助けるべきという共同体重視の考えを持つ。
ある意味、自他境界線の仕切りをはっきりと持たないタイプであり、多くの人に家族のような態度で振る舞う。アミーのキャラクターストーリーにおける、マフィアのような組織同士の抗争という困難をざっくばらんにバッサリ解決していく姿はとても2w3らしい。
2w1の控えめだったり陰があったりする様子とは一転して、2w3は社交性の高さとともに、そそっかしさやざっくばらんさが目立つ。
あるエニアグラムの書籍にあった例えだが、「ケーキが好きな人に、甘いもの好きでしょ!とぼたもちをあげる」くらいの大雑把さの持ち主であることも。
ウァラクやフィロタヌスやリヴァイアサンがそうだが、とりわけ、子供や立場の弱い人に対する思いやりが深く、未熟な存在を守ったり導いたりすることに関心が向く傾向がある。
他作品では魔女の宅急便のオソノ、ドキドキ!プリキュアの相田マナが典型例。
余談だが、エニアグラム書籍において、相対的にディスられ度が高いのがタイプ2であり、要約すると「お節介焼きの母親面はマジ勘弁」という内容である。そのおかーさんのなんかいやーな感じがよく表現されているのがリヴァイアサンである。あのリアルに嫌な感じをキャラクターに落とし込むメギド72ってすごい。
メギドをまだプレイしていない人やまだリヴァイアサンに出会っていない人向けに言うと、見えない場所にしまっていたグラビア雑誌を勝手に見た挙句、「あんたこういうのが好きなのね〜。いいと思う! お母さんも昔はこの子みたいにお肌ピッチピチでショートパンツ履いてたのよ!」っていうのを、格が高い人外ムーヴと同時進行でやるのがリヴァイアサンである。
【タイプ3】
恐れ:自分に価値がないこと、本来価値をもっていないことを恐れる
動機:成果を出して、賞賛を得たい
タイプ3は中枢(センター)の3つ組において感情センターの中央に位置します。各センターの中心にあるタイプは、自らの属するセンターのエネルギーから最も離れた状態にあります。
つまり、タイプ3は感情を上手く扱えず、思考と本能に駆り立てられて生きる人と言えます。
感情センター(タイプ2/3/4)の人達は皆、愛されることを望みますが、その手段が異なります。
タイプ3は成果を出し、評価されることで愛されようとします。何かの技能を持っていて、何かを成し遂げることによって、愛されるに相応しい存在になれるという感覚を持っています。
自らの属する集団でどのような〝キャラクター〟を求められているのか感じ取り、そのように振舞います。現代社会においてはポジティブなキャラクターを演じることが多いですが、求められる役割に合わせて様々なペルソナを持ち得ます。
リジェネレイトのフォルネウスのキャラクターストーリーは、人間としてのタイプ3的根源とメギドとしてのタイプ3的根源の両方が描かれており秀逸なので、読める方は是非読み返してみてください。
【3w2】優等生・インスタグラマー
代表例はグシオン。そのほか、シバ、クロケル、サキュバス、バフォメット、オレイ、メルコム、マルバス、インキュバスなど。
このサブタイプは、内面の空虚さをかき消そうとする足掻きと競争に対する焦燥感がテーマとされることが多い。
何事にも積極的で、人好きがする。目標を達成するために日々努力する。計算高さとひたむきさが混じり合っていて、通常自分の価値を疑わない。演技的な気質が強いが、演技するのがむしろ自然なタイプ。現実主義的で精神世界の充足を重視しない傾向がある。
グシオンの他者からのイメージをとても気にするゆえに自尊心の高さを隠している様子や、天才型のアスラフィルに対する嫉妬心と尊敬のないまぜになった感情を素直に本人に伝えてしまうところなど、イメージは取り繕う一方でごまかしのない気質はとても3w2らしい。
人の期待や羨望を受けて、それをエネルギーに自らの高みを目指す気質であり、大なり小なり自意識過剰でもあるが、責任感の強い性格でもある。
タイプ3全般として人々から愛される(評価される)ことを望み、そのために努力する人達であるが、3w2は愛されることそのものを目的とし、3w4は仕事で成果を出すことを目的とする傾向がある。
その意味で例外に当たるのは、シバ、メルコム、オレイ。愛されることよりも仕事で成果を出すことを目的とするが、感情表現や態度の一貫性で3w4とは違いがある。
3w2は感情表現が大袈裟な感はあるもののストレートであり、感情表現それ自体には裏表がない。利害関係がある場合、印象操作するということはあるが。
3w4は往々にして優等生的な3w2の皮を被ることがある。しかし、人のいないところや利害関係のない場面で悪態をついたりと素が出ることが多く、害関係外であったりある程度仲を深めたり利すると皮肉っぽさが見えてくる。(バエルがその典型例。その他転校したばかりの頃のアスカ・ラングレーもその例に当てはまる)
逆に言えば、ある種の3w2はどれだけ仲良くなっても、裏表がなくストレートであると同時に胡散臭い印象がある。オレイ、バフォメット、メルコムなどがそうだ。
他作品ではONE PIECEのサンジ、涼宮ハルヒの憂鬱の古泉一樹が典型例。
【3w4】エリート・意識高い系
代表例はバラム。そのほか、ガブリエル、バエル、ヒュトギン、オリエンス、カイム、アガリアレプト、マモン、フォルネウスなど。
このサブタイプは、利益追求と精神的な充足の二律背反で戸惑う姿がテーマとされることが多い。
