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noteの町で。


レスカ

部屋の外は 残暑と秋の夜の空気が交差して
なんともいえぬ緩んだ風が吹く

ふらっと noteの町を歩く
いつもの見慣れた家々の明りが灯る
カーテン越しに 暮らしがある。

いつのまにか 風が変わったようで
窓を開けたら 夏の終わりを告げるように
吹き過ぎて行った。

通りを歩いて ふと空を見た
真っ暗ななかに 星が瞬いている
 
 ふと 鼻先を なにかが通り過ぎた
ツンと酸っぱい。
 
こんばんは。

こんばんは。

それは 遠く過ぎた日の記憶の一シーンだった。
勤め始めた会社の先輩と 小さな喫茶店に入った日の。
田舎の商店街のなかにある。長いこと そこにあった。
やっと社会人になって 入ってみた。

少し 薄暗い。
客も まばらだ。
退勤後、ひと月に一度だけ 先輩とくる。
その日 ふたり メニューを見ながら 目を合わせて 
云ってた。
 「レスカ!ください」
注文とりに来たおんなのひとに 目で笑いながらいう。
 おねえさんは 「はい」と これもまた 笑みながら
メニューを持っていく

  レスカ。。
レモンスカッシュの略。
 そのころ 決して 略していうのが流行っていたわけじゃないけど
なぜだったんだろ。
おとなな気がしたような。。。

 社会人になったばかり。
私たちは 読書会の話とか旅行の話などをしては 他愛ない時間を
過ごした。
 恋ばなも語るほどのことはなく 飲物を飲んだら19時までに家へ帰るのが当たり前な、そんな日常だった。

  なぜ この日を思い出させたのか わからない 。

脈絡がないのだが、このひとのnoteに出会ったら
 ふと こんな、ひとコマが浮かんでた。

忘れてた、 あのころのこと。
なぜか 酸っぱいレモンスカッシュの味とともに。

    ~他愛もない夜のつぶやき~




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