VRoidでMMDを作る
はじめに
いちかわつよしです。
これは定期ゲ・丙 Advent Calendar 2021の12/7に寄稿した記事。
こないだ1件記事書いたんだけど、あの後軽い気持ちでVRoid撫で始めたら動画が1個できたので賑やかしに。まだ枠空いてたし。
VRoidについては前から気になってた。イバラ終わったら触ってみようと思ってて。丁度正規版も出たので使ってみることにした。
というわけで、この記事は定期キャラのMMDをVRoidで作ってみたレポ。あと、一から作る上で心折れそうになった点とそれに対処する様子も。3日かかったが、60%くらいはよくわからんエラーを泣きながらどうにかしてた時間。
メイキングとしては雑過ぎるので、実際やってみるなら何かもっとちゃんとした解説サイト見た方がいい。
これを見て自分もVRoidでMMDやろう! って思う人が増えたらいいと思います。嘘です。シンプルに苦行なので。
なお、この記事を書いている人は今までMikuMikuDanceやVRoidに触れたことも舐めたこともなく、動画もほぼ作ったことのないド素人なので、既に経験のある方はそんなん当たり前だと思うに違いない。
出来上がったものがこちら
はいドン。
騒乱イバラシティ ENo.261 暮泥唯(@Catamari_va)に踊って貰いました。
いや自キャラ作れよって話なんだけど、手持ちの自キャラに頭が虹色でネクタイだのピアスだのピンだのゴテゴテ付いてるやつとか、シンプルすぎて最悪プリセットだけでできるやつとか、インナーカラー入ってて難しそうなやつとか、そんなんしかいなかった。
他にいい感じのキャラは……と思ったらいるじゃん。制服以外にも衣装のバリエーションがあり、しかもしっかり全身資料のあるキャラが!!
あんな分かりやすい資料を目立つとこに置いてたのが運の尽きなんだよ……!! ありがとうございます!!! ※PTMを私物化してはいけない
(もしかしたら、MMDのエラーなんかで調べててここに辿り着く人もいるかもしれないので一応説明します。暮泥唯は人様のオリジナルキャラクターです)
そういうことで、今からこれ作った流れを書いていく。
用意するもの
まずは必要なものから。
自分の環境は下記。作る上で特に固まったりはしなかった。
OS:Windows10
CPU:i7
メモリ:16GB
・VRoid Studio
VRoid作るやつ。自分は正規版でやった。
・VRM2PmxConverter
VRoid Studioで作ったモデルをMMDで読み込めるようにする。
・PmxEditor
モデルにボーンを入れる。
下記のプラグインも必要なので入れること。PmxEditorのフォルダ>_plugin>Userに下記のプラグインを解凍しフォルダごと入れる。(※解凍する前にzipを右クリック>プロパティ>許可するをしておかないとうまく動かないかも)
├VRM2PMX変換モデルの最適化
├Check Basic Bone
└Semi Standard Bones(何かいっぱいあるけどこの名前のやつだけ)
・MikuMikuDance
踊らせるやつ。
下記のプラグインも入れる。 MikuMikuDance.exeのあるフォルダに中身をドン。
└MMEffect
・AviUtl
動画作るやつ。本体は一番上の2019/10/3のやつ(2021/12/5現在)。
拡張編集Plugin(テスト版のとこの2019/10/3のやつ)も、中身全てを『aviutl110』のフォルダ内に入れる。
他、必要プラグイン。aviutl110のフォルダの中に『plugins』というフォルダを作り、そこに中身を入れること。
├L-SMASH Works(ダウンロードのとこの一番上のやつ)
└x264guiEx(右の『x264guiEx 2.xx (ミラー)』から一番日付新しいやつをDL)
他、動画に使う素材など(モーションとかカメラとか)も集めておく。ニコニコやYouTubeで配布されてる。
モデルを作る
早速モデルを作っていった。VRoid Studioを開いて新規作成。
各種パラメータをいじりつつ、『テクスチャを編集』のとこを押せば自分で描ける。
一旦テクスチャをエクスポートして外部のお絵かきソフトで描き込んだりもできる。描き込んだやつをまたインポートすればいい。
髪型で手描きグループってとこを押すと髪型弄れる。右上にマテリアルっていうのも出てきて、テクスチャ編集はそこからできる。
髪の毛でアクセサリーを作ったりもできるらしいが、難しそうなので追々やることにした。
大体そんな感じ。詳しくは公式サイト見といて。
以下は心折れそうになった点。
・マテリアルが消せない
仕様です。
マテリアルを使えば髪の色を一部変えたりできるらしい。+ボタンを押せば増やせる。が、削除はできない。間違って無限に増やしても消せないから気を付けろ。
VRMエクスポートしようとすると『マテリアルの削減』というボタンがあるが、これを押しても減らないからな(多分エクスポートしたデータの方では減ってるんだろうが)。押したら最後、後々パーツが吹っ飛ぶことになるから絶対に押してはいけない。
