U149 2話『子供』が子供に、そしてアイドルになる物語が美しい
まずは感謝の気持ちを伝えたい。
ロリコンに厳しいご時世にU149(身長149cm未満)という攻めたタイトルの乳臭いガキが沢山出てくるアニメを作ってくれたことに対して———
U149は現在6話まで配信されており、毎話1人のアイドルを好きになるように仕向けてくるシナリオがグッドだね!(海外の反応)
今回はU149 2話の感想です。
話の解説をしつつ感じたことを語らせていただきたい。
原作は未履修です!ガキ以外に興味は無いので。
内容解説
2話は市原仁奈にスポットを当てた回である。
仁奈ちゃんはハツラツとした女の子だ。着ぐるみを身につけていると、楽しいらしい。いかにもな可愛らしい女の子でイクイクイクイク!
仁奈ちゃんは天真爛漫で悩みなんて何もなさそうな印象を受けるが、2話では彼女の『心の陰り』が描写され子供として歪な考えを持っていることが分かる。
それが判明するのが以下2つのシーンだ。
アイマスシリーズの2話は宣材写真を撮るのがお決まりになっているらしく、丁度その撮影シーン。仁奈ちゃんはひよこの着ぐるみ姿で写る気マンマンであったが顔を見て貰うための写真だからと脱ぐことを要求される。
仁奈ちゃんは悲しげにどうしてもダメなのかと食い下がり、加えて脱いだら一緒に写真を撮ってくれるのかとPに問いただすのだ。
「着ぐるみを脱いだら プロデューサー一緒に写真写ってくれるですか?」
その後、場面は唐突にダンスのレッスンに切り替わる。どうやら写真撮影は上手くいかなかったらしい。
このシーンでも彼女の陰りが見て取れる。レッスン後、プロデューサーに褒められたアイドルが「まぁ、この調子でひと足先に一人でデビューね」と軽口を言うと仁奈ちゃんは”一人"という単語に過剰反応してしまう。
「一人は寂しいでごぜぇますよ」
後に答え合わせされるが、この時点でも強調した2つのセリフから子供として歪な考えが見えてくる。ただ着ぐるみが好きで一人は寂しいと考える9歳児のセリフとしては少々不可解だからだ。
(小学3年生が常に着ぐるみを着ている時点で変ではあるが・・・)
前者のセリフからは着ぐるみを脱いだ後の事を心配している事が分かる。
ただ着ぐるみが好きで脱ぎたくないのであればこんなセリフは出てこない。そうでは無く、脱いだ後の自分と仲良くしてくれるか不安に思っているから出てきたセリフなのである。このセリフ(質問)の本当の意味は「プロデューサーは着ぐるみの有無で私への態度を変えませんか?」だ。質問がいじらしすぎるだろ…
後者のセリフからは"一人の寂しさをよく分かっている”という事が推測できる。恐らく一人で過ごす時間が長いのだろう。これは親からネグレクトされてますわ。そんな環境に身を置いているにも係わらず着ぐるみを着て明るく振る舞っているのだから健気で異常だね。
さて、実際のところどうなのか、続きを見てみよう。
次のシーンでは仁奈ちゃんがニワトリの着ぐるみを無くしてしまい、仁奈、プロデューサー、橘ありすの3人で捜索することになる。
警察のおじさんや周辺住民に聞き込みをしていく、そして時刻は夕方になり舞台は公園へ。
仁奈ちゃんは公園の子供達から人気で一緒に遊び始める。
その子供達の親曰く、仁奈ちゃんはいつも一人で公園に居るらしい。やっぱりネグレクトされてるじゃないか…
その後無くしたニワトリを被っている不審者を発見する。
仁奈ちゃんはニワトリを返してもらおうとするが、不審者はニワトリと友達になったからとそれを拒否してしまう。
プロデューサーと橘ありすが透かさずフォローしようとするが仁奈ちゃんは思いの丈を告白し始める…
「仁奈の着ぐるみはすげぇんです!魔法ですげぇ着ぐるみなんです!」
