デキない中途採用者をクビにしたい_解雇トラブル対策法務事典>労働法務百科>企業法務大百科
相談者プロフィール: リストランテ・ヒデ株式会社 代表取締役 山中 秀征(やまなか ひであき、45歳)
相談内容:
先生、これまで弊社は、イタリアンレストランを全国にチェーン展開してきたんですが、近頃はレストランだけだと厳しくて、ケータリングサービスにも進出予定なんです。
ですけど、ウチはレストランしかやってこなかったんで、ケータリングサービスのノウハウを知っている社員なんていないんですよ。
そこで、ケータリングサービスの企画・運営の責任者になってくれる人を社外からスカウトしようと思って求人していたんです。
そしたら、前の会社でもケータリングサービスの立ち上げに携わったっていうちょうどウチが求めていた人材にぴったりの人がいて、その人を事業の企画・運営責任者として採用する予定で今調整しているところなんです。
ただ、経営者仲間の話なんか聞くと、こういう中途採用の人って意外と使えない人もいるみたいなんですよね。
こっちは即戦力になるのを期待して高い給料を払っているのに、期待はずれだったらすぐにクビにしたい。
だけど、いったん雇ったら解雇するのってなかなか難しいっていうじゃないですか。
これって、中途採用でも同じなんすかね?
中途の連中って、スれてて、使いにくいし、新卒の子みたいにつぶし効かないし、NGだったら大損害なんですよ。
何かうまい方法ないすかね?
本相談を検討する際の考慮すべき法律上の問題点1:一定の能力を前提とした即戦力型中途採用者の解雇
雇用関係は婚姻関係と同じで、
「結婚は自由、離婚は不自由」
というのと同様、
「採用は自由、解雇は不自由」
です。
すなわち、人ひとりクビを切ろうとすると、
「客観的合理的理由」
と
「社会通念上の相当性」
というおよそクリアできない法律上の要件が課されてしまい、この高いハードルを乗り越えるのはほぼ不可能です。
しかし、・・・(以下、略)
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著者:弁護士 畑中鐵丸 /著者所属:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
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