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【読書記録】2025年1月5日〜1月11日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 気がつけば1月も10日を過ぎて仕事は通常運転。
 読書ももちろん通常運転。
 相変わらず毎日面白い本はないかとネットの海を徘徊し、気になる本はとりあえず「読書メーター」の「読みたい本」に登録し…。
 そういえば「読書」を趣味にしてからまもなく8年。今まで思いつくまま気の向くままに本を選んで読んできましたが、今年はちょっと再読の機会を増やしてみようかと。
 …というのも、最近は物価高騰の煽りなのか文庫本でも1000円超え、単行本だと2000円超えのものも増えてきて、ビンボーサラリーマンの財布をますます圧迫し、おいそれと新刊本に手を伸ばす余裕がなくなってきたという事実。何せ物価や消費税は上がっても、給料はちっとも上がらないんだもの。

 なんだか愚痴っぽくなってきたので、気を取り直して今週出会った本たちの紹介に移ります。


【2025年1月5日〜1月11日に出会った本たち】

⚪️グッバイ・イエロー・ブリック・ロード 東京バンドワゴン

著者 小路幸也

【内容紹介】
 高校を卒業したばかりの堀田研人が率いるバンド〈TOKYO BANDWAGON〉が、ひょんなことからイギリスのスタジオでフルアルバムのレコーディングを行うことになった。我南人の引率で、藍子とマードックが暮らす家を訪れた一行。しかし、滞在中にマードックの姿が消えて……!? 東京の堀田家と現地の仲間たち総動員で、不可解な「誘拐」と「美術品盗難」の謎に迫る。堀田家の「LOVE」は国境を越える! 古書店を営む四世代の大家族が活躍する大人気シリーズ第16弾!!

出版書誌データベースより

【感想】
 東京バンドワゴンシリーズの4の倍数巻は番外編。しかし番外編と言ってもこれまでの3冊と違って、今回は過去の話ではなくて今現在が舞台。
 過去作の〝レディ・マドンナ〟ともリンクする物語。
 舞台はイギリス。
 キースさんの計らいでイギリスでアルバムのレコーディングをすることになった研人たち〈TOKYO BANDWAGON〉のメンバー。彼らが行った先で起こる一枚の絵画をめぐる事件と、マードックさんの失踪事件。いつもと違ってハードボイルドというか犯罪小説の香りが漂うものの、堀田家は、特に我南人さんは相変わらず。
 サチさんのドラクエのルーラやキメラの翼的能力が便利すぎる。

⚪️ハロー・グッバイ 東京バンドワゴン

著者 小路幸也

【内容紹介】
 田町家が取り壊され増谷家・会沢家として生まれ変わろうとするなか、ついに〈かふぇ あさん〉の夜営業が始まる。千円札の挟まった文庫本が連日置き去りにされたり、ひとりでにギターの和音が店内に鳴り響いたり……。不思議な事件とともに、懐かしい再開や新たなご縁も舞い込み、藍子とマードックのイギリス生活にも大きな転機が。さまざまな変化や試みに、堀田家は「LOVE」を胸に挑んでいく。今年も賑やかで温かな、大人気シリーズ第17弾!

Amazon書誌情報より

【感想】
 シリーズ17弾。未発表の童話をめぐる物語はまさかの展開。そしてこの話が昭和40年代のあの事件(12巻)に繋がるとは。感動のあまり読みながらウルッときてしまいました。ネタバレになるので詳しくは書きませんけど。
 青さんのお母さんで元大女優の池沢さんも重大な決意。
 出会いと別れを繰り返すのが人生。人生のB面に入って出会いよりは別れの方が多くなってはきたけれど、残り少ない人生だからこそ、一つ一つの出会いを大切にしたいと思います。

⚪️青ノ果テ 花巻農芸高校地学部の夏

著者 伊与原新

【内容紹介】
 僕達は本当のことなんて1ミリも知らなかった。東京から深澤が転校してきて、何もかもおかしくなった。壮多は怪我で「鹿踊り部」のメンバーを外され、幼馴染みの七夏は突然姿を消した。そんな中、壮多は深澤と先輩の三人で宮沢賢治ゆかりの地を巡る自転車旅に出る。花巻から早池峰山、種山高原と走り抜け、三陸を回り岩手山、八幡平へ。僕たちの「答え」はその道の先に見つかるだろうか。「青」のきらめきを一瞬の夏に描く傑作。

出版書誌データベースより

【感想】
 まずは書影の美しさにため息が出ました。
 岩手の高校生の青春は、地学+宮沢賢治+ミステリー+ロードノベル。
 宮沢賢治が書き綴った「イーハトーブ」とはいったいどこなのか?
 〝銀河鉄道の夜〟には別のエンディングがあった!?
 謎の転校生・深澤と失踪した幼馴染・七夏との関係、途中で挟まれる誰かの日記、そして主人公・江口の朧げな記憶。
 お恥ずかしながら宮沢賢治は、教科書で触れたくらいでほとんど読んだことがないのでこれを機に手に取ってみようかと。
 スポーツでも音楽でも将棋でも何でもいいけど、高校時代に何か夢中になれるものがあるって、やっぱり素晴らしい。

