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<第9話>全部やる

マンガ:つのだふむ
解説:西澤明洋

マンガ家つのだふむによる熱血ブランディング・ドキュメンタリーブランディングマン。【期間限定・全話無料公開中!】



ポジショニング戦略から考える

前回フォーカスで「やること」を決め、さらにそれを強化するために「やらないこと」を決めるという話をしました。
これを「ポジショニング戦略」と言います。
 
ポジショニングとは簡単にいうと「陣取りゲーム」
市場の中で自分の強みが活き、かつ他とは違うというポジションを獲得すること。そうすることで顧客からそこのポジションの第一人者として認識されるようになるのです。
 
このポジショニングですが、実際の陣取りゲームとよく似ていて、基本的には早い者勝ちです。二匹目のドジョウを狙うのは難しくて、すでに他社がとってしまったポジションに後から割って入るのは大変な労力を要します。
 
ですのでブランディングを考える時は、市場の中で自分の強みが他とは違うように認識される最初のポジションをデザインしていくことがとても重要な作業となります。
ただ「やりたいことをやる」のではなく、「自分の良いところ」かつ「他とは違うところ」にやることをフォーカスしていくのです。

組織能力からも強みを考える

 
しかしながら、業種や市場環境によってはポジショニングだけでは差異化できない場合があります。
例えば僕たちの事例でいうと電力会社やガス会社、介護施設など、国の制度や規制によりサービスに関して各社一律となる強い基準があるような業種は、市場の中でお客様からはっきり違うポジションのブランドだという認識を得ることは簡単ではありません。また極度にコモディティー化が進んだ分野の商品なども同様です。
 

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