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【読書記録】2023年1月15日〜21日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 では早速今週読んだ本をご紹介!

【2023年1月15日〜21日に読んだ本】

●大暴落 ガラ 内閣総理大臣・三崎皓子

著者 幸田真音
【内容紹介】
 日本初の女性総理大臣となった三崎皓子だが、党重鎮の横槍で組閣が滞る。そんななか「今後の降雨量次第では、荒川が決壊し東京が水没する」との情報が入り、台風も相次いで発生…。一方、時を同じくして一日で五十円を超える円安が進み金利は急騰、ガラー大暴落となる。日本と首都東京を襲う未曽有の危機!!皓子の下した決断は?
裏表紙より

【感想】
 簡単に言うと荒川の上流で記録的な大雨が降り、その影響で首都圏が大水害に見舞われる。その時陣頭指揮に当たったのが就任したての日本初の女性総理。この総理の家族関係がかなり複雑。そこに金融危機が重なって…。と盛りだくさんな内容です。
 政治のゴタゴタはまぁ予想通りの展開で、総理大臣が男か女かというのは物語に直接の影響はなかったような気もします。
 一番良かったのは河川事務所の仕事とダムの役割を知れたこと。
 ちなみにダムの役割は、
 ①洪水の調節
 ②灌漑用水
 ③水力発電
だそうな。
 学生の頃に習った気も…。

●しゃばけ

著者 畠中恵
【内容紹介】
 江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに。若だんなの周囲は、なぜか犬神、白沢、鳴家など妖怪だらけなのだ。その矢先、犯人の刃が一太郎を襲う…。愉快で不思議な大江戸人情推理帖。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。
裏表紙より

【感想】
 娑婆気とは「俗世間における名誉・利得などのさまざまな欲望にとらわれる心」だそうです。
 ジャンルは江戸人情妖怪ファンタジーといったところでしょうか。
 主人公の一太郎は薬種問屋の若旦那だがめっぽう体が弱い。しかし彼の周りにはいつも妖怪たちがいて…。
 いきなり妖が当たり前のように出てきて少し面食らいますが、第1巻なので事件を解決しつつ、一太郎にはなぜ妖が見えるのかというところにもきちんと触れられています。

 蛇足ですが「一太郎」と聞いて古のワープロソフトを思い出したのは私だけですか?

●さよならの言い方なんて知らない 1

著者 河野裕
【内容紹介】
 あなたは架見崎の住民になる権利を得ましたー。高校二年生の香屋歩の元に届いた奇妙な手紙。そこには初めて聞く街の名前が書かれていた。内容を訝しむ香屋だが、封筒には二年前に親友が最後に残したものと同じマークが。トーマが生きている?手がかりを求め、指定されたマンションを訪れると…。戦争。領土。能力者。死と涙と隣り合わせの青春を描く「架見崎」シリーズ、開幕。
裏表紙より

【感想】
 書影とタイトルから、10代のちょっと切ない青春ものを想像していたら…!!
 架見崎という8月をループする町に転生した主人公の歩。そこでは激しい陣取り合戦が行われていた!というなんだかデスゲームみたいな物語。読んでいくとそう、ワールドトリガー+ダーウィンズゲームといった感じでしょうか。第一巻なので世界観やゲームのルール、各チームの力関係、そして主人公の能力獲得に関する話が中心。
 個性的な登場人物が多数登場するけれど、その個性を文字で書き分けるのはなかなか大変だと思いました。私の貧困な想像力ではちょっとイメージしにくいところもあって、もしかしたら小説より漫画やアニメの方が物語世界に没頭できたかもしれません。。

●スモールワールズ

著者 一穂ミチ
【内容紹介】
 ままならない現実を抱えて生きる人たちの6つの物語。夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うことができなかった父と子。大切なことを言えないまま別れてしまった先輩と後輩。誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。第74回日本推理作家協会賞短編部門候補作「ピクニック」収録。
版元ドットコム書誌情報より

【収録作品】
・ネオンテトラ
・魔王の帰還
・ピクニック
・花うた
・愛を適量
・式日

【感想】
 2022年本屋大賞第3位。
 なぜこんなにいい本を読み逃していたのか、少し後悔しています。
 6編全てがちょっと幸せで、ちょっと不幸せで、苦くて痛くて温かい物語でした。
 読書メーターのレビューでは〝魔王の帰還〟のコメントが一番多くて、読んでみると確かにそれも納得。ど迫力の姉ちゃん最高でした。
 その他どれも甲乙つけ難いですが、〝花うた〟は、殺人犯と被害者の妹との手紙のやり取りからの最後のあのお話はかなりグッときました。
 文庫化の際には、本編刊行前に無料で公開された短編「回転晩餐会」も是非収録してほしいです。

●おはようからおやすみまでの科学
(ちくまプリマー新書038)

著者 佐倉統/古田ゆかり
【内容紹介】
 毎日の「便利」な生活は科学技術があってこそ。料理も洗濯も、ゲームも電話も、視点を変えると楽しい発見がたくさん。幸せに暮らすための科学との付き合い方とは。
筑摩書房書誌情報より

【感想】
 この本はリビングサイエンス・ラボというプロジェクトチームの中心メンバーによって書かれています。
 そもそもリビングサイエンス・ラボとは「生活者視点からの科学・技術のあり方を模索する、実践型研究プロジェクトチーム」だそうな。なんか難しいな。つまり別世界の出来事だと感じていた敷居の高そうな「科学」を、身近な視点で考える団体ということですかね。
 確かに冷凍食品も冷暖房も当たり前のように使って生活しているけれど、これも全部科学技術の結晶。
 本文中にあった「便利さとは、自分自身の中にある能力を失うこと」という一文は、棟に突き刺さりました。確かに!

●お金持ちになれる人
(ちくまプリマー新書015)

著者 邱永漢
【内容紹介】
 どうしたらお金持ちになれるのか?それは足元に落ちている一円玉を拾うことからはじまります。景気の動向を見きわめて、貯め、儲け、ふやす極意を伝授。
筑摩書房書誌情報より

【感想】
 大金持ちになりたいとは誰しもが思うこと。このどうやったら大金持ちになれるのか、どういう人が大金持ちになれるのかについて、簡単に解説してくれるのが本書です。
 本文中にあった「貧乏な人とはお金がない人ではなくて、収入があってもすぐに使い果たしてしまう人」というのは納得。ましてや入ってくるであろう、いや入ってくるかもしれないお金を当てにして買い物をするなんて…。だから私は住宅ローン以外は未だに「いつもニコニコ現金払い」を心がけていて、最近流行りの電子マネーについても、必ず現金でチャージしてから使うようにしています。
 大切なのは切り詰めてお金を貯めることではなくて、貯めたお金をどうやって増やすか。これも確かに。

【まとまらないまとめ】

 ということで、今週は小説4冊、新書2冊。4冊の小説のうちシリーズものの第1巻が2冊。この2シリーズの続きは…少し考えます。
 映画もドラマも小説も。なんでもそうですがやっぱり『つかみ』は大事だなぁ」と改めて感じました。

最後に
読書っていいよね。


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