⚪️香ニモマケズ どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語

著者 水野敬也

【内容紹介】
 「夢をかなえるゾウ」「人生はニャンとかなる!」「スパルタ婚活塾」などの著者・水野敬也は、思春期のころ、醜形恐怖という外見への執着に悩んだ経験があります。
 それ以来、外見へのこだわりや劣等感は幸福を大きく左右する問題だと感じており、
「見た目問題」に興味を持つようになりました。
 そして、NPO法人マイフェイス・マイスタイルの協力のもと、見た目に傷やアザなどの症状を持つ「見た目問題」当事者の方たちと会話を重ね、
外見から生まれる仕事や恋愛の問題をどのように乗り越えていったのかを学んだのです。
その結果、彼ら・彼女らが問題を乗り越えたプロセスは、
自分の外見に悩む人だけではなく人生の様々な悩みに応用できると確信し、今回の本が生まれました。

出版書誌データベースより

【感想】
 様々な病気や障害によっていわゆる「見た目問題」と直面した人たち9人のインタビュー集。
 彼女・彼らはこの取材を受けているという時点で、すでにこの本で語られるところの現状に「折り合い」をつけられた人たちといえますが、今だ何かしらの葛藤を皆抱えているという点には、いわゆる障害当事者の「ガンバリ本」以上の共感を覚えます。
 ただインタビュー→取材後記の後に「学んだこと」が列記されていて、これが綺麗にまとまりすぎているので、読者が自分で考えを巡らす余地がないというか、ノンフィクションというより、お手軽な自己啓発書のような印象を受けました。

⚪️よだかの片想い(再読)

著者 島本理生

【内容紹介】
 顔に大きなアザがあるため、世の中に居心地の悪さを感じている大学院生のアイコ。ルポ本の取材がきっかけで映画監督の飛坂に出会い、恋をして……。瑞々しく切ない恋と成長の物語。

出版書誌データベースより

【感想】
 水野敬也さんの〝顔ニモマケズ〟を読んで本書を思い出し再読。
 生まれつき顔の左半分に大きなあざがあるアイコの苦悩と葛藤と成長の物語。映画監督・飛坂との出会いから恋に落ち、普通の女性になろうとあざを取るための手術を決意するアイコですが、少しずつ今の自分を受け入れ「折り合いをつけていきます。
 再読してみて特に大学の准教授の

「前田さん。もし無理をすれば違う自分になれるんじゃないかと思っているなら、その幻想は捨てたほうがいいかもしれない。そのほうが、君はきっと成長できる。たしかに、人は変わることもある。しかし違う人間にはなれない。それは神の領分です」

本文より

という言葉が心に残りました。

【週刊 オヤジのONE PIECE】

⚪️ONE PIECE vol.2
 VERSUSバギー海賊団

著者 尾田栄一郎

【内容紹介】
 海賊王を目指すルフィは、“海賊狩りのゾロ”を仲間にし、偉大なる航路へ向かう。その途中、バギー海賊団と海賊専門の泥棒ナミとの争いに巻き込まれるが、ナミが優れた航海術を持つと知り…!?

Amazon書誌情報より

【感想】
 第2巻はルフィの好敵手(?)の、バラバラの実の能力者・道化のバギーが登場!
 ナミの航海術を見込んで仲間に誘うルフィですが、ナミは海賊を心底嫌っていてルフィを騙してバギーに引き渡してしまいます。そしてここでナミが海賊専門の泥棒をやっている理由が明かされます。
 自分の「宝(大切なもの)」を守ろうと命をかける者に味方するルフィがとにかくカッコいい。
 バギーはシャンクスのことを知ってるようだし、とにかく謎だらけの人物。
 それにしても、ルフィのゴムゴムの実の能力はどこまで伸びるのか、そしてバギーのバラバラの実の能力は、いったいどこまでバラバラになれるのか。
 「ハデに死ねェッ!」はやっぱり名言!?

【まとまらないまとめ】

 いかがでしたか。
 〝東京バンドワゴン〟シリーズは、これで2024年末までに刊行されている文庫本は全て読了。単行本が2冊残ってはいますが、これは春の文庫化を待ちます。そしてそのあとは年に1度のお楽しみに。
 このシリーズ、そして最近新シリーズになって刊行ペースがまだ掴めませんが畠山健二さんの〝本所おけら長屋〟シリーズなど、毎年必ず同じ時期に刊行されることがほぼ約束されている本があるというのは、ファンとしてはありがたいというか、嬉しい限りです。

 伊与原新さんの〝青ノ果テ〟→水野敬也さんの〝顔ニモマケズ〟という流れは本当に偶然で、そこに島本理生さんの〝よだかの片想い〟は水野さんの本と同じテーマの小説だったので再読し…。この3冊が何だか綺麗な一つの流れになったような気がするとかしないとか。

最後に
 読書っていいよね。 


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