できたら右上のカメラマークを押すと動きを確認できる。大体表情や髪の動きとかが微妙におかしいので修正。あと後々書くけど、このVRoidのモデルは適当に作るとでかすぎてカメラモーションが合わなくなるので小さめにした方がいいかもしれない。デフォルトの男性モデルで2mくらいあるんじゃなかろうか。
問題なくなればVRMでエクスポートする。
エクスポートは右上の↑マークからVRMエクスポートをクリック。
PMXファイルにする
MMDで扱えるのがPMXファイルだけだ。先ほど作ったのは、.vrmの拡張子になっていると思う。これを.pmxに変換する。
VRM2PMXConverter.exeを起動し、下の『Load VRM File』をおして先ほどエクスポートしたやつを読み込む。
それから横の『Convert to PMX』を押す。
ちょっとだけ時間かかる。
ボーンをつける
そのままだとうまく踊ってくれないので、ボーンを付けた。
PmxEditor_x64を開き、先ほどのPMXファイルを開く。この段階でよくわからんエラーが出まくる。つらい。
ボーンは下記の順番でつけること。
①VRM2PMX変換モデルの最適化
編集>プラグイン>User>VRM2PMXモデルの最適化
『[右足]と[左足]で表示枠を分ける』『テクスチャを最適化』『頬染めモーフを追加』『足IK親の追加』『操作中心の追加』『足Dを追加』にチェックを付けて処理開始。
②Check Basic Bone
編集>プラグイン>User>Check Basic Bone>標準ボーンチェッカー
OK押しつつ選択肢が出てきたらいいえ。
③Semi Standard Bones
編集>プラグイン>User→Semi Standard Bones>準標準ボーン追加(PMX)
操作中心、手持ちアクセサリ、肩キャンセル以外にチェックしOK。
ここで心折れそうになった点。
・顔の材質が見つからないエラー
プラグインの『VRM2PMX変換モデルの最適化』で処理開始しようとすると、このエラーが出て進めない。
??????
顔の材質あるよ!!!
確かに本編では一時期顔なくなってたが、そんなところで原作を再現しなくていい。
ここで数時間食った。もうひとつ別のモデルを作って試したり、名称の(Instance)を削除するみたいな方法を試したり、テクスチャ名を全部半角英数にして作り直したりしたが、無意味だった。
対処法:諦めた
友人のMさんに訊いたところ、これは最悪やらなくてもいけるとのこと。
付けられるなら付けた方がいい気がするけど、動画を見ていただければ分かる通りSemi Standard Bonesが入っていればこのくらいには動く。
・髪の一部が変色する
一部だけ黒くなる。何この海苔。
VRoidの方で髪テクスチャを1本ずつ全部横幅最大&オフセット最小にしたら直った。苦行。
★身長の測り方
PmxEditorで身長が確認できる。これも友人のMさんが教えてくれた。
気に食わなかったらまたVRoidで修正するので、ボーン入れる前にやった方がスムーズかも(PMXでも一応サイズ変更はできるが)。
①Pmx編集の画面で頂点を選択する
②PmxViewの画面で赤マルのところをクリック
③PmxViewで頭頂部の頂点をクリックし選択。選択するとオレンジ色の点が付くはず(めちゃ押しづらい)
④Pmx編集の頂点位置/法線>位置のyの値×8で身長が算出できる
できたらPmxView右上の『fx』をクリックし、名前を付けて保存。
踊らせる
MikuMikuDanceを開き、先ほどのPMXファイルをドラッグ&ドロップで読み込む。そしたらモデルが出てくる。
座標軸を消すのは、表示>座標軸表示から。
方向キーでフレーム(画面左側)を動かせる。モーションを読み込むときは読み込みたいフレームに合わせること。途中からモーション入れたいとかでなければ基本的には0にしておく。
・モーション読み込み
画面下部のモデル操作のプルダウンをモデルの名前にする。
ファイル>モーションデータ読込
踊ってくれる。
・カメラ読み込み
モデル操作のプルダウンをカメラ・証明・アクセサリにする。
ファイル>モーションデータ読込
カメラワークがかっこよくなる。
・ステージ読み込み
モデル操作のプルダウンをカメラ・証明・アクセサリにし、そのすぐ下の『読込』ボタンを押す。
背景がいい感じになる。
・音源読み込み
ファイル>WAVファイル読込
WAVしか読み込めない。
・エフェクト読み込み
.fxファイルのやつ:MMEffect(画面右上)>Effect割当>モデルを右クリック>ファイル選択
.xファイルのやつ:アクセサリ操作(画面下部)>ファイルを読み込む
色々なエフェクトを付けられる。
気にしないならなくてもいい。自分はデフォルトだと粘土っぽくなるのが気に食わなかったのでトゥーンシェーダ入れた。
ここで心折れそうになったポイント。
・モデルが爆発した
モーション入れた瞬間、暮泥唯が爆発して悲鳴上げた。
凄惨だったので画像は入れない。
前述のPmxEditorでプラグインの『Semi Standard Bones』を付けるところで、一度(PMX)が付いてない方を間違えて付けてしまったせいっぽい。
気をつけろ。(PMX)の方だぞ。いいな。
・カメラの位置おかしくね?