目標を達成するマシンのような気質と特定の事柄に関する極めて人間的な執着が奇妙に両立している。「戦争で戦果を上げること」がタイプ3的な要素であるとするなら、「遠き情景」がタイプ4的な要素であると解釈でき、その意味で最も象徴的なのはマモン。マグナ・レギオを中心とするメギド社会それ自体が3w4的であるとも解釈できる。(いわゆるバーサーカーなメギドはタイプ7やタイプ8的であるが)
スマートな印象のキャラが多いものの、対外的な場面においてはセルフイメージを演出する一方で、利益にならない範囲では気を回さないキャラも多い。先述のように、仲が深まるほど皮肉っぽさが現れてくる場合もある。
チャキチャキしてざっくばらんのようにも、極めて湿っぽいがそれを隠すために明るく/冷たく演技しているようにも見え、モノローグを認識出来る読者の側はよりゆらぎのある気質に感じやすい。
メギドのキャラは特にそうだが、3w4のキャラは仕事主義(戦争主義)で求道的であり、いずれもタイプ1の要素を一定程度持っていると解釈できる。アガリアレプト、ガブリエル、マモン、フォルネウスなどがとりわけタイプ1的であり、愛されることそのものというよりは、個人としての成果を生み出すこと、最大利益を得られる社会の仕組みづくりをすることに注力する。
他作品ではエヴァンゲリオンのアスカ・ラングレー、ツイステッドワンダーランドのアズール・アーシェングロットが典型例。
両者、普段はスマートで3w2を装うように優等生ぶっているが、実は勝気。自らの仕事に哲学とプライドを持っているが、作中、不健全な状態を経由し、存在理由を失って廃人のようになったり、積み上げてきた成果を失いそうになり幼児返りしたりしている。作中健全度が転落したり、冷酷な人間が人情を理解したりというギャップ感を描画されやすい性格タイプ。
【タイプ4】
恐れ:アイデンティティや個人として存在意義を持っていないことを恐れる
動機:自分らしさを表現することで、感動を味わいたい
タイプ4とは何か。それは、ピカソやゴッホ、太宰治などと同じ魂を持つ人達のことである……という風に説明できる性格タイプです。
本人自身がそれをどう結論づけているかは様々ですが、人生における意味や過程を追求している人であり、自分の人生や自分自身を愛してもいるし憎んでもいる人だと言えます。
感動と絶望の両方に深い意味を見出しており、「無上の美しさ」という概念的なものを追い求めています。
感動(タイプ3)と絶望(タイプ5)という揺れ動きとしても解釈可能であり、両ウイングが発達している人が多いのがタイプ4の特色です。
多くの場合、自分は親や周りとは本質的に違う存在で、見放されているのだという認識を幼い頃に持ち、その違いを大切に抱えて生きることを選びとった人達です。
独特であり、ユニーク(唯一無二)であることを志向するとよく説明されますが、自らの道を選びとった結果として、独特になる人達です。よほどタイプ3要素が強い場合や若年期を除き、人と違うことをしたくてするのではありません。
若年期はとりわけ自他の破壊衝動に傾きやすく、基本タイプがタイプ4である人に限らず、思春期などはタイプ4要素が強まる傾向にあると解釈できます。
【4w3】アーティスト・躁鬱系不思議ちゃん
代表例はマスティマ。そのほか、ミカエル、バルバトス、フルカス、ルキフゲス、グリマルキン、プロセルピナ、レオナールなど。
このサブタイプは、いわゆる「幸せの青い鳥」、本当の幸せはすぐそこにあったのだ、と気づく姿がテーマとされることが多い。
極めて感受性が高く、起伏の激しくドラマティックな人生を生きている。物事の真理や心の奥底の真実を常に探し求めている。哀しみを真摯に受け止めたうえでケ・セラ・セラ、な態度を取ることが多い。今ここにないものを求め、それが実際に手に入ると輝きが失われたように感じがち。
一般的とされる価値観から逸脱した形で理想を追い求めようとする傾向があり、対等な一対一の戦争という形で愛を確かめ合おうとしたフルカスや、壊れたものなどにわびさびを感じ高く買い取ろうとするルキフゲスなどはとてもタイプ4らしい。
他作品ではウマ娘のテイエムオペラオー、ニーディーガールオーバードーズの超てんちゃんが典型例。
とりわけ配信者の超てんちゃんは4w3として象徴的なキャラ造形であり、普段はもう少しダウナーなテンションでいるが、表舞台に出ると世界に対する希望を素直に表現する。彼氏や向精神薬に対する依存症的な問題を抱えており、精神疾患を患っていることを視聴者にも共有している。グッドエンドが存在しないマルチエンド作品で、全体的に見て自暴自棄や欲望の増幅によって終わりを迎えるシーンが多いようである。
対比的な例として、ミカエルは創作物における4w3の典型例であり、テイエムオペラオーや金色のガッシュのフォルゴレといったコメディタッチの系譜に属する。
若年期はいくぶんか自他の破壊衝動に傾きがちな傾向のあるタイプ4だが、ミカエルやバルバトスなどの年長者に関しては、円熟性と親しみやすさを兼ね備え、揺らがない自己肯定感と全体を見据えるバランス感を持つ。
【4w5】純文学作家・万年厨二病
代表例はウェパル。そのほか、アラストール、オリアスなど。
このサブタイプは、人生全体にわたる抑鬱と絶望感からくるルサンチマンがテーマとされることが多い。
悲観主義かつ厭世主義。ナイーヴで、かつ、こだわりを譲らない図太さがある。独特な人生哲学を持ち、他人に理解されづらく、理解されなくて当然だとも思っている。自己肯定や自己否定の仕方が同じ4w5でもそれぞれに独特。自分の望む生き方をするために一般的な価値観から脱出しようとする。4w5と5w4は内向性の高いタイプ同士のため印象が近くなる傾向がある。
