夜、凄まじく大きい音がリビングから聞こえてくる。人が酒を飲んだまま寝て椅子から落ちた音、父である。落ちて尚、床で寝ている。日常なので誰も気にしない。そのままくたばっても気づかないほど自然な光景。気狂いの血が流れる私は、酒が一滴も飲めない。血は争えるのだ。

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