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天職は創れる

 「天職は創れる」〜やりたいことが閃く人生の見つめ方〜 川喜田敬著
こちらの本は、Kindle(電子書籍)で。すごく良い本だと思ったので、めっちゃおすすめ!

 まずはタイトルがいい。天職は創れる。本当にそう思う。創れるなんていって、起業しないとダメかな、好きなことを見つけなきゃダメかなと悶々してしまうことなかれ。ハードルを上げるのではなく、フラットに、誰にでも、天職は創れる。今、取り組んでいることでも、と思える一冊ではないかと私は感じた。
 それを見つけていくには、ライトサイド(好きなことや情熱を感じることなどキラキラした領域)とダークサイド(心の闇の部分や痛みを感じた過去の記憶)の両方を見ていくとクリアになると、わかりやすく、まるでコーチングを受けているような氣持ちで読み進められる。しかも、ワークもあり、取り組みながら進めていくと体験型の読書ができるのもおすすめポイント!
私自身、心を長年扱ってきたこともあり、馴染みがありまくり。特にダークサイドに向き合うことは専門ということもあり、ワクワクしてしまった。闇の中に宝があるというのは、多くのケースからも確信になっている。自分もかなり深掘ってきたと自負はあるが、また大きな節目を感じる今、もう一度、再確認しようと積極的にやってみた。

 その結果、ダークサイドは面白いように、感動的に、自分を再確認、再発見するような体験ができた。このダークサイドは、本当に導きを感じられる。まるで本来の道にグワッと引き戻されるような、招き入れられるようなことが起こっていたことに驚く。しかも共通の氣づきが満載。核になる自分を感じられる。それにより自分の持っている才能に氣づけたり、スキルアップすることにもなっている。運命を感じられたりして、静かに胸が高まる。このような感覚を覚えたからこそ、心理カウンセラーを20年以上続けて来れたのだと実感した。自分がなぜこの人生だったのか、というのも、また一層クリアになった。
 そして、ライトサイドは、無意識で使っているからなのかもしれないが、自分では、「これ!」と挙げるのが難しく感じた。私のキラキラしたできること、好きなことがぼやけている。。。。これも、今の私にとって必要なことで、無意識的有能(意識しなくてもできる状態)になっている場合、長いこと熟練してくると、「やっていること」と「やっていないこと」が同じ感覚になる。頑張らなくていいから何もやっていないような感覚になるのだ。私の口癖も「何もやっていない」だったりする。そういえば「久美子先生は、一体、何をすれば『やった』ことになるんですか?」と聞かれることがしばしばあったなぁと思い出す。これは決してダメなことではなく、好きなことをやっている人に起こることだと思う。その結果、もちろん、人生は愉しいし、充実感、豊かさを感じられる。一方、自分の認識では、頑張っていることになっていないから、オーバーワークになり、身体が悲鳴をあげているにもかかわらず、氣づくのが遅くなる。(大反省)心は楽しくても、身体は疲れる。遊びに行っても疲れるのと同じ。更に、好きなことをやっていると、誰かにさせられている感覚がない。自らが好んで、選んでやっているために圧倒的にストレスは少ない傾向にある。が!好きなことをやっていても、ストレスと無縁では決してないのだ!ビジョンが見えている分、途中で障害があったりやスムーズにいかないことが起こるのも衝撃が大きい。そして、もちろんデカいチャレンジも来る。喜んでチャレンジに向かっていくが、新しいことは人間にとって楽しいことであってもストレスは大きい。
 無意識的有能(意識しなくてもできる)を一旦、意識的有能(意識してできる)領域で再認識することの大切さを、またしても実感することとなった。当たり前になっていることの中にある「それは素晴らしいことなんだよ」ってことを再認識する良いきっかけになった。

 また天職(何をやるか)を見つけることは、さほど重要ではないことも書いてあったが、本当にそう思う。「どう在るか」をしつこく言っている私としては、そうそうそうそうと心の中で拍手喝采。これ本当に大事。「いや、それは天職(何をやるか)見つけたからでしょ」と思う人もいると思う。そうかもしれない。だから、自分で創ることが可能なそれを見つけることは楽しい。だけど、見つけられないから楽しくないということもない。どっちでもいいと私は思っている。

 昨夜、夫とこの本について話して、お互いのダークサイドの話をした。近所のお店でお酒を飲みながら。いつもの場所ではないところで話すと、お互いに知らなかったことが出てくるから不思議。出会ってから40年近く経つし、いろんな話もする方だと思うが、まだまだ出てくる。私たちは国家機関に就職し、初等科研修(1ヶ月強、入寮して実施された)で出会った。その時の講師は、上級庁の課長クラス以上の人で、当時の私からみたら偉いおじいさんたちだった。その初等科研修で、夫は、20代で講師をしていたという話が出て、びっくり!もう結婚していたけど、知らなかった。当時、夫は、新しいプロジェクトのリーダーで、他に講師を務められる人がいなかったからということだった。本当にお堅い役所で、前代未聞のことを色々やってきたんだと改めて思った。お互いに氣づいたことをシェアしたり、感じたことを話したりするのは、本当に愉しい。ダークサイドを話しているのに、ライトサイドも浮き彫りになる。全ては表裏一体。深く見ていくと、逆転していく。人生は神秘に満ちている。


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朝水久美子
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