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【読書記録】2025年2月2日〜2月8日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 私はあんまり映画とか観ないんですが、先日久しぶりに映画館に行きました(多分〝すずめの戸締り〟以来)。
 観たのはコレ。

 元々観るつもりはなかったんですが、友達と観に行った息子くんに「『ファースト』世代なら絶対観たほうがいい」と猛烈にプッシュされまして、いそいそと劇場に出かけた次第です。

 ストーリーやレビューについてはたくさんの方が語っておられると思うので触れませんが、たまには本から離れて映画を観るのも気分転換になっていいですね。
 せっかく近くに映画館があるので、これからも気になる作品があったら観に行きたいと思います。ただし小説が原作のモノ以外。だって原作アリの映画って、時間や予算の関係で仕方ないことではあるんだけれど、読んでから観るとたいてい改変されていてがっかりするんだもの。

さて、今週出会った本たちの紹介に移ります。

【2025年2月2日〜2月8日に出会った本たち】

⚪️タッグ

著者 小野寺史宜

【内容紹介】
 コーナーの最上段から飛んで、リングに横たわる相手に体を浴びせる――得意技のバタフライ・プレスを武器に戦う、ベイビーフェイスのプロレスラー・戸部栄純。プロレス界のスターとしてリングに立ち続ける中、妻・美鶴が急逝した。残されたふたりの子どもを育てるため、プロレスを引退し居酒屋を始めた栄純。がむしゃらに生きているうちにあっという間に10年が過ぎ、子どもたちは親離れの時期を迎える――。大学入学、就活、そして親しい人との別れ。家族というチームから出て「これから」を探しはじめる戸部家の面々は、どんな人とタッグを組むのか。ひとり欠けた家族がそれぞれの道を歩き出す、まっすぐで優しい愛にあふれた物語。

出版書誌データベースより

【感想】
 プロレスラーの戸部栄純は妻の死をきっかけに、2人の子供を育てるためにプロレス界を引退して居酒屋「とべ」を開業。それから10年後の物語。
 長男の雄大はうまくいかない就活で悩み、長女の衣麻は大学生活と将来の目標に悩む。そして店主の栄純も妻に対しての後悔の念を抱きつつ、子供達の将来と店の未来に思いを馳せる。
 宅飲み派の自分ですが煮込みと紫蘇巻きが名物のこんな行きつけのお店があったらなぁ。なんて思ったりして。
 栄純はあの人とタッグを組むことになるのか?
 雄大はもとかのと寄りを戻すのか?
 衣麻が組んだお笑いコンビの行く末は?
 …ということで何となく登場人物紹介の印象が強い本書。これはシリーズ化されるかな?…というかしてほしい。

⚪️爆弾

著者 呉勝浩

【内容紹介】
 自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、突如「十時に爆発があります」と予言した。直後、秋葉原の廃ビルが爆発。爆破は三度、続くと言う。ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。

【感想】
 続編の〝法廷占拠〟を読むために再読。
 そうそう、そうだった読了後にメンタルを削られるこの感覚。暴行と器物破損の容疑で逮捕されたスズキタゴサクと名乗る男vs警察の心理戦。
 正義の御旗を掲げる警察官の、そして読んでいる我々の常識や良識が汚されていくような嫌な感覚。もしかしたらスズキタゴサクは、今まで読んできた物語の中で最も嫌な登場人物かも。
 タイトルから続編はどうも法廷らしいので、この物語で見事な心理戦を繰り広げた類家は登場するのか?
 今年映画が公開されるらしく一部の出演者は明かされているが、スズキタゴサクはいったい誰が演じるのだろう。

⚪️法廷占拠 爆弾2

著者 呉勝浩

【内容紹介】
 未曾有の連続爆破事件から一年。スズキタゴサクの裁判の最中、遺族席から拳銃を持った青年が立ち上がり法廷を制圧した。「みなさんには、これからしばらくぼくのゲームに付き合ってもらいます」
生配信で全国民が見守るなか、警察は法廷に囚われた100人を救い出せるのか。
籠城犯vs.警察vs.スズキタゴサクが、三つ巴の騙し合い!

