北風

風が吹いた！

北風だ！

僕は思わず、寒さで身をもだえた。

寒くて嫌だな！と思った。

そして、周囲を見渡した。

すると、草や花が風の影響で少し揺れていた。

地面を見た。

地面を見ると、小さな虫が1匹だけ動いていた

小さな虫の周りには、

小さな小石が置いてあった。

僕は、ふと思った。

僕にとっては寒くて嫌なだけの北風を

この虫は待ち望んでいたのかもしれない！

どうして、そう思ったか！というと、

もしかしたら？のストーリーが頭の中に浮かんできたからである。

虫は寒い冬の中エサを取りに出かけていた。

そして、エサを発見し、そこを目指して進んで行き、エサを取ろうとした。

その刹那(せつな)突然、石が降ってきたのである。

石は虫を巻き込み、虫が動けなくなってしまった。

あぁ！エサを見つけた時は、今ここは天国だ！

そう思ったのに、その次の瞬間はまさに地獄に行ってしまうだなんて、想像もつかない出来事だ！

何とかして脱出したい！そう思い、色々と石をどける方法を試みるが上手くいかない！

神よ！石をどけてくれ！

虫は心より祈った！

それを天は知ってか、知らずかは分からないが北風という名の突風が吹いた！

それにより石は虫から退いてくれた！

そして、虫はこの地獄より脱出できた！

そして、寒がっている僕とは対象的に嬉しがっている虫がいる。

そう考えてみたら、寒いもの！

普通に考えたら、ただそれだけの北風！

そんな北風がちょっと愛おしく感じた。