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【読書記録】2024年10月20日〜10月26日
みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。
すっかり秋めいてまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私はといえば、今年夏頃から電子書籍を利用するようになってきていたので、10月19〜20日に開催されたAmazonの「プライム感謝祭」で、Amazonの「FireHD8」という8インチのタブレットを購入しました。
…ここ1週間ほど使ってみた率直な感想。
「Amazonのコンテンツを楽しむに最適化されたタブレット」
という感じでしょうか。
つまり、Amazonでのショッピング、prime Video、Amazonミュージックやオーディブルは快適に楽しめるけれども、それ以上あれこれやるのは難しい。まぁ価格も同サイズのiPad miniの1/4程度なわけですし、それ以上のことを望む方がヤボというものなので、そこはあまり深く考えずに、スマホよりも快適な読書環境を手に入れたということで手を打ちましょう。
さて、ここからは今週出会った本たちの紹介です。
【2024年10月20日〜10月26日に出会った本たち】
⚪️火狩りの王(一) 春の火
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【内容紹介】
人類最終戦争後の世界。大地は黒い森に覆われ、人類は天然の火に近づくと体が内側から燃え上がる「人体発火病原体」に冒されていた。この世界で人が唯一安全に扱える〈火〉は、黒い森に棲む獣、炎魔を狩ることによって得られるものだけだった。そんな中、炎魔を狩ることを生業とする火狩りたちの間でひそかに囁かれる噂があった。「最終戦争前に打ち上げられ、長い間虚空を彷徨っていた人工の星、千年彗星〈揺るる火〉。その星を狩った者は、火狩りの王と呼ばれるだろう」――。千年彗星〈揺るる火〉とは何なのか。「火狩りの王」の伝説に秘められた世界の真実とは? 森に囲まれた小さな村に生まれた11歳の少女・灯子と、機械工場が立ち並ぶ首都で暮らす15歳の少年・煌四。2人の人生が交差するとき、運命の歯車が動き出す。
【感想】
最終戦争後の世界。文明は後退し、対戦前の技術を細々と使って生きる人類。ただしその人類は火に近づくと自然発火してしまうという特異体質になっていた!というのが大まかな世界観。
主人公は二人。一人目は自分を助けるために命を落とした人物の遺品を届ける旅をする灯子。そしてもう一人は頭脳明晰のため首都の名家に呼び寄せられ、武器制作を命じられた青年・煌四。
煌四はその過程でこの世の成り立ちに触れることになります。
まだまだ話は序盤。読み始めからグイグイ引き込まれるも、とにかくディストピア+ファンタジーに少しSF要素を加えたという壮大で独特な世界観の物語なので、今のところ着いていくのに精一杯といった感じです。
⚪️火狩りの王(二) 影の火
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【内容紹介】
炎魔の群れに襲われたものの、辛くも逃げ延びた灯子。たどり着いた首都で、自分を助けてくれた火狩りの家族を探し始める。一方煌四は、凄腕の火狩り・炉六の狩りに同行した先で、思いもよらない残酷な光景を目にする。父の仲間だった火狩りたちがある男を拷問していたのだ。それが燠火家当主の差し金によるものと知った煌四は、彼への疑いを深めていくが……。あらゆる思惑が渦巻く中、首都には〈蜘蛛〉と呼ばれる者による反乱の時が静かに迫っていた――。
【感想】
首都で出会った二人の主人公・灯子と煌四。この世界を治める神族のひとりであるというひばり。虫を操る少年クン。異能に目覚めた煌四の妹・緋名子。そして頼もしい明楽と炉六という二人の火狩りと、やっと役者が揃ってきた感じ。
物語としては蜘蛛という一族が首都を襲撃しようとして動き出したところですが、まだまだ謎が多くてついていくだけで精一杯。
この巻で目覚ましく成長したのは元回収車の乗員で、灯子たちの命を救って怪我をした照三を支えることを、自分の生きる目的と決めた(つまりは恋をした、いやこれは恋ではなくて愛だな)少女・火穂だと思います。
それにしても児童文学恐るべし。この世界にすんなり入っていける子供達の思考の柔軟性が羨ましい。
⚪️火狩りの王(三) 牙の火
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【内容紹介】
結界を破り首都に侵入した炎魔をなんとか食い止めた灯子たち。明楽は亡き兄の思いを胸に、願い文を届けるため神族の住む神宮に、煌四は〈蜘蛛〉の進攻を止めるため、自身が作った武器を手に工場地帯に向かう。しかし、一足先に天然の火を手にした〈蜘蛛〉の進攻は静かに始まっていた――。ひとり逃がされた灯子は燠火家の娘・綺羅と再会するが、彼女の前にも神族が現れる。彼らの狙いは一体何なのか。それぞれが戦いへと動き出す中、ついに千年彗星〈揺るる火〉が帰還する。
【感想】
元は神族の一員であった蜘蛛が炎魔を使って首都を襲撃。その混乱の最中物語の鍵を握る(?)千年彗星が降り立つという展開ですが、主人公である灯子も煌四も活躍出来ず、せっかく作った武器もその威力はほとんど発揮することなく、なんだか引っ張った割に拍子抜けな展開。
この世界を治める神族にもいくつかの種族があって、どうやら一枚岩ではないようだし、蜘蛛が実際に何をしたいのかも当事者から直接語られることはないので、話の流れがイマイチ掴めません。多分わかりにくさの一番の原因は、大きな出来事が主人公たちがいない場所で進行しているからではないかと。
⚪️火狩りの王(四) 星の火
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【内容紹介】
一度は神宮を目の前にするも、神族の力により黒い森に戻されてしまった灯子たちは、ふたたび神宮を目指して動き始めた。煌四は炉六とともに海を越えて首都に戻り、妹の緋名子を探すことに。一方、森で〈蜘蛛〉が生み出したという特別な虫を探す灯子と明楽は、ある神族と出会い危機に陥るが……。はたして彼らは願い文を姫神に届けることができるのか。千年彗星〈揺るる火〉が、最後に下した決断とは? そして、伝説の「火狩りの王」は生まれるのか――。新たなる王道冒険ファンタジー、堂々の完結作!
【感想】
この世を統治する神族ですら匙を投げてしまった世界を、自分たちの手に取り戻した人類がこれからどう生きていくのかがとても気になります。
だって結局のところ体内に炎を宿した炎魔はいなくならないし、炎に近づくと発火するという人類の体質も改善されず、最後まで読んでもこの世界が大きく変わったという実感が得られないのはちょっと残念。
とにかく想像力が追いつかなかった場面がいくつもあったので、その辺りはアニメを観て補おうと思います。
コレは貴志祐介さんの〝新世界より〟より難しいかも。
【まとまらないまとめ】
いかがでしたか。
今週はずっと気になっていた〝火狩りの王〟一色でした。
改めてそれぞれの感想を読み返してみると、なんだか酷評しているみたいですが、決して面白くないということではなくて、なんというか自分は今まで、たとえば「善悪がはっきりしていて、最後は勧善懲悪で大団円」のようなわかりやすい物語を好んで読んできたんだということに気付かされました。
まぁ、物語を読む目的の一つに「カタルシスを得る」というのもあると思うのでそれはそれでいいのですが、実際にはなかなかそううまくはいかないもんで、そんなままならなくてほろ苦い物語を受け止めて受け入れ、楽しめる度量を、私も早く身に付けたいものです。
最後に
読書っていいよね。