タイの産後ケアと薬草たち
世界中で赤ちゃんを出産した後の産後ケアがあります。今回は私が勉強しているタイの産後ケアや薬草たちについて書いていきます。
出産というのは、とても体力を使います。体はタイは「火」「風」「水」「土」で構成されているといわれます。産後はこれらのバランスが崩れます。「火」は循環器、「風」はおならげっぷ、呼吸、消化にまつわる動き、思考、「水」は、血液、脂肪、リンパ、尿、「土」は、肌、筋肉、骨、腱、内臓、という風に。
出産すると体の中の火をたくさん使うので、「土」である心臓、子宮、大腸、小腸、背骨が弱ります。産後胎盤を落としたお母さんは少なくとも300㏄の血液を失うといわれています。これにより風邪をひきやすくなる・・体が冷える、ということで体を温めることが産後ケアの始まりとなります。
タイの産後ケア、呼び名も地方によって変わります。
中央タイはYoo Fai、北東タイはYoo karma、北タイはYoo deaun
南タイはNung kon sao、使うハーブも異なります。
産後ケアを受けることはその後の健康にも影響を受けます。体を温めていないと、視床下部のエストロゲンが欠乏してしまい更年期症状が出やすくなります。まさに更年期の年齢を迎えている女性にも体を温めるタイのこういったケアはホルモンバランスを整えてくれます。
産後のお母さんを竹の板を引き、脚元か横に火を置きます。温めることで子宮の収縮を促してくれます。タイの産後ケアは各地方の気温などでスタイルが違いますが、金属のものを使わないのが昔は基本でした。
いくつかのセレモニーとともに通常分娩の場合7日後、帝王切開の場合30日後から産後ケアを行えます。3か月以内なら奇数回行い、最終日にもセレモニーが建てられます。「Mea tao fai」という火のかまどをリスペクトし産後ケアで使ってきた火を消します。
子宮と関係あるハーブって何?と尋ねられたら、タイは和名「クスリウコン」と呼ばれている「ワーンチャックモンルー」というハーブが頭に浮かびます。インドネシアが原産で通常のターメリックより、「クルクミン」を多く含みます。子宮のトラブル、収縮、疾患、子宮痛などに対応してくれます。
ハーブボールにいれたり、お茶として飲用することもあります。
次に浮かぶのがやはり、「ターメリック」という名が有名な、「カミンチャン」。かゆみにもいい、肌にもいい。むくみにもお薦めです。そして和名が「ポンツクショウガ」タイ名「プライ」。葉も風邪や鎮痛作用に有効ですし、花も内出血や生理中の経血の排出を促します。根っこはしびれ、胃痛、下痢、腸炎、おりもの、肌トラブル、筋肉痛、生理痛と頼もしいハーブです。いろいろまだまだあるのですが、最後は日本でも人気の高い「レモングラス」タイ名は「タクライ」。悪臭を取る、造血、駆風作用と役立ちます。
次回は日本のハーブではどうか、書いていきたいです。