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臆病な私だって、訪れる人を受け入れたい。

2018.9.22-24
全国から(おもに首都圏から)宮崎にやってきたU29世代と3日間を過ごした。

「KINAIYO」は【あなたを彩る旅をしよう】というコンセプトのもと開催された。

◎宮崎という地域の魅力を五感で感じ、
あらたな彩りをあなたの人生に加える
◎とことん語り合い自分とは何者かを見つめ、
よりクリアで色鮮やかな自己を知る
このコンセプトに関して、私の場合どうだったのか、今回は後者について振り返りたい。

いつも私は「まず相手の話を聞く」というスタンスで人と向き合う。その人を知ろうと想いに耳を傾ける。時には背中を押し、徐々に相手の目がいきいきとしてきて、新たな1面を見る。躓いたとき、どうアクションを起こすか、その躓きをどう捉えるのか、そこに人間臭さを垣間見る。新しい価値観に出会うとびっくりするし、咀嚼して消化するまでに時間がかかるけれど、それでも理解しようとする。

その人がどんな人であるかを知るときのキャッチボール、切り口を変えながら眺めると、どの人も色んな持ち味があって。その人の歩むストーリーに私がいたら嬉しいけれど、いてもいなくても構わない。会話を通して知っていく過程が楽しくって、世代かかわらず地域の方々とも、これまでたくさんの言葉を交わしてきた。こういうの楽しいって感じる気持ちは学生の頃からずっとそうで、今も変わらない。

約30人で3日間を過ごした。予想を上回るスピードで、みんな打ち解けていった。全員のエネルギーが加速度的に高まったのは、2日目の夜BBQを終えた頃だろう。ここまでに観光やアクティビティ、地域の方からのお話や参加者とスタッフ交えてのワークショップ等ほとんどの行程を終えていた。新たに出会うものから感じるものも多かった。ぎっしり詰まったプランに疲れを見せることもなく、この夜、誰もが話すことをやめなかったし、問うことをやめなかった。

BBQ序盤では、みんなが語り合える空間にすべく、私もまず自分から話しかけに行って、じっくり一緒に話したりもした。だれかの緩衝材になれたり、心を開く入口になれたなら、それで十分だ。

──ふとした瞬間、私は怯んでしまった。ほとんどみんな1対1で話していた。この熱量に応えられない気がした。宮崎の現地スタッフとして縁あって参加できたこの機会、もっとたくさん話したかったはずなのに。(この「たくさん」には人数の意味も含まれるが、1人と話す量の意味合いのほうが強い。)どこにも入る隙がないように思えて、一瞬、体が動かなかった。情けなかったし、この環境と向き合いきれていない今の自分に愕然とした。

──昔なら飛び込めただろうに。無敵だったあの頃なら。学生の頃ほど自信もなく、何かをさらけ出すエネルギーもない今の自分に気付いた。昔の自分にすがるような思考がよぎったところにも辟易した。互いが腹割って語り合うまでのスピードや変化を目の当たりにするのは心踊ったが、そこに自分もいるのか分からなくなって、どこか置いてけぼりだった。ほとほと情けない。

平静を装いつつ、少し離れて深呼吸して、ほどなく平常心を取り戻し、また少しずつみんなの輪のなかに入っていった。

自分と向き合おうとした結果、見えてきたのは、中途半端で情けない自分だった。何をするにも【覚悟】が足りていない。ズームアウトしていくと【完璧じゃなきゃ】というマインドが私を邪魔しているように思えた。未完成な何かをアウトプットするときの周りのリアクションが怖いのかな。

BEの肩書き をご存じだろうか。
私も今回のツアーで初めて知ったが、これは自分が貢献できる価値の源となる働きを意味している。「役職ではなく在り方をもとに名付ける肩書き」なのだ。グループのみんなと、BEの肩書きを模索した。まとまりきらないままに話し続けても、グループのみんなは、ずっと耳を傾けてくれた。自分では見えていない1面をワークで教えてもらったときには【あきらめない・慮る・ピュア・ポジティブ・共感域が広い】等のワードが飛び出した。自分のことを、何度も失敗して挫けて、臆病でネガティブな人間だと思っていた。私の失敗談をあれこれ話した後に返ってきたのが前述のワードだったから尚更びっくりした。どうやら私はポジティブな人間らしい。まだ飲み込めてないけれど。

よく後輩から相談事を持ちかけられるほうだった。相談したくなる何かを醸し出していたのは、性格上ありがたいことだった。学生時代、県外から来てくれた友人や、そのまた友人も、とにかくおもてなしすることが大好きだった。どちらかと言えば地味なほうで、大勢の前に出て温度感もちつつパリッと話すのは苦手だけど、誰かのために動くのは苦じゃなくて、むしろ歓びであった。

昔も、今も、これからも、誰かが私という「場」にふらりと立ち寄ってくれたときに、心地よく過ごしてもらえるよう、もてなせる人で在りたい。
この3日間で出会った人たちのことも大切に大切にしたい。

ほんとはもっと話したかった。1人1人と。
みんなふつふつと抱えるものがあって。
それが燻っていても晴れやかなものでも魅力的で。
また必ず会ってじっくり話したい。

みんなの話を聞いていると、未完成でも「今はここにいて、こんなとこに向かってる。」って言えるのいいなと思えたし、アクション起こしてたら、そりゃ最高だし、まだ燻っているって話もたくさん頷きながらもっと聞きたくなるし。

あれ、もしかして周りから見た私もそうなのかな。

色々気にしすぎて言葉選んで、何を言いたいか何やりたいか分からなくなりそうな最近だった。いろんな事象にとらわれて、むしろ考えないように見ないようにしていた。不細工な言葉しか並べられなくても、自分の言葉で話してみながら、しっかり整理していきたい。

まず私が、力みすぎないこと。
そして等身大で歩み続けること。
誰かを受け入れるためには、
飾らない自分を極めるのが1番だなと。

とにかく感情の忙しい3日間だった。
疲れたのと同じくらい、
いや、それを遥かに超える、歓びがあった。
この歓びを生み出した要素は何だったのか、
まだ全ての要素を分かりきっていないので、
少しずつ解明しよう。

地方は可能性を秘めていると、
ハンパない熱量で企画してくれた
colorvanのみんなに多大なる感謝を。

ここに足を運んでくれた参加者のこと、
colorvanのメンバーのこと、
宮崎スタッフのこと、地元宮崎のこと。
全てをますます好きになるツアーでした。
ほんとにありがとう!!!

これから先も、ターニングポイントとして
ピンを落としていたい3日間だ。

インプットとアウトプットは
交互にバランスよくやってこそ、
血の巡りみたいに思考も循環して、
より意味のあるものになる。

次に会うときには、
もっとすっきりした顔で
言葉を交わせる気がするよ。
また、みんなでごはん囲もう。

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