【世界もココロもグラデーションでできている】㉝ 「きもののひみつ」➇
こんにちは 八彩理絵子です。
前回「付け下げ」のお話しをしました。
今回は「色無地」(いろむじ)と 「小紋」(小紋)のお話しです。
色無地 色無地とは、白生地を黒色以外の一色のみで染 めた着物のことで、柄は付いていません。
格は、生地自体に織り込まれている柄の
「地紋(じもん)」がついているかどうかで
変化します。
紋が付いている場合は訪問着と同程度の格と なりますが、袋帯を締めるのが一般的です。
紋が付いていない場合、袋帯を締めれば 付け下げと同程度の格に、名古屋帯を締めれば 小紋と同程度の格になります。
・紋付きの色無地
子供の卒業式・入学式・七五三・お宮参り等
・紋無し・袋帯の色無地
同窓会・祝賀会など。
・紋無し・名古屋帯の色無地
お食事会・観劇など。街着。
江戸小紋
型染めの小紋のなかで最も格が高い染め技法
江戸小紋三役である「鮫」「行儀」「通し」で
あれば紋付きとして着られます。
東京エリアでは色無地に準ずる着物として
茶道などで着用されることが多いようです。
小紋
「小紋」という言葉には複数の意味があるので
注意が必要のようです。
江戸時代以降「型染めによる小さな柄=小紋」
でありそれは現代でも間違っていないのですが
現在は「型染め全般」を指して
「小紋」と呼ぶようになりました。
よって、現代では大きな柄であっても
型染めであれば小紋と総称されています。
同じ柄が繰り返すパターンで染められて
いるため「柄の上下(天地)」や
「縫い目の柄の繋がり」は
考慮されていないため、
仕立て上がっても絵羽着物
(訪問着や付け下げなど)のように、
1枚の絵にはなりません。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
TPOに合わせて楽しめる着物。
「紋」や「帯」によって
「格」が変わることを知りました。
私自身もここ数日の中で学び直した
気がしています。
もう少し「きもののひみつ」に
おつきあいください。
今日の伝統色は「藁色」(わらいろ)
稲の藁の色を指す、柔らかく乾いた薄い黄色。
ほんのりと緑色の気配がするのは、そこに
色褪せる前の青々とした姿が滲んでいる
からでしょうか。
稲の主役は稲穂、でもこの脇役である藁、
色みは少々薄いですが、
含蓄の多い色ということです。
なぜなら、 田んぼに立てて二週間ほど
乾燥させると、縄にも、むしろにも、
米俵にも使えます。
しかもそれらは、編まれては解かれ、
解かれては編まれ、何度もリサイクル
されていました。
更に、牛や豚など家畜の餌としても大活躍、
そしてまた、家畜の糞が、
良質な稲の堆肥となっていたのですね。
最後まで読んでくださり
ありがとうございます。
大切なお時間をありがとうございました。
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