メギド72の中でもとりわけ質の高いウェパルやバルバトスのキャラクターストーリーであるが、どちらもタイプ4のふたりを描いたもので、この為にメギド72をインストールする価値があると確信しているくらい素晴らしいお話なのでみなさんにはぜひ読んでほしい。(ウェパルとバルバトスは最序盤の配布キャラであり、キャラを入手出来ればキャラクターストーリーを読める)
ウェパルは通常、5w4や9w1のように面倒を避ける気質とそれを避けるための効率化に注力し、冷笑的な態度を取っているが、深い失意と深い思いやりを持つ人物だ。ウェパルのキャラ設定の複雑さはメインストーリーのネタバレになるためここでは詳しく語れないが、恋する人であり見守る人であり、約束を守る者であり約束を破ってしまった者でもある彼女の姿には、テンプレート的な描画とは異なるタイプ4らしさを感じることができる。
長命者である4w3のバルバトスと4w5のオリアスで比較すると、ひとところに留まらずふつうの人間のふりをして全国行脚する吟遊詩人と、ひとつの村で威厳を保つように隠遁する魔女、という対比が見える。いくつになってもナンパをやめないお兄さんと、森で迷子になっても村人に助けを求められない魔女様である。いずれも人間に敵視される恐怖を理解しており、見た目が変わらない不自然さを隠すための生活スタイルがそれである。
オリアスの方がヴィータに対する危機感は強く、ヴィータは本来的に信頼すべきではないというスタンスを崩さない。それでも使い魔のサンとムーンにぶつぶつと言い訳しながら人を助けてしまうのがオリアス。
タイプ4のうちとくに4w5は、程度の差こそあれ他者に対する根本的な不信感を持っており、簡単に気を許すことができない傾向がある。
他作品では、テイルズオブデスティニーのリオン・マグナスや絶望先生の糸色望などが典型例。
【タイプ5】
恐れ:役に立たず、無力で、無能であることを恐れる
欲求:情報を分析し、物事の本質を見極めたい
タイプ5は親からの過干渉、もしくは放任主義を経験している傾向のある性格タイプです。幼い時、内的な拠り所が図鑑や本の中であった人は少なくないでしょう。
シン・エヴァンゲリオンの碇ゲンドウの精神世界での過去の独白はまさしくタイプ5的です。
「私は、人とのつながりを恐れた。人であふれる世界を嫌った。幼い頃から孤独が日常だった。だから寂しいと感じることもない。(中略)子供の頃から、好きなものが二つあった。一つは知識だ。一方的に得るだけの知識は、私の心の飢えを満たしてくれた。知識に気遣いは不要だ。時間のある限り、私の中に好きなだけ与えることができたからだ。」
幼少期に親や世界を俯瞰する視点を得た人達であり、自分自身、他者、世界の仕組みのいずれかに一種の諦観を抱いていることが多いかもしれません。
人に知識のあやふやさや論理的欠陥を指摘されることを嫌い、特定の物事に対しての情報収集を常日頃欠かしません。
【5w4】発明家・マッドサイエンティスト
代表例はデカラビア。そのほか、アスタロト、アンドラス、オロバス、ガギゾン、タナトス、ビフロンスなど。
このサブタイプは、社会の常識や構造を打ち破ろうとする試みがテーマとされることが多い。
ちなみに偶像破壊者(iconoclast)の呼び名が付けられているのがこのサブタイプである。
人よりもモノ、経験よりも仕組みへの興味が強い。タイプ5全般は多くの場合、探究心や知識欲が強く、調べ物や研究を人付き合いや雑用よりも優先する傾向がある。
タイプ4性が社交性や進取性に傾いている5w4は、何にでも興味深いね!と関心を示しアッパーでフレンドリーな態度を取る。アスタロトやアンドラスやオロバスなどがそうだ。
逆に、タイプ4性が選民的意識に傾いているタイプは、周りの人間の知性や素朴な善性を過小評価し見下すような態度を取る。デカラビアやガギゾンなどがそうだ。
自らを様々な事象を観測・実験するための機構のように扱っており、往々にしてフィジカルは強くないがその割に徹夜に耐えるなど頭脳偏重かつアドレナリン偏重気味。
また、一見変わり者に見えるが実際のところ理知的で穏やかで融和的な5w4もおり、9w1や1w9のような印象を持つ。ビフロンスがそうだ。
他作品では、ウマ娘のアグネスタキオンや、ツイステッドワンダーランドのイデア・シュラウドが典型例。前者がアッパータイプ、後者が見下しタイプに相当する。
5w4に発明家・マッドサイエンティスト、5w6に科学者・ヒューマノイドとあだ名をつけたが、組織的な一員としての立ち位置を意識しているかそうでないかを表している。個人主義でイマジネーションを重視する 対 組織を意識し統計学的な手法を重視するという違いだ。
デカラビアやガギゾンのように嫌味っぽさが出る時は、種族差別的な話をしつつもメギドやヴィータの全てに対してある意味公平に態度が悪い傾向があるようだ。
【5w6】科学者・ヒューマノイド
代表例はサタナキア。そのほか、バティン、フォラス、アリオク、ネルガルなど。
このサブタイプは感情的判断に対する見下しとそれが原因の軋轢がテーマとされることが多い。
好意的なタイプ5像を想定すると5w6寄りのイメージとなりやすい。フォラスはまさしく、理想的なタイプ5のイメージ像にあてはまる。理知的で慎重で、好奇心旺盛ではあるが周りの状況を判断して一人で突っ走らず、全体のために効率化をはかる。
