山さくらかな
神社の歴史で、江戸時代、大きな変化をもたらした人物がいます。
本居宣長(もとおりのりなが)
です。
むかしの人が、詠まれた和歌には、
時に、 一人歩きすることもあります。
どういうことかというと、
和歌のかいしゃくは、自由なので、
その時代の心情によって、その解釈が大きな影響をもつこともあります。
例えば、
では1句 ご紹介
私の大好きな詠歌です。
敷島の 大和心人問わば
朝日に匂う 山桜花
しきしまの やまとごころ ひととわば
あさひに におふ やまざくらばな
〈語意〉
敷島:日本
大和心:日本人の心
匂う:映る
みなさんどのように感じるでしょうか?
江戸時代の国学者。本居宣長先生の詠歌です
幕末から明治時代。
富国強兵のスローガンのもと 突き進んでいった、
昭和までの時代。
「武士道」とは?の答えをこの詠歌から見出した、
立派な日本男児は多かったと思います。
見事に咲いて 見事に散る 散り際の美しさ・・・その桜花と日本人の心が重なったのでしょう。
学説はいろいろとありまして・・・
桜=散り際の美しさを連想しますが、
実は、この歌の真意は違っていて、
こうなのです。
朝日の素晴らしさと神秘と それに映える山桜の見事なまでの美しさ
その空間美を詠った(うたった)もので
つまり、
日本の風土はその美しさの中にあり、
その美しさをいつも感じ取れる日本人の心の美しさを詠んだ歌と解釈されるのです。
ちょっと難しいはなしでごめんなさい。
いずれにしてもいい和歌です
敷島の 大和心人問わば
朝日に匂う 山桜花
日本の心ってなんだろう?
と、思うならば、
それは、
見事に、朝に映える、やまざくらの花たちのようなものです。美しい国土、さくらのような美しい民族精神です。
何も言わず。綺麗に自然に花を咲かせます。
ってところです。
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