申請取次行政書士と東京サラダボウル
今、NHKで「東京サラダボウル」というドラマが放送されています。
奈緒さんと松田龍平さんのダブル主演のドラマです。今の日本社会の一面をしっかりと切り取ってエンタテインメント化しているとても良い作品です。
今、日本では、生まれも育ちも価値観も何もかも違う人間同士が日本という同じ国で生活しています。
ドラマでは、失踪した外国人観光客の捜索から、国を跨いだ密輸ビジネスに至るまで様々な案件の捜査などを題材として、在留外国人の生活を映し出し、日本社会での日本人との様々な関わりの姿をドラマ化しています。
根底に差別の問題などもあり、テーマはそれなりに重いのですが、各国の食文化の描写などを通して適度に柔らかく創られています。何よりも奈緒さんと松田龍平さんの演技力が素晴らしく、毎回、考えさせられるとともに楽しく鑑賞できるドラマです😄
「サラダボウル」というのは、「多文化共生」を比喩的に表現した言葉です。
人種は、タマネギ、トマト、キュウリのように味も個性もバラバラでも大きなレタスの葉で包まれて、サラダボウルとなることで、それぞれの個性が活かされた美味しい料理になります。
もし、大きなレタスの葉からこぼれ落ちそうな野菜（＝人）がいたら、何とかして手を差し伸べて、レタスの葉の上にのせてあげたいし、そんな人種や国籍は違えど同じ日本で生活している皆が心地良く生活できる世界・社会であってほしいという願いが込められているドラマだと思います。
このレタス🥬とかけているのだと思いますが、奈緒さんは綺麗なグリーンのヘアカラーでがんばっていて、周りからレタス頭🥬って呼ばれてます😆
ドラマの話が長くなりましたが、言いたかったことは、今の日本にとって在留外国人の問題は非常に大きな問題で、人権問題であると同時に将来日本が生きていくためにとても大切な問題であると言うことです。
現在、在留外国人は約360万人に上ります。都道府県の人口順位で全国10位の静岡県とほぼ同じ人数の外国人が日本で生活しているのです。
これを思ったより多いと感じるか、そんなもんか（思ったより少ないな）と感じるかは人それぞれでしょう。
私は思ったより多くて、ちょっと驚きました😳
在留外国人は、日本人とほぼ同様の税金を払う義務があります。なので皆さん所得税も住民税も支払って日本で日本人と同じように生活しているのです。
在留期間が3月を超える者（中長期在留者）は、健康保険の加入義務もあります。
「労災保険」「雇用保険」「健康保険」「年金保険」といった社会保険にも基本的には日本人と同様に加入する義務があるのです。
社会保険は日本で安心して生活するために日常生活でおこるリスクに備えるために設けられた公的保障制度（基本的人権のひとつ）ですから、外国人労働者であっても適用されるのです。
こうして国民健康保険や国民年金の保険料も支払っていますので、それを滞納している場合は、在留資格の更新や変更が不許可になる可能性があるのです。可能性があるというか、、、結構、厳しい状況に置かれます。。。
在留外国人も厳しい生活費の中から日本人同様に税金と社会保険料を支払って生活しているのです。
たま〜に、この辺を知らずに（誤解して）外国人は日本の安心安全な制度にタダ乗りして、恩恵を受けて、日本人の仕事を奪って、挙げ句に治安を乱しているのだから、出て行って欲しい😤
みたいに言う方がいらっしゃるのですが、それは大いなる誤解です。逆に人口減少が想定以上のスピードで進む日本で、日本という国の制度を維持していくには、外国人の存在が欠かせなくなっていることも事実なんです。
長くなりましたが、行政書士としての私の仕事は遺言・相続・後見・終活、などさまざまなことでお困りの個人の方へのサポートが中心です。
お困りなのは、日本人に限りません。360万人もいる在留外国人も様々なことでお困りです。中でも、在留資格は日本で生きていきたい彼らにとって命の次に大切なものとも言われています。
日本という国で生きている同じ人間として、彼らの支援には積極的に関わって行きたいと思っています。
その点、行政書士は資格内資格として、入管の在留資格関係の申請取次を外国人に変わって代行できる資格があります。私もこの資格を取りましたので、現在の遺言相続中心の業務に加えて、今後は外国人の支援にも積極的に携わって行こうと考えていたところでした。
そんなタイミングでのドラマ「東京サラダボウル」です。毎週のドラマを観ながら、改めてその仕事の意義を再認識しています。
現在、外国人とはほとんど関わっていないという方でも十分に楽しめるドラマなので、是非、ご覧になってみてくださいね😄
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