同じタイプ5でも5w4であれ5w6であれ、社交性の高いタイプと低いタイプ、知識欲の強いタイプとそうでないタイプとがいる。
5w4にアスタロト、5w6にアリオクがいるように、外向性や社交性の高さや物事の関心の方面や強度などでウイングの見分けが付きづらく、最大目標とそのためにどうアプローチするかなどにフォーカスするとわかりやすい。
5w4のデカラビアと5w6のサタナキアでふたつのサブタイプの違いを解説する。
デカラビアは世界を新生するための世界の破壊を画策し、サタナキアは全体的な利益のために助けられない人に同意を得た上で生きたまま火をつけ、村ごと燃やし尽くすという解決策を提案する。
5w4は個人的なビジョンを優先する傾向があり、抽象的・哲学的な観念を実現させるために動く。一方、5w6は客観的に最も良い結果に行き着くための無数の選択肢の中から最も確実性の高いものを選択する。
5w4は理想主義的、イデア論的な傾向、
5w6は現実主義的、功利主義な傾向が高い。
いずれにしろ、自分の意見を絶対だと思って周りを振り回すことも多いが、自分のビジョンを追求するために自己中心的になりやすいのが5w4、客観的な正解のために周りの行動を強制する形になりやすいのが5w6といえる。
サタナキアやバティンのような嫌味っぽさが出る時は種族的な事柄はあまり意識にないようだが、判断の誤りに対して訥々、あるいはネチネチと批判する傾向があるようだ。
タイプ5全般としてどちらも公平ではあるが、自らの態度が不利益を産む場面ではきちんと大人しくしている5w6と、お構いなしで自分のやりたいことをやる5w4という形で違いが現れる。
他作品では、テイルズオブジアビスのジェイド・カーティス、ウマ娘のミホノブルボンなどが典型例。
【タイプ6】
恐れ:支えや導きをもたないことを恐れる
欲求:責任を果たすことで仲間として認められ、安心したい
端的に言うと、典型的日本人的タイプです。共同体や組織に対して極めて従順ですが、敵になりうると判断した存在に対しては冷淡な態度を取ります。
日常的な範囲では、ほとんどの人に対して親切で、細かなことや人の嫌がることも先回りして自然とこなす人ですが、いわゆる「嫌味な上司」や「小姑」のような関係性を利用した圧迫的な態度を取る人物もいます。
個人的に日本人の多くはタイプ6の要素を多少なりとも持っていると解釈しています。
文化圏や環境の影響を強く受けるタイプであり、決して従順とは言えない攻撃性の高い人物もタイプ6である可能性があります。特に海外ではその傾向は強いです。反体制的で仲間内の上下関係を重視するヤンキーキャラにも多い性格タイプです。
タイプ6は根源的恐怖として不安を持ち、未来に起こりうる不安要素の全てに対する対策をしなければならないという強迫観念を抱え、それに対処するために拠り所を求めます。
タイプ6全般の特徴として、根源的恐れである不安へどう対処するかの違いが、おどおどした恐怖症型とツンツンした恐怖対抗型という極端な気質の違いとして現れるとされます。
私は個人的にそれに加えて、穏やかな安定型とムラの激しい二極型も見られると分析しています。以下、6w5と6w7のキャラの両方を4種類の型に当てはめて記述します。
恐怖症型:共同体に追従的で、不安感が強い。「どうしよう、どうしよう」と悪いことを考えて不安に備えようとする。過剰適応しやすい。
(アンドロマリウス、ムルムル、ナベリウス)
恐怖対抗型:共同体に反抗的で、攻撃性が高い。反撃体制を取る形で不安に備えようとする。ごく一部の人物にだけ気を許す。疑わしきは排除せよ、というスタンス。
(アモン、ガミジン)
安定型:共同体への親和性は高いが、盲目的ではない。強い恐怖心や強い敵愾心がない。通常、他人に対する強い疑念を持たず人当たりが良いため、巻き込まれ体質もしくはマイホームパパ気質。健全度はある程度高い。マスオさんタイプ。
(ソロモン、マルファス、ブリフォー、ツルギ)
二極型:共同体への追従と反抗を短いスパンで繰り返す。恐怖心と敵愾心を両方持つ。健全度はさほど高くない。端的に言うと攻撃的なチワワタイプ。
(メギドラルのソロモン王。安定型ではあるが、マルファスも揺らぎ感のある方)
【6w5】シールダー・官僚
代表例はソロモン。そのほか、ガミジン、アモン、ブニ、アンドロマリウス、アガシオン、フルーレティ、ブリフォー、マルファス、アザゼル、ツルギなど。
このサブタイプは共同体への盲目的信仰とその自覚がテーマとされることが多い。
往々にして保守的であり、共同体や家族や仲間を守るために粉骨砕身して働く。コミュニケーションの潤滑剤となる存在。どちらかと言えば周りの選択に流される傾向がある。自分だけが満たされるような野望を持たず、共同体が穏やかに過ごせる方法を模索する。その一方で外敵から共同体を守るために闘うことも厭わない。
往々にして長考型で、タイプ5同様、思考の瞬発力が高いというよりは、あらゆる可能性を検討しつくそうとする。
タイプ6は主人公やモブキャラに多いキャラであり、平凡さとそれに宿る英雄性という形で描かれることが多く、ソロモンという主人公を中心に描かれるメギド72もタイプ6主人公の物語のひとつである。
ソロモンは基本的に誰にでも誠実な態度を取るが、相手や状況によって微妙に態度を変化させる点にタイプ6らしさを感じることが出来る。
