百年名作ーひとり語り『藪の中』

芥川龍之介が生まれたのは1892(明治25)年3月1日。今年で生誕130年を迎える。
そして本作『藪の中』は、世に出てから丁度100年(初出:1922(大正11)年、「新潮」新年号)。
発表の年、芥川は4誌(新潮・改造・中央公論・新小説)の新年号に登場し、一つの絶頂期であった。

ひとり語り『藪の中』は舞台活動が困難な2020年、一日ロケで製作。
藪に残された死骸…殺しと強姦の吟味。真実は、藪=闇の中だ。
〈不確実性〉に隠された「欲」、邪悪と正直の共存にフォーカスする。

芥川は本作発表の前年に、新聞特派員として上海に渡った。
混沌とした大陸も又「確かなモノなどない現実」と「欲望と渇望」の渦であったろう。

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