おいかけっこ
5時のチャイムが鳴っている
伸びた影が重なり合っている
風を切って走り回ろう
泥がついたスニーカーの
足跡で埋まっていく
明日も晴れるかい
靴を高く蹴り上げて
眩しくって見えなくなった
表で落ちてこい
追いかけあって
次は君って
手を伸ばせばそこにちゃんといた
届きそうで掴めない腕
楽しくて僕らずっと笑ってた
夕暮れ
5時のチャイムで気が付いた
あぁもうこんな時間だったんだ
窓ガラスに疲れた顔
それじゃあって声も減っていく
ぐんぐんと針が進む
今日でおしまいだと
何度も落とした電源は
まだうまく消えてくれない
やり直せないかな
誰も見えない
ずっと先に
手を伸ばしても空を掴んだだけ
待ってくれない背中を追って
笑えずに僕は立ち止まる
夕暮れ
切らした息
溶け込む蒸気
オレンジの夕日が迎えに来て
追いかけあって
待って
待って
追いかけあって
次は君って
手を伸ばせばそこにちゃんといた
辿り着かない明かりを探して
ぼくはまだ走ってる
夕暮れ 懐かしい 思い出
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