アメリカ戦振り返り
試合の結果
トータルスコアは、41対24で見事勝利となりました。
日本代表は、前半が、3トライ3ゴール、1PGの24点。
後半は、2トライ2ゴール、1PGの17点。
アメリカ代表は、前半が、1トライ1ゴール、1PGの10点。
後半は、2トライ2ゴール、の14点。
これで、PNCをグループ1位で通過し、準決勝でサモアと対戦する事になりました。
後半すぐに、トライを取り31対10としたところから、一時31対24まで迫られた事で多くのファンは不満を口にしているようです。
苦しんだ原因
ここまで苦しんだ原因は、シンプルに言うと2つと言ってよいのではないでしょうか。
1つ目は、ハンドリングエラーやスクラムの反則といったミス。
2つ目は、自陣でのモールディフェンス。
ハンドリングエラーについては、実況席からも指摘があったようにかなり汗でスリッピーになっていた事が要因の一つだろう。
しかし、イコールコンディションで戦ってるのだからそれは言い訳にはならないのではないでしょうか。
これは、ある程度予想できた事であり作戦や事前の準備の点で改善が必要と思われます。
次戦は、もう少し涼しくなるかも知れませんが、相手のプレッシャーは今までの2戦より激しくなる事が予想されるので、準備が必要になるでしょう。
モールディフェンスについては、ちょっと割られ方が悪い気がしますが、ペナルティを取られたようにディフェンスの入り方のタイミングがコンマ何秒かずれている気がします。
2つ目のトライは、本人が一番わかってるでしょうがディアンズ選手のところからボールが出てしまったところで、アンラッキーな形で相手にすっぽり入ったところで見事に走りこまれた感じでした。
少しオフサイドポジションぽかったので、やむを得ないでしょうが、はなさなかったら、トライはなかったかも知れません。
(但し、カードが出た可能性もあるのでなんとも言えませんが・・・)
スクラムについて
スクラムについて、反則などから批判をする向きがあるようですが、私は悪くないと思っています。
W杯後に、スクラムコーチが変わり、フロントローのメンバーが変わった事からもっと押されるのでは?と思っていましたがペナルティ以外では、ボールを失っていないはずです。
問題のペナルティーも、ヒットがコンマ何秒か早い事と、落ち方に問題があるのではという感じに見えます。
正直、スクラムがどちらか一方の要因で落ちる事は、ないはずです。
それでも、より落ちた原因になるプレーをした方の反則にするレフェリングが多いようです。
インターナショナルでは、すべからく落ちた時には上から多いかぶさってこられるように感じています。
要は、さも相手が先に落ちたかのように見せかける為です。
ここいらあたりへの対応をどうするかと、あとはヒットのコンマ何秒かをどう調整するか?ここさえ、やれればそう問題はないと思っています。
超速ラグビーへの誤解と収穫
超速ラグビー自体への批判があるようですが、まだ完成形どころか実験段階のものをどうこう言うのは早計ではないでしょうか?
もう一つは、超速ラグビーって単にハイスピードで展開するノーキックラグビーみたいにイメージしているようですが、本当にそうなのでしょうか?
確かに、ペナルティーから早い仕掛けやハイスピードでトライを取りに行く事も超速なのででしょうが、本来は判断、セット、動き出しを相手より早くする事なのではないでしょうか?
ディアンズ選手が、試合前にラインアウトについて、早くセットして早く動く、超速です。みたいな事を言っていました。
ですから、キックを蹴らないとも言っていないし、ハイスピードの展開ラグビーを相手かまわずやるという事ではないと思っています。
ただ、現状どこまでハイスピードな展開を継続出来るスタミナがあるか?やきつい時に誰が冷静に判断してプレーチョイス出来るか?図っているような気はします。あと、経験値の少なく伸びしろの多いポテンシャルの高い選手の底上げをしながら、今後W杯を戦った経験値の高い選手との融合を図る計画と邪推しています。
アメリカ戦での最大の収穫は、李選手が裏にショートパントを蹴ったプレーです。前回、カナダ戦ではループプレーが読まれだした(単にスタミナでついていけなくなっただけと思っているが・・・)時に裏のプレーがなかったのですが、今回はセンターが1枚だけ激しく前に出てくるところを、勇気をもってショートパントを蹴ったプレーが素晴らしかったと思いました。
何回か1回は、裏のプレーを使っておかないと相手の足が止まらないからです。しかも、今回は相手の足を止めるだけでなく、トライまで取ったのですからあっぱれというしかないでしょう。
秋のテストシリーズには、稲垣、具、姫野、松島といった選手達も帰ってくるかも知れないと思うと結構楽しみでしかないという風に思います。
なんとか次も勝って、反省する。それを期待しています。