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行政書士とライフキャリアレインボー

私は行政書士として独立開業しました。
けれど、行政書士の独占業務である許認可申請をメイン業務にするつもりはありません。

許認可申請と一言で言っても、建設業許可・風俗営業許可・医療法人設立許可(認可)・運送業の許可・宅建業許可・外国人の在留許可・帰化申請、、、、挙げればキリがありません。

それらのプロになれば、経済的にも安定するようですが、そのいずれもメインにしようとはどうしても思えないのです。

その理由は、私が行政書士になろうとしたきっかけにまで遡ります。

私は大手オーディオメーカーに35年間勤務しました。営業に始まり、経営企画、事業企画、構造改革プロジェクト、社長室、総務部、いろいろな仕事に従事しました。10数年前まではそれなりにやりがいを感じて必死で仕事をしていました。

しかしその会社では20年近く前からリストラが始まり、今年私が退職するまでに6回?7回?詳細な回数はもう覚えていませんが、何度も何度も希望退職的なものが繰り返されました。

そして、数年前には外資系ファンドの傘下となり、昔の暖かかった会社はすっかりなくなりました。

繰り返されるリストラの中で尊敬していた先輩や優秀だった後輩、そして苦楽を共にした同期の多く(ほとんど)が会社を去りました。

当たり前ですが、社員一人ひとりには様々な人生があり、多くの悲哀も目の当たりしてきました。

希望退職は「首切り」ではありませんが、1ヶ月ほどの「募集期間」を設定され、人によってはかなり理不尽な「選択肢」を提示され、その短期間で大きな人生の選択を強いられるわけです。

人件費は経営を圧迫する大きなコストですから、企業の論理からすれば理解はできるものの、入社当時はまだまだ終身雇用前提で入社して、だからこそ「社畜」として生きてきた中高年社員個人が短期間で人生後半を左右する重大な決断を強いられる。

その現実を何度も何度も面談をしたりされたりする中で、自分の人生の後半はこういう中高年期の危機に直面する方々の相談やサポートをして生きていけたら、との思いに至りました。

話が長くなるので端折りますが、その相談のスキルを習得するために国家資格キャリアコンサルタントの資格を取りました。

キャリアコンサルタントは、クライエントから様々なお悩みをお聞きして解決のヒントとなる提案をするまではできますが、具体的な課題解決はできません。

そこで、やり方によってはクライエントをキャリア理論で導きながら、様々な契約書や協議書、公的制度を活用した補助金申請のサポート、法的な権利義務を発生させる遺言書作成のサポートや相続手続き時に重要な役割を果たす法定相続一覧図の作成や遺産分割協議書の作成、その他予防法務的な法的手段で課題を解決できる可能性のある行政書士の資格を取りました。

もちろん行政書士が全てを解決できるわけではなく、ケースによっては司法書士や税理士、弁護士、など様々な専門家の協力を仰ぎながらの課題解決になります。

ここまで読んでいただいた方はお気づきと思いますが、「行政書士」として開業したといっても「許認可申請」という行政書士の法定独占業務は私のやりたい仕事の中には一切出てこないのです。

というわけで、行政書士の独占業務である許認可申請をメインとせず、キャリアコンサルタント資格に基づく相談スキルをベースとして、予防法務・民事法務を中心とした行政書士になりたいと思っています。

『建設業許可や風俗営業許可や産業廃棄物処理業許可といった「許認可申請」という行政書士の法定独占業務をメイン業務に据えず、遺言相続などの司法書士や弁護士と競合する業務を行政書士がやったところで、たかが書類作成の専門家である行政書士が真の?法律の専門家である上級?士業とはまったく戦えない。それらの業務を選んだほとんどの新人行政書士が2~3年で廃業している。行政書士は許認可申請を業務とするべきです。』といった趣旨の投稿がSNS上では多く見受けられます。

これは一面その通りだろうと思う反面、お客様のお困りごとを解決するという観点に絞って考えれば、法的な専門性だけが必要な要素であるわけではないことは明白です。必要な法的知識を身に着けることはもちろんですが、お客様に寄り添って一緒に解決していけるような、そんな行政書士になることを目指しています。

私のサラリーマン時代と同じように苦労と我慢を重ねて大いに悩んでいる中高年や様々なお困りごとを抱える方々の人生の後半戦をサポートできる存在になるために、35年勤めた会社を早期退職してまで新たなセカンドキャリアに踏み出した自分の決断を「無」にしてしまいたくありません。

「許認可申請」は独占業務なのだから安定して儲けやすいというのはその通りだろうと思いますが、経済的な安定のために好きでもない仕事(あくまでも私は建設業許可や風俗営業許可や産業廃棄物処理業許可の仕事がやりたくて行政書士になったのではない、という意味です。それがやりたくて行政書士になった人や経済的な安定を求めて行政書士になった方々は、もちろん許認可申請にやりがいを持って取り組まれていますよ!)をするのであれば、安定した会社員を続けていれば良かったわけですから、、、、

人にはそれぞれの境遇や生活環境や過去やその時々の役割やこれからの目指す姿があります。あたかもそれが絶対であるかのように「この仕事はするべきではない」とのSNSの論調を真に受けてしまっては、自分が幸せになるためのライフキャリアからは遠ざかってしまいます。皆さん、溢れる情報に踊らされずに、心の声に正直に耳を傾けてくださいね。自分が幸せになるための答えは自分の中にしかありません。人に言われたことをやれば幸せになれるわけではないのですから。。。

長くなりましたが、記してきました通り、私のライフワークはキャリアコンサルタントと行政書士の強みを活かして、クライエントのお悩み解決のサポートをすることです。

キャリコン行政書士として、様々な発達段階に応じたサポートをしていくためにはキャリア発達理論のスーパー先生のライフキャリアレインボー🌈にあるような各年代に応じた課題を明確化したうえで、どのようにアプローチしていくかを考える必要があります。

それが今の私の命題です。「行政書士とライフキャリアレインボー」
まだ、その明確な答えは出ていませんけれど、悩める中高年をサポートできるようになるために、日々精進していきたいと思います‼️

そして、これから私と関わっていただける方々(このnoteを読んでいただいている皆さんも!)の人生が少しでも幸せな方向に進んでいただければ、それ以上の幸せはありません😊

一緒にがんばりましょう‼️

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すごく励みになります‼️ありがとうございます♪これからも良い記事が書けるようがんばります