お看とりについて考えたこと

お看とりとは

私は施設で働く介護職員で
“お看とり”もやっている施設なので
施設内で亡くなる入居者さんもいらっしゃいます

介護業界の事に詳しくない方は
“お看とり”ってなに?と思うかもしれません

“お看とり”とは
ざっくり説明すると
「延命措置とかしないで、無理せず自然に亡くなる事を見守る介護」です。

具体的には
ご飯を食べなくても無理に進めたりしないし
万が一の時も
救急搬送や心肺蘇生もしないです

それほどでもない

私自身が第一発見者になったことも
この五年間で数え切れないくらいあります

就寝介助(寝る前の介助)の為に部屋に行くと
既に亡くなっている

部屋の前を通りかかると
ビクともしてないのでよく見ると
呼吸をしていない
等々…

そんな話をすると
介護職員などではない人からは

「入居者さんが亡くなったら悲しくないの?」
「お部屋に入って亡くなってるなんてショックじゃない?」とか言われるのですが

正直
「それ程でもない」が本音です

別に人の死になれてるわけではない

と言うのも
私は仕事として
入居者さんに関わっているので
それ以上でも以下でもありません

もちろん
祖父や祖母が亡くなった時は
泣いたし悲しかったし
それなりにショックはありました

なので
私が人の死に対して
無関心であるわけではないのです
(たぶん…)

しかし
先ほども伝えた通り
仕事として入居者さんに関わっています

なので
入居者さんの死に対しては
どちらかと言うと
「達成感」に近い感情があります

「ご利用ありがとう御座いました!」と言った
感情に近いと思います。

サービスの質を高める

そうなるためには
自分がどれだけその入居者さんに対して納得の行く介護サービスを提供できるか?
に関わってくると思います

自分が納得いかない充分でないサービスを
提供して亡くなったとしたら
やはり心残りがあると思います

つまり
入居者さんに
どれ程の質の高い介護サービスを行えたか?
が鍵となります

結局、自己満足

とはいえ
介護保険で出来ることは決まっているので

入居者さんが望むことを
全て出来るわけではありませんし

こちらも仕事として介護しているので
無料でやる(ボランティア)と言う概念はありません

それに
ご逝去された利用者さんが
満足していたのかは知りようがありません

というわけで
人の死を受け入れるかどうかは
その人に対して
生前どれだけ
自分が納得のいくサービスを提供できているか?
だと思います

結局、自己満足なのです

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