年下のモラクスやシャックスやジズなどに対しては柔らかい態度を取り、自分勝手なバラムやフラウロスなどに対してはソリが合わなければ殴りつけ、ライバルであるシバとはよく言い合いをし、よく叱られるブネやバティンなどには信頼しつつも怯えた態度を取り、道義を持たない敵に対しては「戦いにも出てこなかった臆病者のくせに」と言い放つ。
ブリフォーも極めてタイプ6らしいキャラクターであり、自分自身ではなく自分の見込んだ人物にテッペンを取らせたいという動機、自分自身は戦争を楽しいとは思えないのにメギドラルの社会的要請からそのように見せかけるなど、ユニークなキャラ造形。タイプ6はナンバー2として象徴的な性格タイプであるが、まさしくといったところ。
他作品では、ようこそジャパリパークへのかばんちゃん、Fate/GrandOrderのマシュ・キリエライトなどが典型例。
マシュもそうだが、盾役の守護者であることがそれなりにあり、シールダーのあだ名を割り当てた。メギドでは、ブニ、アガシオンが6w5で盾役。
【6w7】ヒーロー・太鼓持ち
代表例はプルソン。そのほか、レラジェ、ストラス、ムルムル、ナベリウス、カスピエル、メギドラルのソロモン王など。
このサブタイプは、共同体への依存的な態度とその脱却をテーマとされることが多い。
6(保守的で慎重でネガティブ)と7(開放的でスピーディでポジティブ)の性質はある種水と油のような面があり、撹拌されて馴染んでいるタイプと分離しているタイプとがいる。自分でもその揺れ動きに悩むことが多い。外向型的かつシャイな人物もおり、ストラスやムルムルがそれに当てはまる。
プルソンがまさしくそうであるが、ヒーロー的なキャラ造形であることが多く、6w5よりもさらに主人公気質である。
カスピエルは一見タイプ3に見えるタイプ6だと分析している。キャラクターストーリーにおいて、本来的に気弱で人の言いなりになりがちな気質であり、関西弁も尊敬する上司を真似してのことだと明かされる。また、実際のところそこまで女好きでもなく、「利用して利用して利用し尽くしたるわ」(ゲーム中ボイス)と考えている。ここにタイプ3のインキュバスとの対比が見え、全ての女は俺の言いなりになると確信し悪気なくメギドとしての能力を行使するが、カスピエルは強制力を用いず細やかな気遣いを欠かさない。利用する、とは言いつつも男女問わず思いやれる人物である。この深い人情味と利己的さが相まった感じはタイプ6に象徴的。
他作品では、エヴァンゲリオンの碇シンジ、テイルズオブジアビスのルーク・フォン・ファブレなどが典型例。
全般的にしっかり者ではあるが、6w5よりはいくぶん楽観的であり、自己イメージよりは外向的・社交的な傾向がある。先に挙げたシンジや陰キャを自称するFGOのマンドリカルド、またぼっちを自称するムルムルなどは自らを非社交的であると思っているが、よほどストレスの多い環境でなければ、むしろ社交的で自然に相手を気遣うことのできるタイプである。
ストレス下では、うちこもりになったり、おだてられた時に調子に乗りすぎたり、攻撃性が過剰に現れたりする傾向も。6w7の方がゆらぎ感が極端に出やすい。
【タイプ7】
恐れ:必要なものを奪われ、痛みから逃れられないことを恐れる
動機:いろいろな可能性に挑戦して、人生を楽しみ幸せでいたい
タイプ1が神やお天道様に祈りと畏怖をもって従う道を選んだのに対して、タイプ7はそれらを笑い飛ばしつつ逃げる道を選んだ人達です。
欠乏と奪い合いという世界の本質的な構造を理解しつつも、人生や世界を楽しみ続けなければ、義務や圧迫や抑圧に「追いつかれてしまう」のです。
世の中を笑いとばすこと、周りに笑われるのを良しとして、楽しみ続けなければならないという無意識的な考えに突き動かされています。
そのため物事や他者に対する態度が軽薄になりがちなきらいがあり、場合によってはルールを軽視したり、他の人たちが工夫して作りあげた約束事を無視したりすることもあります。
中枢の三つ組において思考センターに類するのがタイプ7であり、発想力と思考の瞬発力に長けています。落ち着きがなく、物事に熱しやすい気質であると同時に全体を俯瞰して見ることができます。
タイプ7にはいずれも特有の思考センター感を感じることが出来ます。その例を紹介します。
モラクスのリジェネレイトのキャラスターストーリー1話にて、おバカキャラのシャックスがいじめっこに理不尽に殴られる男子に対して、いじめられる理由について話します。(未所持でも1話であれば読めます)
「んーとね、それは多分チミが弱いからだと思うな! ヴィータの中には、たまに弱いものをいじめて楽しむ連中がいたりするからネ。そういうヴィータにとって、いじめる理由はあってないようなものなわけさ。つまりつまり! あいつらはチミをいじめるのが単純に楽しいだけなのだっ!」
シャックスと同じく被差別的な環境に置かれていたモラクスにとっても、新たな見識として受け入れられた所が、モラクスとの対比と解釈できるかもしれません。
【7w6】ムードメーカー・ピエロ
代表例はシャックス。そのほか、パイモン、グラシャラボラス、ハーゲンティ、ザガン、セーレ、ニバス、ヴェルドレ、ダゴン、バールゼフォン、ゼパル、フーリーチンなど。
このサブタイプは、明るさと表裏一体のある種の諦観をテーマとされることが多い。
キャラクターの一覧を診てもらうと分かる通り、明るい人柄で、自然と周りの人を笑顔にし、自分の好きなことに熱中するあまり、時々呆れられる人達である。
同じタイプ構成をしている6w7よりは不安定感が少ないことが多く、ウイングの6が人当たりの良さや周りに合わせる気質としてはたらいている例が多い。
