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【世界もココロもグラデーションでできている】45「日本の陶磁器(焼き物)のひみつ」⑳
こんにちは 八彩理絵子です。
前回まで日本のお着物についてお話しをしてきましたが、今回「日本の陶磁器のひみつ」についてお話しします。
まず、歴史をみていきます。
陶磁器(焼き物)の歴史はとても古く、縄文時代(約1万5000年前~約2300年前)まで遡ります。その後、弥生時代から古墳時代にかけて土師器(はじき)や埴輪(はにわ)が登場します。弥生時代の土師器は縄文時代の土器と製造方法や様式が著しく異なっており、大陸からやってきた渡来人の影響が伺えます。
日本では縄文土器以来、長く土器の時代が続きました。
5世紀に朝鮮から高温で焼く須恵器(すえき)が、7世紀には唐から釉薬の技術が伝わり、やがて平安末期から鎌倉時代にかけ、現在も操業が続く「六古窯」(瀬戸、常滑、信楽、越前、丹波、備前)で陶器の生産がはじまりました。
【日本の陶磁器(焼き物)の特徴】
自分の手で作る、好みの実の物を収集する、日常の暮らしの中で使う・・・陶磁器には様々な楽しみ方があります。
なぜ日本の陶磁器は多くの人を魅了するのか。
陶磁器の発見は食文化に大きく関係します。
2013年、「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ世界文化遺産に登録されています。
日本料理は「目で食べる」と言われ、美味しく食べるための演出に、形や色、模様など多種多様な食器が使われます。
洋食器と違って手に持つことが多い和食器の場合は、デザインだけではなく、大きさ、重さ、手触りまでもが器選びの要件となるため、一般家庭においても自然と食器を選ぶ感覚が養われてきました。
また、日本伝統の文化である茶道や華道でも、陶磁器は重要な役割を担ってきました。
日本では「やきもの」は単なる実用的な容器としてではなく、芸術性や精神性をも表す存在として、日々の暮らしの中にあり続けてきたのです。
【陶器と磁気の違いとは】
陶磁器とは焼き物全般を指す言葉です。
陶磁器には主に陶器と磁器の2種類があります。
後ほど陶磁器の歴史についてご説明しますが、日本に磁器が登場したのは江戸時代初期1610年代のことです。
陶器と磁器の最大の違いは硬さと薄さにあります。
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焼きものの代表・【日本六古窯】
瀬戸焼、備前焼、常滑焼(とこなめやき)、信楽焼(しがらきやき)、丹波立杭焼き(たんばたちくいやき)、越前焼の6つ。
日本六古窯とは、中世から現在まで生産が続き、1000年の歴史を持つ代表的な6つの窯の総称で、磁器などは中国から朝鮮から渡ってきたものですが、日本六古窯の焼き物は生粋の「日本生まれ」です。
日本の陶磁器の『経済産業大臣指定伝統的工芸品』をみていきます。
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【マイコレクション】を紹介させてください
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マイコレクションを紹介出来てなんだか嬉しいです♪
今日はここまでになります。
読んでくださり ありがとうございます。
次回は「陶磁器と食文化」についてお話ししたいと思います。
今日の伝統色は「紅掛空色」
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ほのかに赤みの乗った清らかな青色で、夜明け前の薄闇が込める青空を彷彿させる色合いです。
紅掛空色と言う色名は、この色の染め上げ方を忠実に表現したもの、「空色に紅色を掛けたもの」という意味であり、空色と紅色が別々に染められていることがわかります。
油絵で、二つの色をあえてパレット上で混ぜないで、キャンパス上で重ねて塗る技法がありますが、こうすることで宿るのが、単に混ぜるだけでは出せない、霊妙な奥行き。何事も真に深みに達するには一つ一つ、丁寧に積み重ねなければならないのですね。
最後まで読んでくださり ありがとうございます。
大切なお時間をありがとうございました。