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サイバイマンの戦闘力について語るセンス。

私の勤める会社は、最近は会社らしくなったけど、私が入社した当初はウェイウェイな人達が多かった。特に営業はその色が強く、一歩どころか十歩程引いて、距離を取っていたものだ。

勤め始めて数年が経った頃には、背中合わせの営業チームの人々が昨日のナンパの成果や、浮気がバレて起きた修羅場話などで盛り上がっていても、我関せず、仏のようにやり過ごせるようになっていた。

営業マンのヤンチャ話に関するスルースキルは習得していたものの、ヲタクにまつわる話は別である。
私の背後の営業マンは、私の3学年上の人だった。そのため、新人営業マンの指導係をしていたのだが、なぜか仕事を教えるときの例えがちょいちょいドラゴンボールであった。

なぜだろう?世代だったのか、本人がドラゴンボールにがっつりハマっていたのかは知らないが、長身でスタイルも良く六本木や渋谷のクラブで夜な夜なお姉ちゃんを求めてウェイウェイしている人がドラゴンボールって・・・と、密かにツボだった。

しかも、その例え話が結構コアだった。コミックスをちゃんと読んでいない人には、なかなか伝わりにくいのではなかろうか、というネタを持ち出してくる。決してヲタクではないのに。

私の周りには、何故か定期的にドラゴンボール好きの人が現れる。
以前noteに書かせていただいた、名前も知らない高校の卒業文集の彼もそうだが、中学校の頃にもいた。しかも教師の中に。

その教師は理科の先生だったのだが、忘れもしない、ある時の理科の小テストの解答の選択肢が以下のようになっていた。

①惑星 ②恒星 ③ナメック星

さ、、、3、、③に丸してぇ〜っ!!!この欲求っ!!!
5点捨ててもの良いから、③に丸をしようと動く私の腕を必死で止める左手。
そんなお茶目な選択肢を用意しちゃう先生が、私にギニュー特戦隊の構成員の名前は乳製品からきていることを教えてくれた。
鳥山明先生のネーミングセンス、惚れる。
私のママンは、ブルマにいち早くルーズソックスを履かせていたあのファッションセンスに感服していた。

話が逸れた。
そうそう、私の背後の営業マンの彼だが、ある時能力についての話をしていた。もしかしたら新人君へのお説教だったのかもしれないが、ヲタクワードが出てくるまでは仏のスルースキルを発動してしまっているので、話の導入について私が知る由もない。

能力の話をする中で、いつの間にか戦闘力の話になっていた。
「スカウターでお前らの戦闘力を見たとしたら、うんたらかんたら」
そんな例え話で説教を喰らう方は、たまったもんではないだろうが、背後でただ盗み聞きをしているいちヲタクとしては、よしきた、はいきた、もっとこい状態だった。

そして、放たれるサイバイマンの戦闘力。
え?何故そこであえてのサイバイマンの登場?そのチョイス?そして、何故知っているサイバイマンの戦闘力。

引き続き聞き耳を立てていると、どうやら彼は戦闘力1200のサイバイマンでも、自分より強い戦闘力1480のヤムチャをやっつけられたことを引き合いに出して、何かを語りたかったようだが、もう真面目な話は入ってこないよね。

サイバイマンの戦闘力1200・・・
タカタカタカタカ。
お。
本当だ。
え?
タカタカタカタカ。
ほら、ナッパが言ってる。
あー、本当だ。

ザワザワっとするオフィス内。
私もだけどさ、結構な人がその瞬間に会社のパソコンで
「サイバイマン 戦闘力」
で検索してたみたい。

これってさ、つまりさ、社内の大半の人が仏のスルースキル身につけていて、聞いていないようで聞いているってことよね。
コワコワ。
でも、自分も人のこと言えないのでお互い様。だって、意外に面白いのよね。
あとは、自分の能面スキルのレベルアップに努めて、さも真面目に仕事と向き合っているように見えるようになるしかないな。

さて、そんな私の戦闘力は今どれ位なのだろうか?

▼名前も知らない高校の卒業文集の彼が登場する記事はこちら

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