オリエンタル、フレッシュオリエンタルって何ぞや?
こんにちは、調香師のyusukeです。
僕が初心者だった時代に『?』と思っていた用語について調香師になった今現在解説するシリーズです。
今回はオリエンタルノート周りの話をしていきます。
シトラスやアロマティック、フローラルなどは大体想像つくけど、
たまに謎の用語出てきますよね。
オリエンタルノートってなんぞや?
オリエンタルノートは、かなり定義が曖昧で『東洋で採れた香料が色々混ざったもの』で構成された美しい香りです。その昔ペッパーなどスパイス系やバニラなどの香料は『東洋の美しい原料』とされていたようで、オリエンタルと名付けられた模様です。
具体的な香りの印象については、バルサム(寺の線香っぽい香り)にバニラの甘くパウダリーな香りを核にしてウッディ(木の温かみのある香り)、アニマル(獣っぽい香り)、スパイシー(鼻にツンと来る刺激的な香り)が含まれた重〜い香りです。
ちなみに実際の調香をする時には、こんな原材料を入れています。
僕の作品の中でもかなり正統派なオリエンタルノートは、『星降ル』なので例として挙げさせていただきました。
このようなベースがあった上で、イメージに合わせてシトラスやフローラルの相性を検討して、ハーモニーを創っていきます。
セミオリエンタルノートとは?
そもそもこの記事を書こうと思ったのは、実家で偶然見つけたココマドモアゼルのヘアミストだったのですが、ひと嗅ぎした瞬間に『wow』と思った素敵な香りです。
鼻記憶した感じだと、ローズウッドぽいハーバルな出だしにクリーミーなピーチがメインのフルーティが折り重なる香り立ちから、やがてジャスミンがメインとなったフローラル香と、優しくザラついたパチュリの香りとバニラがまったりした夜を演出してくれるイメージでした。
そんなココマドモアゼルの説明欄を見ると『オリエンタル フレッシュ』と記載がありました。
フレッシュオリエンタル=バニラをほぼor全く使わない
僕の鼻による推測ですが、フレッシュオリエンタルノートは、オリエンタル特有の『昔っぽい、重たい、アニマルな部分』を現代版に軽やかに再定義したジャンルかなと思っております。
具体的には、重たい部分を作る『バニラ』をほぼ使わず、オリエンタルの渋い部分は、パチュリに担当してもらい、ムスクとぶつける事で、軽やかなオリエンタルが出来上がるんだろうなと思います。
公式HPに、どんな原材料が入っているか書かれていなかったので、憶測で下記に示しておきます。
まったりした夜にフレッシュオリエンタルを
オリエンタルノートの香り創りに着手するとき、僕は大体ロマンティックだったりファンタジックなシーンが思い浮かべます。
また身に纏う時も、穏やかにしっぽり夜外出したい時、調香アトリエに向かうとき、寝香水として使うことが多いです。
あなたはどうですか?
是非香水を選ぶ時には『好きな香水タイプ』を覚えてもらい、コレクションの1つにしてみてくださいね!
また、お会いした時には、あなたのお好きな香りの熱弁を楽しみにしております。
それではこの記事は、事あるごとに更新していきますので、
次回もお楽しみに^^
調香師 yusuke