定年後の継続雇用の際、選り好みをして、問題労働者を排除できるか?>労働法務百科>企業法務大百科
公的年金の支給開始年齢が65歳になっていくのに伴い、空白期間が生じないよう継続雇用を実現するために、2006年に高年齢者雇用安定法が改正・施行され、65歳定年制等を段階的に進めることが義務付けられました。
この結果、65歳までの雇用確保措置として、
1 定年引き上げ
2 継続雇用制度の導入
3 定年制度廃止
のいずれかの措置を講じなければならなくなり、設例企業のように2を選択する企業が多いのが現状です。
継続雇用制度を導入する場合、労使協定により、対象者について基準を定めること、すなわち
「希望者全員を対象とはせず、選り好みする制度」
としてしまうことも可能です(法9条2項)。
この基準は、労使の協議により、各企業の実情に応じて定められますが、具体性・客観性が必要とされ、他の労働関連法規や公序良俗に反するものは認められません。
この
「選り好み高年齢者継続雇用システム」
に関連して、2012年11月29日に最高裁判決が出されました。
本件では、定年後1年間の嘱託雇用契約により雇用された労働者が、同契約終了後の継続雇用を求めたものの、基準を満たしていないとして拒否されました。
これについて最高裁は、・・・(以下、略)
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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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