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てのひらに満月
ライター仲間の菜々さんがTwitterでこんな呼びかけをしていた。
【ゆるアンケート】
— 野内菜々🍊取材ライター (@nana_nouchi) April 14, 2022
フルーツギフト専門店「蝶結び」さんでのお仕事をきっかけに知った、春のフルーツ「黄金柑」。
「黄金柑の感想noteを書いて、野内が読むこと」と引き換えに、限定1名様に個人的にプレゼントしたいと企み中。
note書くよ!なノリのいい方、います?https://t.co/sC1hTPxlIp
柑橘好きの私としては、見た瞬間に
「なぬ!? 我が推しの せとか よりも美味しい柑橘があるというの…?」
と心惹かれ、勢いのままに図々しくも名乗りをあげたところ、菜々さんが快諾して下さった。
そして待つことわずか1日で「貴婦人の味と香り」と称する柑橘が我が家に届いた。えっ早い。
そんなわけで、京都のフルーツギフト店「蝶結び」さんから「黄金柑」がやってきました。
産地は鹿児島県の鶴田果樹園さん。
事前に菜々さんのnoteを読んだところ、黄金柑はどうやら「おまんじゅう」っぽいらしい。
え…おまんじゅう?
訝しむ私の手元に届けられたのは、みかん箱とは程遠いコンパクトな小包み。
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さらになんだかオシャレな包装紙にくるまれている!これぞ、贈答品クラスのフルーツ!という感じで心がはずみます。
しかも、包装紙を開けてもないのにふわ〜っと柑橘の香りが。
これはすごい。岡山名産の清水白桃でも、ここまで香りが滲み出てはこないよ!?
さてさて、と包装紙を開けてみると、菜々さんのメッセージが書かれた一筆箋と、蝶結びさんのショップカードが。
![](https://assets.st-note.com/img/1650702495151-vdRQy4aV8F.jpg?width=1200)
黄金柑の解説カードは、白い繊維が漉き込まれた上品な大礼紙。
木目調のギフトボックスには「貴婦人の味と香り 黄金柑」と金の箔押しが。
いやー、贈答品の果物って、開ける前からユーザー体験がすばらしいよね…!
すでにリビングは柑橘の香りがぷんぷんで、娘が「すっごくいい香り!」とはしゃいでる。
そして箱を開けると……
……!?
![](https://assets.st-note.com/img/1650702682862-NaSEQzPilB.jpg?width=1200)
……おまんじゅう……!?
薄紙に1つ1つ包まれた、おまんじゅうサイズの黄色い果実が並んでおりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1650702648361-0ZlOaBL073.jpg?width=1200)
贈答品クラスの果物が薄紙に包まれているのはよくあることですが、なんというか…
いやこれ、想像以上に「おまんじゅう」だったので、ちょっと笑っちゃった。可愛い!
薄紙の中からは、黄色い小さな柑橘が。
このサイズ感、どうやったら伝わるだろうとキッチンを見回してみたものの、あいにく普通サイズのミカンがちょうどよく転がっているわけもなかったので、とりあえず鶏卵と並べてみました。
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小さい!
そして、めっっっちゃくちゃ、いい香り!!!
黄色い柑橘といえば、ゆず、レモン、グレープフルーツなど、香りもスキッとしたシャープなイメージがあるところ、この黄金柑は爽やかな甘い香りでツンとしたトゲがない。
かといってオレンジ系の柑橘ほど甘味が濃くない、不思議な香りです。
黄色くまぁるいその可憐な姿は、おまんじゅうというより満月。
手のひらサイズの満月をいただきます。
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皮はあっさり手で剥けるんですが、いかんせん果実が小さいので若干剥きにくい……
果肉を包むじょうのう(房に分かれてる薄皮の部分)は一般的なミカンと同じくらいの薄さで、ぱくっと食べちゃえます。
が、一房がめっちゃ小さいやんけ…!
なんか一房だけチミチミ食べると味がわかりにくいので、バクッと半玉口に入れることにします。
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モグモグびっくり。
黄金柑は、良い意味でも悪い意味でもアクがない、スーッと体に染み渡るような果汁を持っていました。
黄色い柑橘なので、グレープフルーツみたいに酸味や苦味があるんじゃないかと思ってたんですが、まーびっくりするくらい優しい味。
スーッと体に染み渡るような果汁で、夏にストレート果汁一気飲みしたら絶対美味しいだろうな…というくらい、良い意味でも悪い意味でもアクがない味です。
私の推し柑橘 せとか と比較すると、せとかの果汁は酸味を覆い隠すほど甘味が濃厚で「オッス! オラ、せとか!」くらい主張が強い。
対して黄金柑は、酸味は薄いが甘味もそれほど主張せず、爽やかに軽やかにスーッと喉に落ちていく。
慌てて「あのっ、お名前を…!」と呼び止めると「……黄金柑(ささやき)」とだけ言い残して去っていく。そしてシャンプーの残り香が…みたいな感じです。(どんなんや!)
パッケージに書かれていた黄金柑のキャッチフレーズは「貴婦人の味と香り」ですけど、私としては貴婦人よりももっと若い、青春みを感じます。
あっでも初恋の味ってレモンに例えられるんだから、そこから角が取れてふわんと丸くなった味と考えたら、貴婦人クラスに落ち着くのかも…?
うーん、おいら貴腐人だからよくわかんないや。
正直、黄金柑は果実の味の印象よりも香りの印象がすごい。
苦味の全くない、ふわっと柔らかで清々しい柑橘系の香りは、ずーっとずーっと嗅いでいたいくらいです。
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あんまり香りが素敵だったので、どうにか長く楽しめないかと果皮を干してポプリにしてみたんですが、乾燥するとあまり香りが立たなくなりました。残念。
これ、精油とかないのかなぁ。この香り、エッセンシャルオイルでめちゃくちゃ人気出るのでは?
ともかく、ジューシーな果汁と素晴らしい香りの黄金柑、家族みんなで美味しくいただきました!
特に、柑橘の酸味が苦手な娘が「美味し〜!」とバクバク食べたのがすごく嬉しかった。
菜々さん、ありがとうございました!