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ありがとうございました 林士林 個展 『土に宿る生命の力』

2024.8.31sat - 9.8sun 終了いたしました。残暑の中お越しいただき、ありがとうございました。

※ 以下、写真キャプションは士林さんの言葉

土裂開纹饰(どれつかいもんしょく)の花器 大地の裂け目をモチーフにした花器が、自然の力強さを表現します。これらの作品は、土が乾 燥して割れる様子を芸術的に解釈し、その裂け目から新しい生命が芽吹く様子を表現していま す。
百器夜行(ひゃっきやこう) 私は普段、生け花を愛好しており、家には多くの花器が棚の上に整然と並んでいます。これら の花器を見つめるとき、彼らは本当に棚に留まりたいと思っているのでしょうか。もし彼らに足 が生えたら、静かに逃げ出し、大切に育てられた花たちを連れて外の世界を探検したいと思うで しょうか?それとも花たちを家に送り返し、本来属している自然の中に戻したいと思うでしょう か?私は土を手でこねながら、小さな花器が自在に動く柔軟な体を持っていたらいいなと想像し ています。そうすれば、花たちを連れて遠くへ旅立つときにも自由に動くことができるでしょ う。
日常の小制作 日々の暮らしの中で、私は土との対話から小さな花器たちを生み出しています。こちらは無意識 のうちに私の手が動き、形作られたこれらの作品です。日常に溶け込みながらも、特別な存在感 を放つこれらの小さな花器は、私の生活にさりげない潤いと温もりをもたらしてくれます。

士林さんの『百器夜行』を初めてみた時、並んだ花器たち一つひとつがそれぞれのうごきで歩いているようでとても面白いし愛らしく思いました。
今回みんなで行列して、えっちらおっちらと歩いていくような展示をしていただけて本当に嬉しかった
ギャラリーClose後、夜間照明の会場内を外からながめていく通りがかりのお客さまもちらほら…
本当に夜な夜な器たちは歩いていたかもしれませんー

今回は生きている植物を飾った姿も展示。
えらぶ素材は、花だけでなく野菜も使ってとても自由
野の花一輪でもスッといけると器が生き生きとしてきます。
士林さん在廊中のみ、会場内の好きな器を使っていけ花体験もしてもらい贅沢で楽しい時間でした。

花器の内面には防水のため釉薬を使っていますが、表面は化粧土の仕上げで土そのものの魅力がより際立っています。
工芸、彫刻のジャンルにはとらわれない自由な表現
「日本でもっといろんな技術を吸収したい」と語る士林さんの作品をこれからも楽しみにしています。

作家Instagram:40shilin

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