北原久仁香ひとり語り
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百年名作ーひとり語り『藪の中』
芥川龍之介が生まれたのは1892(明治25)年3月1日。今年で生誕130年を迎える。 そして本作『藪の中』は、世に出てから丁度100年(初出:1922(大正11)年、「新潮」新年号)。 発表の年、芥川は4誌(新潮・改造・中央公論・新小説)の新年号に登場し、一つの絶頂期であった。 ひとり語り『藪の中』は舞台活動が困難な2020年、一日ロケで製作。 藪に残された死骸…殺しと強姦の吟味。真実は、藪=闇の中だ。 〈不確実性〉に隠された「欲」、邪悪と正直の共存にフォーカスする。 芥川は本作発表の前年に、新聞特派員として上海に渡った。 混沌とした大陸も又「確かなモノなどない現実」と「欲望と渇望」の渦であったろう。
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聴く読書『乙女の像ものがたり』一、岩手・太田村
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 太平洋戦争…1941~45年にあった戦争。日本はアメリカ、イギリスなどと戦い、広島、長崎に原子爆弾を落とされるなどして敗戦。 行商人…店をかまえず、品物を持って町や村を売り歩く商人。 詩人…詩を作る人。 草野心平…(1903~1988)福島県出身の詩人。太平洋戦争前から光太郎と親しかった。 国民服…太平洋戦争中、広く国民が着る服として定められた軍服のような服。戦争が終わっても着続ける人が多かった。 自在かぎ…いろりの火になべなどをかけるために、上から下げてある金具。 コンビーフ…牛肉を塩づけにしたもの。
聴く読書『乙女の像ものがたり』二、光太郎、その若き日
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 留学…外国へ勉強しに行くこと。 ロダン…(1840~1917)フランスを代表する彫刻家。 カフェ…コーヒーや洋酒を出す飲食店。明治の終わりころ、日本にもできた。 柳敬助…(1881~1923)画家。 北原白秋…(1885~1942)詩人。 画廊…絵や彫刻などの美術品をかざって売る店。光太郎は東京に日本で最初の画廊「琅玕堂(ろうかんどう)」を開いたが、わずか一年で閉店。 荻原守衛…(1879~1910)光太郎と同じく、西洋に留学し、ロダンを尊敬した彫刻家。 柳八重…(1883~1972)のちに編集者として活躍した。 女子大学校…1901年に東京に創立された日本女子大学校。現在の日本女子大学。
聴く読書『乙女の像ものがたり』三、智恵子との出会い、結婚
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 平塚らいちょう…(1886~1971)女性解放運動家。 非なり…だめだ、よくない。 「緑色の太陽」…1910年に、光太郎が雑誌に発表した文章。芸術家の自由をうったえている。 縁談…結婚の話。
聴く読書『乙女の像ものがたり』四、智恵子の死、そして戦争
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 佐藤春夫…(1892~1964)詩人、小説家。光太郎は佐藤をモデルに油絵も描いた。 宮沢賢治…(1896~1933)詩人、童話作家。 キャンバス…油絵を画く布。 安達太良山…福島県中央部にある、高さ1700メートルの山。 姪…きょうだいの娘。春子は、智恵子の妹で早く亡くなったミツの娘だった。
聴く読書『乙女の像ものがたり』五、太田村の日々
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 疎開…空襲の少ない地方に、避難する事。ただし、終戦の直前に、花巻も空襲にあった。 分教場…学校からはなれた場所に住んでいる子どもたちのために作られた小さな教室。分校。 佐藤隆房…(1890~1979)宮沢賢治、光太郎の診察をした医師。光太郎の死後、花巻高村記念会を作った。 雪女…東北地方の民話に出てくる妖怪。吹雪の夜にあらわれて、人をこごえ死にさせるという。 藤島宇内…(1924~1997)光太郎や心平と、仲の良かった詩人。 島流し…江戸時代など、罪をおかした者への罰として、はなれ小島などに送ったこと。 元素…水素、酸素など、物質をかたちづくるおおもと。 仏教…インドで釈迦がおこした、仏になるための教え。 胸像…人間の、胸から上を作った彫刻。
聴く読書『乙女の像ものがたり』六、十和田湖