自他共に認める楽天家で、考えが浅く悩みがないように誤解されがち。重い過去があってもそれを感じさせず、ふたつの意味で「いい加減」に生きている。何事も楽しむことができるが、一方で飽き症でもある。
熱血漢で楽観的なグラシャラボラスだが、皆が混乱して言い合いになると「クールになれ」と諭すシーンが本編中に何度かあるが、まさしくタイプ7らしい姿だ。
「人生楽しまなきゃ損!」がモットーの、楽天的で好奇心旺盛の人達であると同時に、思考センター独特の頭の回転の良さや冷静さがあり、悲しみを表に出さない部分が魅力といえるだろう。
パイモンは同じ7w6である友のダムロックに影響を受けている。(メギド時代はタイプ1としてタイピングしてもよさそう)
ダムロックに出会う前のパイモンもタイプ7らしい気質だが、神経質さや攻撃性がなくなり丸くなったので、ウイングの強さのウエイトが8よりから6よりに変化した様子。
また、ヴェルドレの生き様はまさしくタイプ7の極北である。人間全てに恨みを抱き、精神を保てなくなるくらいの経験をしても、なお踊ることを楽しみ、人生や人との関わりを楽しんでいる。
質問箱のネタバレになるため大まかな言及とするが、「おじさんになってしまったベルフェゴール」との対比が読み取れる。
他作品では、ルパン三世、ウマ娘のマヤノトップガンなどが典型例。
【7w8】リアリスト・ギャンブラー
代表例はフラウロス。そのほか、メフィスト、ネビロス、タムス、インプ、バールベリトなど。
このサブタイプは、熱しやすさと表裏一体の冷めやすさや、刺激への渇望と世界への冷笑がテーマとされることが多い。
典型的な7w6は人々に愛されるような気質だが、典型的な7w8は「あいつはああいうヤツだから」と呆れ気味に言われがちな気質。7w8の中でも、よりシビアな現実感覚を持つ人物は、あえて周りに軽視される態度を取るような節がある。
大別して、即物的でシビアなギャンブラーと、ネアカで大雑把な戦闘狂に二分されやすい。つまり、ウイングのタイプ8性が攻撃性や他責性に傾くフラウロスのようなタイプと、人情味や受容性に傾くタムスのようなタイプに分かれることが多い。
ステレオタイプで言うと、前者がヒソカ風のナイフ舐めてるソシオパス、後者が孫悟空風の天才肌のアホ、というイメージ。(キャラ名は例で、実際のエニアグラムタイプは考慮外)
どちらの場合でも社会構造に対する慧眼を持つものの、多くの場合、そもそも社会構造そのものを意識していないか、極端に単純化しすぎていると誤解される。
ダイナミクスのタイプ5やタイプ1の影響を強く受けた気質であることもあり、この作品では職人肌のネビロスやタムスにはタイプ1的な気質が強く見える。
彼らを人間としての健全度の高さで見た時に、フラウロスが低い側、バールベリトなどが高い側に位置する。また、ヴィータを見下しいたぶることを好むモブメギドの多くは7w8や8w7に属する。
タイプ7は本質的に世界はゼロサムゲームや椅子取りゲームであると理解はしているのだが、他者と共有する楽しさやもてなす側としての楽しさを理解すると人間的な深みが出る。
他作品では、Fate/GrandOrderの宮本武蔵、ウマ娘のゴールドシップなどが典型例。
宮本武蔵は非常にフレンドリーであり強者との切り結びが生きがいの女武者で、人々をよく助けるが、その一方で自らを人でなしと称し、「家族愛とかそういうのでは腕は鈍らないから、私」と話す。
世の中の全てを楽しみ尽くし、人と楽しみを共有できる二人だが、人間としての健全度とは別に様々な意味で人外である。クトゥルフ神話のニャルラトホテプの人間形態の化身をタイピングすると7w8になることが多い印象だ。
【タイプ8】
恐れ:他者に傷つけられ、コントロールされることを恐れる
欲求:自分の影響力を行使して、存在を感じていたい
タイプ2がいわば家族の中で母親的役割を求められた人ならば、タイプ8は父親的役割を求められた人です。
自らのテリトリーを侵害されることを何よりも嫌い、人に借りを作ることも嫌います。家族や仲間をひとつの方向へ向かわせ、まとめあげる能力の高い人達です。
自らが定めたルールに他者を従わせる一方で、自分自身はその例外であると言ってはばからないような自己中心的さがあります。
心身ともにタフであることが多いですが、その反面、自らや他者の弱さについて認めることが出来ない傾向にあり、家庭や職場での不和の原因を作ってしまうこともあります。
強さを純粋に追い求め、自らがリーダーになろうとし、大きな組織に対して反抗しようとします。
ヴァイガルド(や我々の住む世界)においては攻撃性を適切な範囲で収め、一定の年齢からは丸くなることを要求されますが、メギドラルでは状況判断こそ必要であれ、攻撃性を抑える必要がなく、メギドラルでは多数派として生きやすいのがタイプ8でしょう。
ヴィータという存在を戯画化するのであれば、タイプ2やタイプ6として表せますが、メギドという存在を戯画化するのであれば、タイプ8として表せるでしょう。
【8w7】ボス・ジャイアニズム
代表例はアスモデウス。その他、モラクス、エリゴス、ベリト、バラキエル、ハック、グザファン、チェルノボグ、ベヒモス、アマゼロト、セタンタ、カマエルなど。
このサブタイプは、強者としての矜恃や、共同体への反骨心を理由とする軋轢がテーマとされることが多い。
