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息子が1歳になりました。


2022年11月28日、この世に誕生した息子。
365日の経験を経て、2023年11月28日、1歳になった。

首も座っておらず、昼夜の区別もつかない、寝るか起きるか飲むか泣くかだった小さな命は、今ではもう、自分の足で数歩前へ歩くことが出来るようになっている。
人間とは、不思議だ。

息子が1歳になったということは、私も母親になって1年経ったということ。
たくさんの友人たちに「ママ1歳おめでとう」というメッセージをもらい、そうか、そうだよなと思った。

子供の1歳の誕生日に「私を母親にしてくれてありがとう」というフレーズをよく目にする。
だけど私は残念ながら、まだそれを自然に思えるほど母親にはなれていない。
自分が母親になった自覚も、息子が自分のお腹から産まれてきた実感も、実はまだ、フワフワしていているのだ。

育てなければいけないとは思う。
けど正直、息子は勝手に育っていったような気もするのだ。

教えてなどいない。
でも息子は産まれた時から母乳の吸い方を知っていた。
泣き方を知っていた。
息の仕方を知っていたし、手足が動くことも知っていた。

いつの間にか身長は伸びて、いつの間にか夜眠るようになって。
寝返りだって、ハイハイだって、つかまり立ちだって、自然とやる気を出して、自然と身につけた。

私は、確かにこの1年間育児に追われていたはずなのに。

0歳最後の夜、隣で眠る息子の寝顔を眺めて、とても不思議な気持ちになった。
夜が明けたら1歳になる息子。
たった1日進むだけなのに、とても大きな変化のような気がして。
もう0歳の息子は戻ってこないのかと思うと、なんだか寂しくもあり。
それでも、初めての誕生日を迎えられることが喜ばしくもあり。
この感情が「親」ってものなのかと、考えているうちに私も眠っていて。
いつものように、先に起きた息子に顔面をバシバシと叩かれて目が覚めた。
そんな、息子の誕生日の始まり。

これからどんな子に育っていくのか。
どんな風に育っていくのか。
親が与える影響は大きいのだろうけど、出来れば、自分の意思で、自分のなりたいようになって欲しいと思う。
それをただ「いいんじゃない?」と、肯定してあげられる存在になりたいと思う。

私と息子は、親子である。
でも、1対1の人間でもある。
まだまだ会話らしい会話は出来ないけど、ちゃんと向かい合って話をして行きたいと思う。

とりあえずまだしばらくは、私の好きなこと(写真とかカフェとか買い物とか旅行とか)に付き合ってもらって。
息子にも好きなことが出来たら、しょうがないなぁなんて言いながら、付き合ってあげられたらいいなと思う。


誕生日おめでとう。
元気に育ってくれて、ありがとう。

まだまだ全然母親らしい母親じゃないけど。
結婚も子供もどっちでも良いなと思っていた私が、君に出会えて良かったと思ってるよ。
いつか君が私の事を「ママ」とか「お母さん」とか呼んでくれた時、初めて母親の自覚が芽生えるのかもしれないね。
その時が来るのを、少し楽しみに待ってみるよ。
だからこれからも、君は君らしく、進みたい方向に進んでください。
あ、でも、キッチンは危ないから料理中には入って来ないでね。
のんびり、のんびり、一緒に成長しましょう。

また、今日から365日、楽しい1年にしようね。

君の未来が、君にとって、心地よい毎日でありますように。


2023.11.28

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