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 県庁…県の中心となる役所。 知事…都道府県の長。 津島文治…(1898~1973)青森県知事。小説家の太宰治の兄。 十和田湖…青森県と秋田県にまたがる湖。1936年に、国立公園に指定された。 国立公園…国が指定する広い面積の自然公園。 功績…あることをなしとげたてがら。 石碑…いろいろなものごとの記念などのため、石に文章などを彫って残すもの。 谷口吉郎…(1904~1979)建築家。のちに、青森県庁の設計もした。 原民喜…(1905~1951)草野心平や藤島宇内と同じグループの詩人、小説家。広島で原子爆弾の被害にあい、その体験を作品にした。 顕彰…亡くなった人などの功績を、広く世の中に紹介すること。 除幕式…石碑などが完成した時におこなう、おひろめの式。 湖畔…湖の岸辺。 原生林…人の手が入っていない、自然のままの林。 透明度…湖などで、水がどのくらいきれいなのかを表す数字。 金メッキ…他の金属に、金をぬりつけること。 菊池一雄…(1908~1985)彫刻家。光太郎は、乙女の像が完成しないうちに、自分が死んでしまう事も覚悟し、代わりの作者に菊池を指名した。
聴く読書『乙女の像ものがたり』七、乙女の像
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も聴いて下さい。 七、乙女の像 中西利雄…(1900~1948)画家。光太郎と知り合いだった。 高村豊親…(1890~1972)金属工芸家。光太郎の弟。 鹿島立ち…旅立ち。 裸婦像…人間の肉体の美しさを表現するため、はだかの女の人を作った彫刻。 小坂圭二…(1918-1992)青森県出身の彫刻家。 藤井照子…乙女の像のモデル。当時、19歳。 三種の神器…元は皇室に伝わる鏡、剣、玉をさす。 北川太一…(1925~ 2020)のちに、高村光太郎記念会事務局長となった。 ブルーズ…美術家が着る、ゆったりとした作業用の上着。 脚立…二つのはしごを、両側から合わせ、上に板をのせた踏み台。 へら…細長く、先が平らで、縁が刃のような形をした道具。 犬吠埼…千葉県銚子市にある岬。1912年の夏、光太郎と智恵子はここをおとずれた。 上高地…長野県の北アルプスのふもとの高原。1913年夏、ここで二人は婚約をした。 鋳造…溶かした銅などを型に流し込み、銅像などを作ること。 感慨…心に深く感じて、しみじみとした気持ちになること。
聴く読書『乙女の像ものがたり』 八、光太郎智恵子、永遠に……
作:小山弘明(高村光太郎連翹忌運営委員会代表)http://koyama287.livedoor.blog/ 画:安斉 将 https://anzaimasaru.wixsite.com/anzai *この物語は史実をもとにしたフィクションです。 出典:『十和田湖乙女の像のものがたり』(十和田湖・奥入瀬観光ボランティアの会 発行) 協力:山本隆一(一般社団法人十和田奥入瀬観光機構)https://www.towada.travel/ja/index 音楽素材:クラシック名曲サウンドライブラリー、フリー音楽素材MMTスタジオ より 青森県十和田湖畔に立つ高村光太郎の彫刻、通称『乙女の像』の物語です。 光太郎と妻・智恵子の生い立ちや出会い、その後のあゆみなども、解りやすく伝わるよう書かれました。 大人の方はもちろん、小さな方も、ぜひ聴いて下さい。 <言葉メモ> 聴診器…医者が患者の体の中で発生する音をききとり、診断するための道具。 高村 規(ただし)…(1933~2014)光太郎の弟の豊親の子。のち、日本広告写真家協会の会長になった。 最期…命が終るとき。 祭壇…お葬式などを行うときに、神仏や霊をまつったり、お供え物を捧げたりするための檀。 遺影…亡くなった人の写真。 甥…きょうだいの息子。 みちのく…東北をさす古語。 愛称…親しみをこめて呼ぶ呼び名。 与う…あたえる 銅とスズとの合金…ブロンズ。銅像の材料となる金属。 造形…彫刻や絵などで、ものの形を作ること。 無機質…命のないもの。 はらわた…腸などの内臓。 粘液…人間の体内にある液体。 脂…脂肪。 円錐空間…横から見て、三角形になっている空間。「乙女の像」が二体とも前のめりになっているため、横から見ると、全体が三角形に見える。 天然四元…火、水、風、土。 非情…人間らしい心をもたないこと。 原始林…人の手が入っていない、自然のままの林。原生林。
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語りと津軽三味線で花火を打上げます!
【全編】旧安田楠雄邸庭園『圓朝花火』(正岡容 作)~音声配信~ 主催/公益財団法人日本ナショナルトラスト、たてもの応援団 協力/旧安田邸サポート倶楽部、Juhla Tokyo 出演/語りと和楽の芸人衆〈かたりと〉(語り:北原久仁香、津軽三味線:小池純一郎) 2020年10月ゲネプロの音声です。 没後120年を経ても尚、 落語の神様と讃えられる三遊亭圓朝の人生を 花火に重ねた傑作短編に耳を傾けて下さい。 この物語で、圓朝の忘れられないエピソードとして描かれるのが、 両国の川開き花火。 隅田川花火大会と名前を変えて、今日に至っています。 江戸時代、納涼の名所となり毎年大勢の人で賑わった両国の川開きに、 彩をそえたのが花火。 8代将軍・吉宗の享保18年(1733)5月28日(旧暦)に催された 初の両国川開き初日に花火が打ち上げたのが、起源だそうです。 旧暦の5月28日は、今年の7月7日〈七夕〉にあたります。 隅田川の花火大会は中止ですが、 どうぞ、音と想像力で花火をお楽しみ下さい。