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歯と私の恐怖体験

「では、口をゆすいでくださいね〜」

「…はーい。」

ぶくぶくと口を濯ぎ、ぺっと吐き出した時に、一緒に出てくるのは、ため息と、後悔である。

いつも後悔である。



こんにちは。
くいたろうです。

今回は、 #いい歯のために  のコンテストがあったので、文章の練習を兼ねて書きたいと思います。



歯と私の恐怖体験



 あれは、私が小学校低学年の夏休み、毎年恒例の祖父母の家に泊まりに行ったある朝のこと。
 口の中にあるはずの歯が、歯茎ごと洗面台に置いてあるのを発見してしまった。
とっさに私は見てはいけないものを見てしまったと思った。

 いつもは私が起きるころにはすでに口の中に収納されていたのだろう。
今まで見たことのない歯がそこにはあった。

当時小さな私には正直気味が悪かった。
洗面所の歯磨きコップに入れてある総入れ歯が。
まるで口の抜け殻のようだ

祖父母の家にある怖いもの。
大きな仏壇先祖の肖像画ぼっとん便所そしてこの総入れ歯も今日から仲間入りである。

私が初めて入れ歯と出会った一種の夏休みの恐怖体験だ。
夏といえば怪談話。うってつけである。

生々しさで言えばダントツ1位だ。

歯茎はどうしたんだろう?
口の中はどうなるんだろう?
恐怖である

母によく言われた
「きちんと歯を磨かないと、おばあちゃんみたいに総入れ歯だよ!」
脅迫だ。いやである。

口の中が空洞になってしまうのだろうか?

甘いものを食べたがったり、歯磨きを面倒がったりすると、いつも言われたその台詞。
洗面台のあの総入れ歯を思い出しては歯を一生懸命磨いたって、虫歯にはどうしたってなってしまう。
歯医者に行くたびに思う。

『おばあちゃんみたいな総入れ歯になったらどうしよう…』
歯医者は怖いし、入れ歯も怖い



さて、月日は流れ、私ももうすっかり大人になった。
 だいぶ前からあれはほんものの歯茎でも、口の抜け殻でもないことを知っていたし、虫歯=すぐ総入れ歯ではないこともわかった。
 ポリデント、タフデントのCMらへんから、そんなに入れ歯は怖いことでも、隠さなくてはいけないものでもないのだとわかった。

 現在は仕事でいろいろな患者さんの入れ歯に触れる機会もあり、名前入りなんてものに感心をしたりもしている。
 すっかり慣れたものだ

 でも、今でも入れ歯を見ると時々あの夏の日、初めて入れ歯と出会った時の気持ちを鮮烈に思い出してしまう。

 
 いい歯のためにできること
日々の歯磨き、定期的な歯科検診。
 自分の歯と永遠の愛を誓い、ぜひ添い遂げたいものである

 アーメン☆彡



本日は11月8日(いい歯)の日このまま投稿しようと思いましたが、読み返してふと役に立つことが何もないことに焦りを感じましたので、日本歯科医師会様が作成しているありがたいツールを発見しました。
 私はチェックシートなるものが好きで、こっそりと自分の歯の問題点に向き合え、こっそりと改善を試みるのに最適です。
 みなさまもご参考にどうぞ。
とりあえず私はタフトを今日は買って帰ります





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くいたろう
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