見出し画像

塵も積もれば銭湯も蘇る? 8/22〜⑩

*銭湯3軒目 その弐*
入浴場のガラス戸をガラガラと開けると、奥の壁に富士山が!

給湯器が故障してからお世話になった銭湯には、これほど大きな富士山はなかったので、今さらながら感激した。

銭湯の壁に富士山を書き続けている絵師がいる、そんな話を以前テレビで視聴したことがある。

『描くには、脚立が必須だな』

間近に見て思ったことだ。
それだけ大きなキャンパスに富士を描く時に、絵描きは何を思うのだろうか。

奥への視線から、
扉口開けてすぐ無造作に置かれている「浴槽」に目が留まった。

中に水(湯?)が入っている、ユニットバスの「浴槽」だ。

常連さんが話していた、最近出来た水風呂らしい。

まず、中の液体が冷たいか確認してみる。
〜水風呂に間違いなかった。

もしかしたら、クラウドファンディングの成果なのかな?とちょっと思った。


入浴後、普段は利用しないが、今日はドライヤーで髪を乾かして帰ろうかなと、キョロキョロ周りを見回した。
というのもすぐわかる所に存在がなかったのだ。

「これか?」

脱衣場には大きな鏡が設置されていて、その前に黒い引き出しの箱2個があり、そーっと引き出してみた。
繋がってるコードがきれいにまとめられて、ドライヤーが箱に入っていた。

他の銭湯では、ドライヤー20円/1回なのだが、
何故か金額の表示がない。

と、箱の所に何やら書かれている。

金額の定めはなくドライヤー代は使用者設定、つまり、善意で支払ってください、といったことのようだ。

ん?
ひょっとして、これもクラウドファンディングの一環なのかな?

塵も積もれば何とやら、の精神。

話は全く違うが、私は「ベルマーク運動」の「ベルマーク🔔」を普段から集めているのだが、この精神とちょっと似ているなと、ふと思った。

たくさんの人の、少しの手間で、大きな企業からの資金を集めることが出来る活動だ。

少しでも子どもたちに役立てばと思いつつ、🔔マークを見つけマークをチョキチョキ✂している。


という訳で私は、10円2枚を箱に入れてからドライヤーを使わせていただき、脱衣場を後にした。

風呂屋の暖簾をくぐると、あたりはすっかり日が落ちていた。

真っ暗の中、愛車で自宅へ向かった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?