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<第7話>本質

マンガ:つのだふむ
解説:西澤明洋

マンガ家つのだふむによる熱血ブランディング・ドキュメンタリーブランディングマン。【期間限定・全話無料公開中!】


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アイデアはすでにある

ブランディングプロジェクトでは、最初に現状分析からはじめて、これから新しくやってみたいことなど、メンバー全員でたくさん「アイデア出し」を行います。

神社のみなさんからも「増えすぎたお守りを減らしたい」「SNSを積極的に活用してみたい」「でも威厳ある神社にしたい」などたくさんの意見が出てきました。

ですが、限られた経営資源の中で全部を行うことはもちろん不可能。ですので、前回もお話した差異化を強くし伝言ゲームを速くするフォーカスポイントをみんなで探します。ブランディングの肝となる部分です。

「新しくブランディングだ!」という気持ちで議論を進めると、今までやったことのない何かにチャレンジしなければいけないと考える人が結構多いです。(例えば最近なら「DX化」や「SDGs」など)
ですが、新規事業立ち上げなどのプロジェクトでもない限り、まったく新しい何かがブランディングの肝になることはまずありません。

僕らは「ブランディングのアイデアはすでにその会社の中にある」と常に考えています。
ブランディングでは、これまで会社になかったようなものを突然つくり出しても、現場では活かしきれないのです。

合わせるのは「意見」ではなく「目線」

ブランディングのフォーカスポイントを考える上で、メンバーからあがってきた様々なアイデア。これを無理に合わせようとするとパッチワークのようなチグハグなものになりかねません。
こうした出てきたアイデアをフォーカスするコツは、意見を合わせようとするのではなく「目線あわせ」、つまり「ブランドに対する全員の考え方をあわせる」ことです。

神社のみなさんの意見やアイデアをひとつひとつ丁寧にみていくと、考え方の根っこで共通する部分が見えてきました。それは「祈祷」です。

神社で祈祷というと当たり前のように聞こえますが、実は最近の神社の運営ではだんだん簡略化されています。
これに疑問をもっていた神社のみなさんから出てきたアイデアは、実はこの「祈祷をもっと大切にしていきたい」という思いが隠れていたのです。


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