喫茶店で。

ふらっと立ち寄った店に ひとり。
じっと珈琲を見つめて 吐息をついて
なにやら言いたげに見つめている
女性がいた

まるで
思春期の少女が おとなの薫りに憧れ
躊躇いがちに その店にいるように
それは ひとつかみの 理性

そんな少女の面影が重なる

窓辺には しろいカーテンが揺れ
黄色いガーベラが3本 ガラスの花生けにさしてある
ガーベラは うつむきがちに並んでいた


この喫茶店は 気に入ったかい?
BGMはバッハだね。それともシューマンかい?
苦い珈琲は 少し背伸びかい?
あなたの父上の好きだったブルーマウンテン。
ふかい笑みをたたえた
店主が 遠くから見守ってつぶやく。

本とバッハと珈琲しかない店だけど。

そこで
出会ったひとは かわいいひとだった。


このnoteに出会って こんなこと思いました。

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