見出し画像

主人公であること

頭の中にある主人公はワンピースのルフィではない。ブラックジャックでもないし大谷翔平でもなければnewjeansでもない。
例えると、第二次世界大戦の裏で自分の発明が兵器に使われた科学者や、たまたま拾われた家で幸せになった犬、なんかが近い。

主人公って何なんだろうか。
オーディションに受かって役をもらうこと、取り巻きが沢山いること、とかが主人公なら、たくさんの物語の主人公と日々すれ違うことになる。

私はほかと違う。
いい意味でも悪い意味でもみんなが思ってるそのきもちは、生きていれば多分、誰でも思う

昨日、台風で傘が壊れてかけていたメガネが地面に落ちた。そのメガネをすぐに踏まれて、その人の足を掴んだらごめんなさいと言った後に割れたメガネを眺める私をみて逃げた。
ボヤボヤの視界の中、風に吹かれてゴミが顔に張り付いて、
買ったばかりのエコバックを被って坂をのぼって帰宅した。脱水前の洗濯物くらい濡れてる私に駆け寄って一生懸命足を舐めてくれる犬を横目にすぐ全部脱いで風呂に入って、上がったら犬が血が混じったゲロを吐いた。父と妹が2人でスパイスカレーを作ってくれていたけど、妹は血が着いた私のシーツを洗ってくれた。犬はそのあとすごい勢いでご飯を食べて、また元気に遊んでた。
次の日朝から犬を病院に連れていったら元気だったし、ついでに顎にニキビができていると言われた。
ニキビの薬を塗ってあげたら、見たことない顔で噛まれた。父はまたスパイスカレーを作ろうと言って、材料を買ってきて台所に並べた。妹は今日歯を抜いたから食べられないと言って、父が悲しそうな顔をしていた。
父がまたやりたいのはスパイスカレーではなくて、妹と料理する時間なのだ。

この2日の出来事を並べてみたけど、誰が主人公だろうか。難しすぎるよね。でも考えるのが楽しい。

毎日こうやって倫理観ギリギリの想像で主人公を見つけて、その人の見えない所を想像して、それが家族だったりすると、やっぱこの人って家族なんだなと思ったりする。想像の中でもしっかり家族。分かるかなぁ

主人公であることよりも、人に主人公として想像させる何かがある、それに意味がある気がしている。想像したい面白い人であったり、ミステリアスだったり、単純に魅力があって知りたいとか、色々あるんだろうけど。

その時何を考えていたか、どうやって生きたか知りたいって思わせられるのが主人公だとしたら、この話だと誰になるのかな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?