出版書誌データベースより

【感想】
 タイトルを見て、スズキタゴサクの裁判が乗っ取られたのだろうというのは、読む前から何となく予想がつきました。でも、いったい誰が、何のために…。そこまでは全く想像が及びませんでした。
 前回同様存在の有無、そして偽物か本物かを断言できない爆弾の存在は手に汗握りましたが、スズキvs警視庁の頭脳派で変人の類家という構図を期待していた身としては、ちょっと残念な気もしました。
 そしてスズキを崇拝する輩が一定数いるというのは、どこぞのカルト教団を思い出し、なんだかゾッとしました。
 ラストからすると多分、いや絶対第3弾がある。いやあってほしい。いやいやなかったら寝覚めが悪い。

⚪️タイムマシンに乗れないぼくたち

著者 寺地はるな

【内容紹介】
 商店街で働く南優香は、いまよりほんの少し愉快に生きるためのライフハックを思いつく。今日から私、殺し屋になる――(「コードネームは保留」)。博物館の片隅で現実逃避に余念のないサラリーマンと小学生。つい悩みを吐露し合ってしまった二人の本当の願いは……(表題作)。読むほどに心が楽になる、7つの物語。

出版書誌データベースより

【感想】
 全7編からなる短編集は、連作形式ではないものの、学校や職場の人間関係、容姿、社会的役割なんかに窮屈な思いをしている人たちが、ほんの些細なエピソードをきっかけに、近視眼的な思考に陥っていたことに気付き、「世界は自分が想像するより広くて、素晴らしい」ということに気付かされるという共通のテーマを持っている…。のかな?
 どの話もその大切さに気づくところで終わるので、それぞれの登場人物たちがどんな未来を迎えるのかはわからない。しかし少なくとも自分のチカラを信じて、前向きに人生を歩んでくれるだろうと、いやそうであってほしいと願います。

⚪️「普通がいい」という病

著者 泉谷関示

【内容紹介】
 頭とこころのバランスを取り戻すヒント満載。私たちはあまりにも「~しなくてはいけない」という言葉に縛られていないだろうか? 常識と思っていた言葉の手垢を落とし、「自分らしく生きる」ための10講。

出版書誌データベースより

【感想】
 精神科医の著者が、それまでの臨床経験に加え、古今東西の哲学書、宗教書、小説、童話などを引用しながら、大雑把に言えば「人間とは何で、どう生きるべきか」を説いた本。
 自分自身の指針に自信がないからマジョリティに属してマイノリティを攻撃する若者。「子供のために」と言って自分の価値観を押し付ける親。自分の「生きがい」を求めてボランティアに励む人々。どれも何となく心当たりがあります。
 不眠の原因を、「今日という日を生きたという手応えがない結果の症状」というのも確かに。大切なのは頭ではなく心で感じ、自分に正直であること。

【週刊 オヤジのONE PIECE】

ONE PIECE vol.6 〝誓い〟

著者 尾田栄一郎

【内容紹介】
 海のコックを求めて、立ち寄った海上レストラン…。海賊艦隊提督、首領・クリークの“船乗っ取り計画”が遂行されるなか、ルフィ達のまえに現れた人物とは…。“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を巡る海洋冒険ロマン!!

Amazon書誌情報より

【感想】
 腹ペコの海賊・ギンを助けたことがキッカケで、首領(ドン)・クリーク率いる東の海最強の海賊艦隊の襲撃を受ける海上レストラン・バラティエ。
 まさに戦いが始まろうとするその時に現れた〝鷹の目〟のミホーク。
 ゾロはミホークを倒し「世界一の剣豪」になることを目標にしていて直接対決を挑むが、全く歯が立たたず敗北。この負けイベントがあることで、ルフィたちの非力さが明確になり、今後の成長が楽しみになって、がぜん物語への期待度が上がります。
 ゾロに対して「弱き者」と称するも、その志と真剣さを見てとって、将来への期待を込めて「強き者」と言い直すミホークがカッコいい!

【まとまらないまとめ】

 いかがでしたか。
 今週は小説4冊、新書1冊にONE PIECEというラインナップ。
 それぞれの感想にも書きましたが、小野寺史宜さんの〝タッグ〟と、呉勝浩さんの〝法廷占拠〟は、「続編がありますよ〜」的な終わり方で、続編への期待も大きいけれど、何というか読了後の満足感が少しダウン。できれば一冊一冊できっちり完結させてほしいと思うのは、16性格タイプのISTJ-T「管理者」ゆえでしょうか。
 そすそう、冒頭では触れませんでしたが、「本屋大賞2025」のノミネート作品が発表されましたね。

 もうそんな季節になったんですねぇ。ノミネート作品で読んでいるのは2冊。あと何冊か興味があるタイトルがあるので、少しずつ手に取りながら、4月9日の大賞発表を待ちますか。

最後に
 読書っていいよね。


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