素人が農業で起業したいと思ったら
素人が、農地を見つけられない理由
農業をやってみたいと言う人から
よく耳にするのが、
『農地が見つからない』
と言う話。
私もずいぶん前、農地を探すために
市役所の農務課
農業協同組合
に聞きに行きました。
市役所では、
『JA(農業協同組合）に聞くといいですよ』
と言われ
JAでは、支店をたらい回しにされたあげく
『農地は、知らない人に貸さないよ』
と言われ、とても驚いたのを覚えています。
まったく知り合いもいない、
農業をやったことがない人への風当たりは
驚くほど冷たかった。
もちろん
農地を気軽に貸せないと言う、真っ当な理由があるからなんだけど。
農地法と言う法律があり、農地を取得するとなると
その地域の農業委員会に、認めてもらう必要が出てくる。
農業やりますと言って、
産業廃棄物を大量に放棄して
姿をくらますなんてことも実際にあったようで、
『はいそうですか』
と気軽に貸し借り、売り買いができないようになっているのです。
しかし、農業やってないとなると
話もまともに聞いてもらえないんだ
と言うのが正直な感想でした。
気合いでは乗り切れない
農業やりたいと思っても、
実績のない人の話は、ほぼ聞いてもらえない。
そして、実績ないままに農業に突入するのは、
路頭に迷うことになる。
農業であっても、れっきとした事業なのだ。
起業すると言うことなので、
正直、熱意だけでは何もカバーできない。
それに、農業は自然がパートナーなので
予測するのが、とてもむずかしい。
半年かけて育てた作物が、気候の影響を受けて売り物にならない
なんてことは、普通にあることだ。
気候だけでなく
害虫被害
高温低温被害
得体の知れないウイルス
などなど
自分たちの努力だけでは、
到底敵わない影響が、大きくつきまとう。
販売店に、当たり前のように農産品が並んでいるけど
それって、めちゃくちゃすごいことなんだなって
農家になって、初めて知りました。
あれだけの量を、安定的に供給してくれる農家さんって
スーパーすごい！農家さんたちなのだ。
そんな
スーパーすごい農家さんたちも
代々引き継いできたベースがあるから、
安定的に、大量に供給できるんです。
（苦労を、しっかり通過してきたからだ。）
もちろん、新規就農で始めた方も多くいらっしゃると思うけど
それなりの年数、苦労されて築いてきたんだと思います。
『安定供給』
当たり前のことなんですが、
そこまで行くのに、かなりイバラの道を歩くことになるのです。
（うちは、まだイバラの道が続きそう・・・^^;）
それだけ、大変なのです。
前に進むために、必要なこと
農業は、はじめてやります。
農業で起業したい。
と、思ったらまずは、
受け入れてもらえるところを探そう。
農業の現場で働き、近隣の方とも良好な関係を築く。
これに尽きる。
農場を経営している方であれば
その農地を、しっかり守っている方であり
地域にも根付いているはずだ。
相方も15年以上、花苗生産会社で働いてきて
近所の方々とも、交流をしてきた。
もちろん相方は、自然とそうしていただけなんだけど。
それに、近隣の方々も働いている人のことをよくみている。
相方は、献身的に働いていたので
近隣の方には、とても真面目で誠実にうつったようだ。
地域によって、さまざまだと思うので
一概には言えないが、
私たちの場合は、
相方が、真面目に働き、
近隣の方とも良好な関係を築いてきた
と言うのが、とても大きいように感じます。
『独立するんです。』
と、話すと
あれだけ、私が探していた農地を
『使ってくれないか』
と、貸してもらえることになったんです。
私は、そばで見ていて
やはり、何事も
『信頼』
がなければ、成り立たないんだなと学びました。
自分にしか作れない財産
農業で暮らしていきたい
と、思ったら
まずは、農業に関わることから
スタートしてみてる。
今は、農家さんも人手を確保するのに
大変苦労されています。
農業したいと言う方は、
農家から見て、とても貴重な存在なんです。
農家で働きながら、
技術を学び
地域の人とのコミュニケーションを深め
『信頼』
と言う、大きな財産を築くのです。
信頼は、お金では買えないし
自分にしか作れない、大きな財産。
独立する時にも、大きな武器になるのです。
信頼できなければ、
紹介することもできません。
勤め先の農家さんに、
農地の相談に乗ってもらえる可能性もあります。
近隣の方が、農地を紹介してくれる可能性もあります。
これも全て、信頼がなければ
ありえないことです。
どんな仕事でも、共通することですよね。
誰かから、もらえるものでもなく
お金で、買えるものでもない
農業で、起業したいと思ったら
素人だからこそ、農業に関わりある人との
信頼関係が、重要になってくるのです。