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雑談のテーマと言われる「木戸に立てかけせし衣食住」は間違っている!?

今日は「雑談力」について。雑談は営業で大切です、と言われていますが、ものすごく苦手だという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。「何をしゃべろうかな」と思ってドキドキしてしまう人もいれば、さらりと雑談ができてしまう人もいる。わかれますよね。

効果的な雑談とは?

僕は昔から雑談が苦手ではありませんでしたが、効果的ではない雑談をしていたのではと思っています。セールスをやっている人でしたらみんな知っていると思いますが、雑談で話すべき内容、こういう話をしたらいいよというものが「木戸に立てかけせし衣食住」です。聞いたことはありませんか。この話をしておけば大丈夫だよ、という内容です。

「木戸に立てかけせし衣食住」、これは頭文字でして順番ですが、

「き」は「季節」

「桜咲いてきましたね」、「花粉やばくないですか?」など、そういった話から始めましょうということ。

「ど」は「道楽」

趣味と思っていただいていいと思います。僕は野球ファンですが、「いよいよ開幕しましたね!どうですか?」とか「最近なんかハマっていることはありますか?」などですね。

「に」は「ニュース」

「あの、今朝のニュースですけど」、「昨日のニュースはご覧になられました?」などですね。

「た」は「旅」

あとは交通機関でもいいですね。旅だと「どこかご旅行の予定とかあります?」とか。「なんかまたあそこの電車。路線遅れているみたいですよ」みたいな感じです。

「て」は「天気」

「昨日の雨すごかったですね」など、天気は日常的に話をすると思うので、こういった感じでいいと思います。

「か」は「家庭」

「ご兄弟はいらっしゃるんですか?」、「今月は家族で花見に行くんですよ」などですね。

「け」は「健康」

「僕、ジムに行っていますが、なかなか腹がへっこまないですね」と言った内容でしょうか。あと、「け」は「経済」や「景気」という人もいます。「最近コロナで景気悪いですね」という感じですね。ただ「し」が「仕事」なので、かぶってしまうかなと思っているので、僕は「け」は「健康」にしています。

「し」は「仕事」

「お忙しそうですね」、「最近どんな案件が多いんですか?」とかですね。

残りの「衣食住」はそのまま

「衣」は着ているもの。「今日のネクタイ素敵ですね」や「そのカバンめちゃくちゃ似合いますね」ですね。

「食事」は「この近くのレストランがおいしいと聞くんですけど、行かれたことあります?」など、そういった話ですね。

「住」は「住まい」なので、「ご出身どちらですか?」といった感じで聞いていきましょう。これが「木戸に立てかけし衣食住」です。

本当に効果的なのか?

みなさんはこれを聞いていかがでしょうか。僕は結構これを信じて長いあいだやっていました。「こんなのどうかな?」とか試行錯誤していましたが、なんだかうまくいくものと、うまくいかないものがあったんですよね。

そこからわかってきたことがあるのですが、「外から内へ」だったんです。何度もお伝えしているので、またかと思われた方もいるかもしれませんが、この「外から内へ」がポイントです。


この「木戸に立てかけせし衣食住」は長く昔からある話で、昔はそれでもよかったのかもしれませんが、今の時代のプライバシーや個人情報保護の話になってくると、相手のプライベートに関わる話はタブーになってきていると思うんですよね。この「タブーになっている」というのが前提なので、聞かれる側はかなりざわざわすると思うんです。

踏み込まないが今の時代は正しい

今でいうと「道楽」は微妙ですよね。自分の話ですもんね。「旅」、ちょっと危険ですね。「家庭」は完全アウトですね。「健康」も完全アウトです。「仕事」はギリギリです。「衣食住」も結構ブラックですよね。

その人のプライベートに関わらない外の話は安全圏です。雑談をするのであれば、その人のプライベートに関わらない外の話をしましょう。

その人に踏みこまない話しですと、「ニュース」は大丈夫ですね。「旅」は交通情報だったら大丈夫ですね。「今日も山手線がとまったんですよ」など。

「テレビ」もまあ大丈夫ですよね。「あなたの好きなテレビ番組は?」と聞くのはアウトですけど、「昨日テレビでこんなものがやりました」みたいな話は大丈夫ですね。YouTubeの話もそうです。「最近僕がハマっているYouTubeがあって……」というのは大丈夫です。「最近YouTubeが流行っていますけど、テレビって今もよく観られたりします?」というのはアウトですね。相手の中に入っていくから。

「家庭」や「健康」はものすごくプライベートなものなので、雑談には向かないです。仕事の話もあまり雑談向きじゃないですよね。仕事で会っているなら、仕事の話は本編なので雑談には入らないということです。

「衣食住」これも褒めるということに使うのは大丈夫です。着ているものを褒めるのは相手の外側で、お互いに見えているものなのですので。「めちゃくちゃ似合っていますよね、その靴」や「かっこいいですね。雰囲気バッチリ、そのカバン」というのは、お互いに見えているもの。つまり、外側の話だからOKですよね。

同じように食べ物の話も相手のプライベートに入らないようにします。「この近くにある店が、すごい有名店だと聞いているんですけど、ご存知でしたか?」は知っているかどうかの話なので、かなり外側の話ですよね。これを「行かれたことありますか?」と聞かれると、ちょっと中に入ってくるじゃないですか。ちょっと中に入ってくると、ザワザワッと相手はしますよね。

「住居」はアウトだと思います。「あなたはどちらにお住まいですか?」と聞かれて、「なんでそんなこと答えなきゃいけないんだ」と思いますよね。

ヒットを見極めよう

なので、つねに雑談をするときにはその人のプライベートに入りこまない。外をぐるぐるまわるようなところにいくつか石を投げていき、「ちょっとここは入ってもいいかな?」というところで雑談を広げていくのがいいですね。本当に石を投げて相手の顔を見ながらヒットしたところを深掘りしていく感じが1番雑談ではいいです。

天気の話投げて、ニュースの話投げて、交通機関の話投げる。外側の話っていっぱいありますよね。駅の話、駅から会うところまで来るあいだの交通情報の話。その人の内側に関わらない話があるので、外側の話をいかにうまくできるかが雑談上手な人だと僕は考えています。少し意識が必要ですが、ぜひ「外側の話」をできるようにやってみてください。



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