タイプ8のキャラクターの例として頻出なのがジャイアンなのだが、まさしくジャイアニズム一俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの一の持ち主である。
アスモデウスの歌う『Burning in chaos』の「さっさと私に集めろパス 一撃必殺とどめを刺す それが私のチームワーク」は超越種としてのジャイアニズ厶が表現された一節。
その意味でも、アスモデウスはジャイアンと並ぶほどにプリミティブに8w7らしいキャラクターと言っていい。
バナルマ(子供)であるバラキエルの攻撃性や競争心をその養護士であるフィロタヌスは高く評価している。仮にヴィータとして育てられるとしたら「みんなと仲良くしなさいね」としつけられるだろうが、メギドはお互い戦果のために将来的に殺し合う可能性があるのだから、この攻撃性は模範的であると評価されるのだ。
他作品では、僕のヒーローアカデミアの爆豪勝己や、Fateシリーズのギルガメッシュなどが典型例。
典型的な例としては、上記のような苛烈な人物像が多いが、7w8やタイプ6的な要素の強いモラクスやエリゴス、反対のウイングのタイプ9の要素も強いハックなど、朗らかで暖かい人柄の人物も存在する。
表現は悪いが、「優しいパターナリズム」の持ち主であり、強い者が弱い者を守る、共同体や家族を守るということを第一義に捉える人達である。
ニューダンガンロンパV3のキャラクターでいうと、百田解斗が8w7、王馬小吉が7w8。
百田は暑苦しい熱血漢で、王馬は人を食ってかかったようなトリックスターである。
誰が被害者を殺した殺人者なのかを推理する場面において、「こいつは犯人じゃない!根拠は勘!」という趣旨の発言で議論を捻じ曲げているのが百田。
「犯人がボロを出して自爆するまで、お互いを疑い合おう!自分が嘘つきだから嘘はわかるんだよね」と議論の場を引っ掻き回そうとするのが王馬。
【8w9】武将・風来坊
代表例はガープ。その他、ブネ、ウァレフォル、ベレト、アルマロス、シャミハザ(ジルベールでない)、バロール、ベルフェゴール、ゲイボルグ、エウリノームなど。
このサブタイプは、孤立への諦観と仲間や人々を守ることへの強い覚悟をテーマとされることが多い。
メギドユーザーにとっては、ガープやブネやベレトみたいな性格ですよ、で説明を終えてしまっていいくらいの実家の味のする性格タイプ。そこにエウリノームという新鮮かつ強烈な8w9のおとーさんが突入されてきた。実際タイプ8は父性の象徴と捉えられるタイプである。
我々はガープの冷徹さが大切な人を守る温かさへと変わっていく様を見届けてきたが、それは8w9の成長の方向のタイプ2やウイング9の発達の過程そのもの。
ベレトは多少特殊で、ヴィータであるムクチとしての気質がタイプ9そのもの、メギドであるベレトとしての気質がタイプ8そのものであり、2つの性格タイプが融合した形といえる。責任感が強く自らの楽しみを認めづらく、タイプ7要素が比較的薄いため総合的に8w9と解釈可能。
5w4の項目にて話したが、タイプ5は外向性や社交性の高さや物事の関心の方面や強度などでウイングの見分けが付きづらいと話したが、それと似たことがタイプ8にもある。
朗らかさや冷たさが8w7と8w9のそれぞれのサブタイプに独特のものがあり、ざっくりと分けて、以下の4種類がある。
・8w7らしい朗らかさ(ハック)
豪放磊落でひたむき。朗らかな7w8(タムスなど)に近い印象。
・8w7らしい冷たさ(アスモデウス)
傲岸不遜で自己中心的。7と8とで重なり合う自己確信が純化した印象。
・8w9らしい朗らかさ(ベルフェゴール)
飄々としていて掴みどころがない。朗らかな9w8(イポス)に近い印象。
・8w9らしい冷たさ(ガープ)
徹底的な冷酷さと合理主義。8と9とで重なり合う縄張り意識が純化した印象。
また、朗らかさと冷たさとが入り交じる場合もあひ、超越種であるメギドとしての冷徹さと包容力とが象徴的に現れている。まさしくエウリノームは総体として、8w9としか形容できない人物像。
【タイプ9】
恐れ:つながりの喪失、分裂を恐れる
欲求:他者と融和することで、平和な気持ちでいたい
他者への共感力の高い性格タイプです。積極的な人助けをするというよりは傾聴の上手い人達です。
周りの暖かな雰囲気を原動力として動く一方、身の回りの人間関係の葛藤がそのまま内部の葛藤として反映されがちです。そのため、身の回りを平和に保とうとネゴシエーター的な役割を果たします。
タイプ3のとき説明したように、タイプ9もまた、本能センター(タイプ1/8/9)の中心に属するタイプで、本能エネルギーから最も離れた状態にあり、感情と思考エネルギーで本能とのつながりを麻痺させています。
強さや競争を求めるタイプ8が最もメギド的であるなら、温かさや平和を求めるタイプ9は最も反メギド的といえます。戦争を嫌ったり面倒くさがったりするメギドの多くがタイプ9に位置するせいか、軍団メギド72では多数派となっています。
自らが我慢すればそれでいい、と思いこみがちで、自分の悩みや他者からの抑圧を大したことではないと思い込もうとするきらいがあります。
「物言わぬ貝」になりがちで、健全度の低い人物のサンドバッグになりがちな傾向があります。その逆に、純粋な膂力や後ろ盾などの力をを持っている場合、本人の自覚のないままに暴力を振るう側になることもあります。抑圧された感覚を他者に投影して見る上に、自分の影響力を小さく見積る傾向があるからです。ネフィリムなどがその例に当てはまります。
