かけがえなきを。追憶。(再)
終戦日芋炊きて笑む母けふも
終戦日子が逝きしとや寒き夜
なにもなきそこから始め終戦日
語らぬを聴けばよかった終戦日
終戦日親なき子立つ駅の隅
母
あんなに大きく見えていた
あなたが
覗き込んでは きもちを 掬い取るよに
微笑んでみせた
あなたが
こんなに
小さくなって
あなたには 陽だまりの匂いがした
わたしは 車いすを押しながら
懐かしいその匂いを吸い込んで
茜色のそらを見てた
終戦日芋炊きて笑む母けふも
終戦日子が逝きしとや寒き夜
なにもなきそこから始め終戦日
語らぬを聴けばよかった終戦日
終戦日親なき子立つ駅の隅
母
あんなに大きく見えていた
あなたが
覗き込んでは きもちを 掬い取るよに
微笑んでみせた
あなたが
こんなに
小さくなって
あなたには 陽だまりの匂いがした
わたしは 車いすを押しながら
懐かしいその匂いを吸い込んで
茜色のそらを見てた