【読書記録】2024年12月8日〜12月14日
みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。
師走に入って急に寒くなりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
とは言っても今までが暖かすぎただけで、多分これが本来の気温。
とにかく朝布団から離れるのが億劫な季節です。
さて、そろそろ下半期、そして今年一年のまとめを書き始めなくては。
なーんて思いつつ、毎年ギリギリまで新しい、そして素敵な本との出会いを期待して、結局30、31日に慌てて書くことになるという。
…とまぁ、毒にも薬にもならない枕を終えたところで、今週出会った本たちをご紹介します。
【2024年12月8日〜12月14日に出会った本たち】
⚪️ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード 東京バンドワゴン
【感想】
シリーズ11巻目。前にもどこかで書きましたが、ほぼ毎年1冊刊行されるこのシリーズは、新刊が出るたびに登場人物たちも歳をとります。特に子どもたちの成長は目覚ましく、第1巻で小学生だった研人くんが高校生になり、音楽の才能を開花させテレビに出演なんてもう、親戚のおじさんみたいな気分でこっちがドキドキしてしまいました。
この巻で一番驚いたのは、一冊の古書を届けるために堀田家の勘一さん、我南人さん、そして紺さんがなんと、イギリスのロンドンに弾丸ツアー!!007のような人が登場するは、勘一さんの一本背負いは炸裂するは、キースさんは登場するはでもう、ね。
⚪️ラブ・ミー・テンダー 東京バンドワゴン
【感想】
8巻に収録されていた秋実さんが主人公の〝野良猫ロックンロール〟がプロローグの本書。
舞台は昭和40年代。孤児だった秋実さんが堀田家の無償の「LOVE」に包まれた時の涙。これはもう、グッときましたね。
そこから話は秋実さんと我南人さんそれぞれの友達の駆け落ち騒動に発展し、これがまさかの大団円。
物語のキーマンの一人である日英テレビプロデューサー・一色さんの、芸能界やテレビ業界に対するメッセージは、それぞれの業界の人たちに届いてほしい。
この巻で我南人さんと秋実さんの馴れ初めはあらかたわかったけれどまだまだ明かされていないエピソードはたくさんありそうな予感。というか期待。
⚪️35年目のラブレター
【感想】
西畑保さんという男性の人生を綴ったノンフィクション。この西畑さん、小学2年から学校に行けず読み書きができません。
もしあの時先生がきちんと話を聞いてくれていたら。あの時養子の話を受けていたら…。
現代は読み書きができることを前提としている世界。私は一応読み書きはできますが、西畑さんの気持ちがよくわかります。なぜなら私は字を書くことにコンプレックスを感じているから。
たくさん辛い目にもあったけれど、それに負けないくらいの素敵な出会いが西畑さんを救ったのだと思います。特に奥様の存在。そしてその奥様に感謝の気持ちを伝えるべく一念発起した西畑さんには、本当に頭が下がります。
諦めさえしなければ、幾つになってもチャンスは訪れる!
映画、絶対に観に行きます!
2025年3月7日 全国公開。
⚪️トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのか
【内容紹介】
数多の才能を見出し、「オードリーのオールナイトニッポン」等でトークの壁打ち役を務める放送作家が、ついにその術を皆伝!!
【感想】
作家・脚本家で放送作家でもある著者が、その経験から「面白いトーク」のコツを伝授してくれる本。
実は私、「stand-fm」で本の紹介番組をやろうと思って何回か録音してみたのですが、テクニック以前の問題でどうもうまくいかない。というかそもそも最初に何を話したらいいのかわからなくて詰まってしまうという状態で、早々に根を上げてしまったという経験がありまして…。
まぁとにかく「笑える話」と「面白い話」は違うということ。「ニン」に合ったお喋りを意識する。あとは台本はメモ程度にすることを意識しながら修行して、いつかリベンジを!
⚪️妻のトリセツ
【感想】
今の時代「男と女の脳はそもそも作りが違って〜」なんていうとあちこちから叩かれそうですが、やはり根本的な違いはあるようで、読みながら何度も、何度も大きく頷いてしまいました。
とにかく女性の脳は「感情に伴う記憶を長い期間保存し、しかもいつでもリアルな形で取り出せる」とか、「女性脳は『心の通信線』と『事実の通信線』の2回線で会話する」など、今までの疑問が一気に解決した感じです。
だからといって一読しただけではなかなかね。我が夫婦ももうすぐ結婚30年。もう手遅れな気もしますが、寂しい老後を送らないために肝に銘じます。
⚪️学校に染まるな バカとルールの無限増殖
【感想】
中高生向けの新書にしてはなかなか攻めたタイトルだったので、思わず手に取りました。
第一章で「そもそもなんで学校でたくさんの教科を学ばなくちゃならないんだ?」という問いに対する「たまご」を使った答えに、思わず「なるほど、確かに」と膝を打ちました。
第二章にあった「子供達は学校でのさまざまな経験で、人類の発達の足跡を辿っている」という話も目から鱗でした。
でもここまで複雑化した現代社会を生き抜くための力を授けなくてはならない教員や、我々大人がその最先端に適応できていないという現実。
私たち大人は未来を生きる子どもたちに何を伝えられるのか。
【まとまらないまとめ】
いかがでしたか。
今週は小説2冊、ノンフィクション1冊、新書3冊というバラエティに富んだ1週間でした。
どの本も甲乙つけ難いのですが、あえて挙げるとしたら、まず小倉孝保さんの〝35年目のラブレター〟。これはもう、こんな記事を書いていて何なんですが、何も言うことがありません。只々たくさんの人に手に取ってほしい。ただそれだけ。
そしてもう一冊。藤井青銅さんの〝トークの教室〟。この本はいわゆるビジネスシーンで成功するためのプレゼンやスピーチなどの指南書ではなくて、「聴かせる、聴いてもらえる雑談」のコツを教えてくれるという点で、仕事以外でもとても役に立つのではないかと。
今年はこの本と、三宅香帆さんの〝推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない自分の言葉でつくるオタク文章術〟に出会ったおかげで、表現力を磨くための最強の武器を手に入れたような気がします。
まあ、使いこなすためには相当の努力が必要ですが、そこは西畑さんを見習って。
最後に
読書っていいよね。