物事の過小評価や抑圧でどうにもならない絶望的な出来事に遭遇すると、重度の認知障害や極端な無気力に陥りがちで、人との関わりを絶とうとします。シャミハザという暴力的なメギドが内側に宿っていると気づいたジルベールもその一人です。
【9w8】自然児・昼行燈
代表例はアロケル。その他、アガレス、サレオス、アンドレアルフス、イポス、ラウム、コルソン、オセ、アンダカなど。
このサブタイプは、思い通りにならない世界をやり過ごすことと、それでも譲れない矜持のために立ち上がる姿がテーマとされることが多い。
やれやれ系の名が相応しいサブタイプであり、その意味でアロケルとアンドレアルフスはピッタリと当てはまる。
泰然自若、なるようになる、本気を出すにはまだ早い…というスタンスで生きている。その姿はさながら、はちみつを舐めているクマのようであり、必要とあらば狩りをする機を逃さない。……が、基本的にめんどくさいので戦いは避けて生きている。
必殺仕事人の主人公、藤田まこと演じる中村主水の日中の姿はまさしくこのサブタイプの象徴とも言え、昼行燈のあだ名をつけた。頻出のキャラ類型では、ラノベのやれやれ系主人公(涼宮ハルヒの憂鬱のキョン)、ちょっとくたびれた頼れるおじさん(FGOのヘクトール)、自然崇拝やアニミズムの術者(FGOのジェロニモ)、平和主義の豪傑(FGOの金時)などに当てはまることの多いサブタイプである。
メギド72においては、アロケルの描画において精緻な9w8が表現されている。いざとなれば人としてのタガを外せる底の知れない奴という一面も間違いではないのだが、本質的には自らや周辺の人物の平穏を第一に考えている。9w8の多くは昼寝が好きである(ような気がする)。
同じ9w8のなかでも、細やかな気遣いができるがそれを悟らせないようにする人物(サレオスなど)と、隣の人の敷物に大股で座るような人物(アロケルなど)がおり、タイプ8要素の強弱、あるいはタイプ1要素の強弱が影響していることが多い。
他作品では、涼宮ハルヒの憂鬱のキョン、魔法使いの夜の静希草十郎などが典型例。
かたや現代的なさとり世代、かたや電気や電話線の通わない山育ち…いずれにしろ順応性が極めて高く、強引な人物の要求を飲む一方で、非常に頑固でもある。
【9w1】ヒーラー・涅槃仏
代表例はハルファス。その他、アムドゥスキアス、ベリアル、リリム、ロキ、サラ、ウコバク、プルフラス、アスラフィル、アクィエル、フルフル、ダンタリオン、ネフィリム、ジルベールなど。
このサブタイプは、自らのささやかな願いを自覚しそれを叶えるために、抑圧状態から抜け出そうとする姿がテーマとされることが多い。
平和主義であり、大きな欲望を持たない。喧嘩や言い争いを避け、軋轢を好まない。反面、優柔不断で人任せになりがちで、何も行動しないことで不満を表したりする。
ハルファスのキャラクターストーリーには、エニアグラムのタイプ9の悩みと改善案としてよく書かれることがそのまま書いてある。ハルファスは自らの意思決定がきっかけで、トラウマを作ってしまったメギドであり、自己選択で行動することに困難を抱えている。物事の可能性を瞬時に検討し、それらがどれも同じだけの価値を持つ状態になり、決められないのだ。
リジェネレイトのキャラストでは、おやつに何を食べるかなど日常の簡単なことから決めること、大半のことはリカバーが効くことを学ぶこと、自らの価値観で動いた結果を受け止めること、などが描かれる。
その他、サラも極めて典型的な9w1である。タイプ9の美徳は、いかなる立場の人物であれ敬意を払った上で畏れないことである。まさしくアスモデウスに対する態度がそうだ。リジェネレイトにあたり、家族にまつわることで深刻な認知障害を起こしていることが判明したが、どこかとぼけた様子であるために抱える問題の大きさを認識されづらいこともままある。境遇により、日常的な範囲を超えた領域において、無意識が理解を抑圧するという防衛規制が発達しているものと思われ、メギドが髪に宿っていることには未だ勘づいていない。
その他、ベリアルも9w1らしいキャラクターである。キャラクターストーリーにおいて彼女は、当時、自らのみが唯一の転生メギドという異質な存在であり、それによって罪を犯す犯さざるとは無関係に、人々に断罪されかねない存在であることを恐怖していたことが明かされる。人々の善なる側面を理解していながらも、それは同じ人間という存在だという前提に支えられるものであり、いつその善性が反転するのだろうという恐怖からヴィータの見た目を区別できない認知障害を持っている。
他作品では、ウマ娘のアストンマーチャン、Fate/GrandOrderのロマニ・アーキマンなどが典型例。
その他、水星の魔女のスレッタ・マーキュリーはタイプ9と思われ、彼女もまた一種の洗脳状態にあり、人としての道理をわきまえ他者を尊重できるが、認知に何かしかの異常をきたしている…というパターン。他のタイプだと強い攻撃性や自傷として現れる健全度の段階であり、一見大きな問題を抱えているように見えない傾向にある。
未確定
チユエン:7 ウイング
キマリス:8 ウイング
マルチネ:23
ベバル・アバラム:37
ミノソン:37
ウァプラ:58
サルガタナス:58
スコルベノト:69
アマイモン:13
ヴリトラ:234
チューチャオ、ギリメカラ、マガツヒ、マナナンガル、カガセオ
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