「仁奈のパパ海外にいるですよ。ママもお仕事忙しくて」
「だけど着ぐるみ来てたらいろんな人が仁奈と遊んでくれるです」
「仁奈みんなとレッスンするのすげぇ楽しいです。一緒にいてぇです」
「だから、着ぐるみがあれば仁奈、一人じゃないから。着ぐるみなしの仁奈なんておもしろくねえですよ」
2つのセリフへの答え合わせですね。
やっぱりネグレクトされてるし、そのせいで自己評価が下がり関心を引くために着始めたであろう着ぐるみのおかげで皆が仲良くしてくれると思い込んでしまっている。
この子に一体どういう言葉をかけてあげたらいいのか。どうすれば救えるのか。我らが分身のプロデューサーは咄嗟に言葉を紡ぐ。
「そんなことない!」
「今日だってどこに行ってもみんな笑顔だっただろ?」
「市原さん、着ぐるみがすごいんじゃない。市原さんがすごいんだよ」
「市原さんが元気だからみんなも元気になれるんじゃないか。市原さんは市原さんのままで魅力的なんだよ」
ん~!!✨💯✨
仁奈ちゃんが初めから明るい性格だったのか、着ぐるみを着始めて明るく振る舞うようになったのかは分からないが、彼女のその振る舞いを肯定することで歪んだ考えの原因である低い自己評価を正している。𝒑𝒆𝒓𝒇𝒆𝒄𝒕 𝒄𝒐𝒎𝒎𝒖𝒏𝒊𝒄𝒂𝒕𝒊𝒐𝒏.
プロデューサーの言葉を聞き、今日はずっと着ぐるみを着ていなかったことを指摘された仁奈ちゃんは明るさを取り戻し始める。この後のプロデューサーとの会話も良くてさァ…
「仁奈がもっともっと元気だったらパパも喜んでくれるかな?」
「もちろん!お父さんが世界のどこにいたって市原さんの元気が伝わるようなすっごいアイドルになろう。俺が全力でサポートするからさ!」
「アイドルになったら、着ぐるみなくてもパパもみんな仁奈のことを見てくれるですか?」
「ああ!」
「そっか、アイドルすげぇ!よ~し!仁奈すっげぇアイドルになってでっかくデビューするですよ。応援してくだせぇプロデューサー!」
こんなん見せられたら仁奈ちゃんの事好きになってしまう。一生発揮されることはないであろう俺の父性が市原仁奈に注がれてしまう。終わりだ。
その後、一人ではなくみんなでデビューしようというお話が挟まり第3営業課の結束が深まるのであった。
もう心が完全に父親目線になった視聴者の情緒は限界であるが、まだ終わりではない。宣材写真の再撮影が残っている。
イクイクイクイクイクイクイクッ!!!!!!
『子供』が子供になるということ
ティーンエイジャー(13歳から19歳)を主役にした物語であれば子供が大人に成長していく姿を描くのが一般的だろう。
だが市原仁奈は9歳であるし、U149メンバーは最年少が9歳で最年長が12歳であり全員がchildである。まだ大人になるには早すぎる。
そしてロリコンは子供が好きだ。だから描くのならば大人への成長では無くアイドルへの変化が相応しいのだ。
そういう意味でU149の2話は💯であった。歪んだ『子供』であった市原仁奈が歪みを解消し子供に、そしてアイドルになる物語なのだから。
終わりに
2話を見た後、仁奈ちゃんでシコったら濃いのが出た。
4話も良かったから感想書きたいね。桃華ママしゅき。後はありすの成長が楽しみだね。彼女も大人を信用してない『子供』なので。
U149好きなんだけど、OPとか見てると自分の人生を悲観してしまう。
俺もキラキラしたアイドルになりたくて、俺もアイドルやれます!俺にやらせてください!って言おうとしたけど俺が言うと意味が違ってきちゃうな。子供抱きたいって父親が言うと抱擁やろなって思うけど俺が言うと違うだろ。子供抱きたい。
そういや1か月ぶりにnote書いたら思ったより時間かかって毎月更新バッジの権利失いました。これからはもう少し頑張るのでよろしくお願いします。