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【世界もココロもグラデーションでできている】⑤ 「混色」
こんばんは 八彩理絵子です。 前回は「照明と色の見え方」のお話をしました。
今回は「混色」についてのお話です。
「混色」とは 2色以上の色を混ぜ合わせて、別の色を作り出すことです。 「混色」は大きく加法混色と減法混色の二つに分けられます。
【加法混色】 ☆同時加法混色 色光による混色を同時加法混色といいます。 同時加法混色のもとになる色は
R(赤) G(緑)、B(青)の3色で、 これを❝加法混色の三原色❞といいます。
・R(赤:レッド:長波長の光)
・G(緑:グリーン:中波長の光)
・B(青:ブルー:短波長の光)
この3色は、それぞれ他の2色を混色しても作れない色で、加法混色ではこの3色の混合量を調節することで様々な色を作ることができます。
・R+G→Y(黄:イエロー)
・G+B→C(青緑:シアン)
・B+R→M(赤紫:マゼンタ)
・R+G+B→W(白:ホワイト)
加法混色によって、無彩色をつくることができる二つの色を補色
(減法混色の場合は減法混色の補色)といいます。
☆併置加法混色・・・モザイク画/カラーテレビ/織物
併置加法混色とは小さな色点を高密度で並べることで起きる混色です。
※キリスト教の信仰によって統合されていた中世ヨーロッパでは人工的に色を作り出すことは、神が作った自然の秩序に対する冒涜行為であるという古くからの考えに支配されていた。そのために色を混ぜてつくることがほとんど行われなかった。併置加法混色を利用したモザイク画が古くから盛んであったのも、その影響といわれています。
☆継時加法混色・・・回転混色版
継時加法混色とは塗り分けた円板を高速で回転させると、それぞれの色とは違う、新しい一つの色がみえてきます。これを回転混色といいます。
短時間で行われる変化を眼が見分けることができなくなった時に、それぞれの色が混色する。これを継時加法混色といいます。
![スカイツリー](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87763619/picture_pc_25b64e1cd1e2ca487476255aa3428425.png?width=1200)
「東京スカイツリー」も加法混色でライティングされています。
様々なイベントに応じて中央部の柱はさまざまな色にライティングされますが、
このライティングには、
加法混色の三原色のLEDを一組として箱に収められたものが使われています。 それら3種類のLEDからの光を加法混色することでさまざまな色を作り出してイベントにふさわしい演出をしているのです。
【減法混色】 光がフィルターを透過する際に、ある特定の波長の光が吸収されてもとの色より暗い色になる混色のことを減法混色といいます。
減法混色では次の3色を❝減法混色の三原色❞といいます。
⭐C(青緑:シアン)→長波長の光
(R)を吸収する
⭐M(赤紫:マゼンタ)→中波長
(G)の光を吸収する ⭐Y(黄:イエロー)→短波長
(B)の光を吸収する
・C+M→B(青:ブルー)
・M+Y→R(赤:レッド)
・C+M+Y→Bk
混色を応用した身近な例として カラーモニタ カラー印刷 織物と混色 絵具の混色などがあげられます
今日の伝統色は
前回に続き秋の食べ物「栗」から
![落ち栗](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/87765462/picture_pc_65e73fc1a24b8071411148ff5eee6328.png?width=1200)
「その妙なる色合いに覗く古の人の繊細な心」
落ちたばかりの栗の若々しい色合いをこう呼んだとおもわれますが、古の人が栗色とは別に、あえて落栗色を表現した繊細な感性に私も習いたいものです。
ここまで読んでくださり
ありがとうございました。
ここまで 私の「名前について」のお話しや「色のひみつ」と題して「色のなぜ」や「眼のしくみ」等についてお話してきましたが、 次回からは「虹のひみつ」についていろいろな角度から見ていきたいと思います。
よかったらまた覗いてみてください。