【読書記録】2024年1月1日〜1月6日
みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。
改めまして、明けましておめでとうございます。
とは言っても実は、つぶやき含め今年4本目の投稿になります。
それもこれもnoteのプレゼント企画の所為、いやおかげ。
何はともあれ、今年一年もどうぞよろしくお願いいたします。
…ということで早速、今年一発目の本の紹介です。
【2024年1月1日〜1月6日に出会った本たち】
⚪️おくることば
著者 重松清
【感想】
記念すべき2024年1冊目は、我が心の師・重松清さんから。
コロナ禍で世間が右往左往し始めた2020年春から2023年春までに書かれた掌編、短編、エッセイなどを集めた本。
最初の掌編〝2020年のせいくらべ〟は、初めての緊急事態宣言で活動自粛となった2020年4月1日から講談社のウェブサイトで始まった特別企画「Day to Day」で5月5日に公開されたもの。これはリアルタイムで読んで、息の詰まるような毎日が続くなか、ちょっとだけ心が温かくなったことを思い出しました。
そのほかにも、重松さんが母校の早稲田大学の講師として教鞭をとった時のエッセイや、ゼミの卒業生に向けたエール、コロナ禍の小学生たちの鬱屈を描いた書き下ろし短編など内容は盛りだくさん。
中でも驚いたのが、「いきものがかり」の水野良樹さんのプロジェクト「HIROBA」で作詞を担当していたこと。これがまたなんというか、シゲマツ節全開。なんか泥臭くて、かっこいいんです。
重松清さんが作詞した♬ステラ21♬はこちら。
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いつのまにかあやふやな感じで収束したような雰囲気のコロナ感染。あれ以降マスクを手放せない子どもたちも相当数いると聞きます。
大人にとっては人生何十年かのたった3年、でも子供たちにとってはこの3年が人生に与える影響はとても大きいと思いました。
⚪️願いながら、祈りながら
著者 乾ルカ
【感想】
生徒が5人しかいない北海道の片田舎の中学校に赴任した、やる気ゼロの新米教師と、5人の中学生たちの物語。
教師である林の成長譚と思いきや、5人の中学生の思春期ならではの悩みと、それに向き合っていく姿が、痛々しくも清々しい物語でした。
いつも孤独感を感じている三年生・弥生、自称霊感少女・みなみ、医者になることが目標のガリ勉・学、親友だと思っていた学との関係に悩む憲太、嘘つきの亮介。 彼・彼女たちの未来は決して順風満帆とはいかないかもしれないけれど、ここでしかできない経験は、きっと大きな力になると、いやなってほしいと願います。
思春期真っ只中の中学生に手に取ってほしい一冊です。
⚪️花が咲く時
著者 乾ルカ
【感想】
舞台は1980年の北海道。
主人公はある出来事がきっかけで、学校では自分の存在を消している小学6年の大介。
両親との関係もギクシャクしている大介は、隣家の一人暮らしの老人・北海が育てる痩木の花芽を摘み取ることで鬱憤を晴らしていました。
夏のある日大介が芽を摘み取っていたはずの木に花が咲き、それに触発されたように北海老人は急ぎ旅支度を始めます。
大介は、密かに北海老人の跡をつけ、北海道から長崎まで、大介と北海老人の奇妙な旅が始まります。
旅の途中で出会う大学生・井上、トラックドライバー・高村、ストリッパーのキヨミ、そして研師の鏑木とその師匠から、大介はたくさんのことを学びます。
北海の旅の目的とその結末、そしてその後高校生になった大介を描いた終章には、言葉では言い表せない感動がありました。
思春期手前の少年の成長を綴ったいわゆるロードノベルと思いきや…。
祖父母が満州の引き揚げ者で、子供の頃にその話を聞かされた私にとっては単なるロードノベル以上の思い入れがある物語です。
⚪️教養としての歴史小説
著者 今村翔吾
【感想】
読書を始めた頃、いわゆる歴史・時代小説には「堅苦しそう」や「年寄りの読み物」といった偏見みたいなものがありました。
しかしその思い込みを見事にぶち壊してくれたのが今村翔吾さん。〝火喰鳥〟を読んだときのドキドキ・ワクワクといったら…。
この本は小説家の今村翔吾さんが、歴史時代小説とは何か。歴史時代小説を読むことで何を得ることができるのかをはしめ、ご自分のルーツや創作秘話、おすすめの小説家とその作品の紹介まで、歴史時代小説ファンのみならず、「歴史時代小説には興味があるけれど、なんだか小難しそうで…」と尻込みしている人におすすめの一冊。
〝火天の城〟や〝甲賀忍法帖〟など、また読みたい本が増えました。
⚪️QOLって何だろう 医療とケアの生命倫理(再読)
著者 小林亜津子
【感想】
昨年12月に読んだ久坂部羊さんの〝日本人の死に時〟を受けての再読。
「生命の質」「生活の質」「人生の質」などと訳されるQOL。
自分の人生は自分で決める。たとえそれが愚行であっても。
人生のゴールがチラつき始めた今、自分はどんな幕引きをしたいのかを考え、それをどう家族に伝えるか、これが重要だと感じました。なぜなら、明日突然意識不明になって、自分の意思を伝えられない状況に陥るかもしれないから。
以前、徘徊癖がある認知症老人が徘徊中に転倒し骨折、その後家族はリハビリを望まなかったという話は実際に直面したことがあって、コレは本当に難しい問題だと感じました。
医療や介護の仕事をしている人をはじめ、たくさんの人に手に取って、そして考えていただきたい一冊です。
【おわりに】
いかがでしたか?
今週前半は読書をちょっとお休みして正月気分を満喫!
…と思いきや、ずっとnoteと、いや自分と向き合う年末年始でした。
気持ちを文字に起こす作業はなかなか大変ではありましたが、充実した数日間でした。
今年もこんな感じで進めていきたいと思います。
あっ、この「読書記録」、去年から若干の変更点があります。
今まで読んだ本のタイトルの下にネットで探した書影を貼っていたのですが、著作権云々に引っかかると困るので、Amazonの商品リンクを貼ることにしました。
ちなみにAmazonアソシエイトには参加していません。
よかったらまた遊びにきてください。
最後に
読書っていいよね。
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