VRoidの項でも触れたが、モデルがでかすぎたせい。
確認してみたら192cmになってた。192cmの暮泥唯は解釈違いなので縮小してくる。
・めっちゃ貫通する
手とかが頭突き抜けたりする。
今回は諦めたが、後でMさんに訊いたらモデル操作>モデル名にし、ボーン操作>選択にして動かしたいフレームと関節部分を選択の上で角度を入力して微調整できるとのこと。ボーン操作>登録で変更完了。
他にも機能が色々あるがキリがないので割愛する。調べたら出てくるはず。
とりあえず出力。
ファイル>AVIファイルに出力>保存
フレームレート:30
録画フレーム:0~最終フレーム
WAVEを出力するのチェックを外す
ビデオ圧縮コーデック:MJPEG Compressor
※WAVEは別に出力してもいいけど、あとでAviUtlで音源付けた方がずれてた時とかは楽。
OKして大人しく待ってたら.aviファイルが吐き出された。
動画を作る
正直もう動画はできていると言っても過言ではないが、タイトルとか歌詞とか入れたいじゃん。入れたくない?
というわけでAviUtlを開く。
設定>拡張編集の設定でタイムラインを出す。大事。
表示>再生ウインドウの表示で再生できる画面が出る。
フィルタの順序がおかしいとうまくフィルタが出ないらしい。設定>フィルタ順序の設定>ビデオフィルタの順序で変更する。とりあえず拡張編集は上に持ってくるといいっぽい。
さっきの.aviファイルを読み込む。
タイムラインで右クリックすると、ここで色々な演出が出せるよみたいなのが編集できる。
とりあえず歌詞だけならメディアオブジェクトの追加>テキストで出せる。入力画面みたいなのも出るので、好きな文字入れて好きなフォントにしてアレする。
メディアオブジェクトの追加>音声波形表示でオシャレな波形とかも出せた。
レイヤーは下にある方が動画上で上に来る。
他にも色々あるがキリがないので割愛。
できたら書き出し。自分はここでも躓いた。
・出来た動画が0分になる
!?
メイン画面の下のバーが青くなってない部分は選択されてないので保存されないらしい。案の定白くなってたので全選択する。
・出来た動画が0分になる(2回目)
!?!!?!?
二段構えやめろ。
実は、最初はここの上の方にかいた『x264guiEx』じゃなくて『かんたんMP4出力』というプラグインを使ったんだけど、だめだったらしい。x264guiExを入れたらできた。
ファイル>プラグイン出力>拡張x264出力(GUI)Ex
ファイルの種類をMP4にする。
ビデオ圧縮>プロファイル>YouTube>OK(今回はYouTubeに上げたのでYouTubeを選択)
で、保存。暫く待っていればエンコードが終わって完成。
YouTubeにアップ
YouTubeにアップするだけ。説明不要だよねこれ。
クレジットとかはちゃんと書いた。
これで完成! のはずだったが、最後にまた心折れかけた。
・何か映像がガビガビしてる
YouTubeにアップしたらガビガビになってびびった。
前述のMikuMikuDance、デフォルトで出力画面サイズが640*360とかになっていたらしい。そこから作り直して再アップロード。
表示>出力サイズ>1280*720にするといい。
おわり
おわりです。
色々書いたけど雑なので分かりづらい気がする。ごめん。
再三言うが、メイキングとしては雑過ぎるので、実際やってみるなら何かもっとちゃんとした解説サイト見た方がいい。
MMD関連のソフトや素材作ってる方々はすごい。自分が既存のソフト使ってただけで泣きそうになったんだから、これを作った方は血の滲むような努力をしていたに違いない。感謝。
これ、MMD動画だけじゃなくても色々なことに使えそうだなって思った。VRoidで作ったキャラ画像で定期ゲ参加するとか面白そう。
とりあえずVRoidへの理解はもっと深めたいので、また何か作っちゃおうかな~~。とりあえずこの3日仕事中以外はずっと作業しており碌に寝てないため、今後はもっとのんびりやりたい。
読んでいただきありがとうございました。
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