セラピスト
京都奈良 旅の途中
Aman kyoto SPAへ
昨年のことですが、コロナ禍の東京に舞い戻り渋谷にベースを敢えておきました。セラピストとして最後の仕事をする覚悟を決めてわたしが納得いく間がとれる処を構えました。
お台場、高輪、新宿、銀座、南青山、恵比寿、代官山、表参道と東京のビューティやファッション、メディアに纏わる場所や人と仕事をしてきて、まさか最後に渋谷のど真ん中に来るとは思わなかったんです笑
ですが、いまこの瞬間に渋谷で若者が叫んでいるこのカオスが最高に面白い。彼等の生命力と社会の基盤の崩壊を眺めながら淡々と次の時代を見据える喜びがあります。
都会のど真ん中にいるといろんな方が訪ねてきます。毎日全身全霊でその方が生き生きとするようにオセロの黒を白に返していく。
同時にAIボットのシナリオ設計とデータ解析、ブランドのPRセラピー開発も行っていました。また、癌にもなりかけ(PCR検査)も違うウイルス型判定のため受けたり(自力で治しました笑)
2020年はとにかく全くと言っていいほど休みをとってなかったからか、年をあけてから全くもってやる気が起きず。やっと仕事兼ねて奈良に伺い春日大社さんで厄祓いをしていただきました。そうしたらどっと疲れが出たのか右足が全く動かなくなり笑
そんな歩いてないんだけど
医者に「疲労ですね。」と。
それでこれはスパしかないなと当日閃きアマン京都さんへ。
前置きが長くなりましたが人生で2度目。
素晴らしい体験をしました。
手当てでしかできない
ヒーリングとかじゃなくてたしかな手触り
ずぶずぶと指先とともに彼女の気が入ってきて解けていく
空っぽの器に泉がうまれる
1度目は沖縄でした。気づくと涙が溢れすべてを預けていましました。15年程前の体験がきっかけでわたしはセラピストになりました。
今回、京都に伺う前「セラピストをあと半年で引退する」と2021年の夏には違う世界へいこうと発信していました。自分でも何故そんなことを言ったかわからずただ未来の事実がわたしの中で決定事項となりました。
そんな時にまさか、2度目が訪れるなんて。
セラピーが終わり、施設の外に出てお見送りがてら一緒に歩いてくださいました。背後の峰から風が降りてくる中、ふたりで石畳みを進みました。
わたしのからだ あたま こころに直に触れてくれた彼女にお礼を言いながらゆっくり話し出しました。
ずっと京都にいらっしゃるのですか?
いえ、少し前まで同じく東京で暮らして施術をしていました。転々とし、最後は田園調布でした。
セラピーはすきです、けれど続けていくのは大変じゃないですか。どのくらいこの仕事をされていますか?
19年目になります。そうですね、縁あって京都に来ました。
いいですね。・・・素晴らしかったです、今日は助かりました。
〇〇様は、先ほどアートと言っておられましたがどういうことをなさっているのですか?
形は模索しています。セラピーがすきで、この手に感じるうつくしい世界を表現できたらと・・・
そんな風にぽつぽつぽつと言葉を置いていきました。
おそらくは、長年セラピストとしてこころの奥まで手を突っ込んだ人同士でしかわからない微かな音を感じる会話でした。
わかっていたはずの宇宙に静かに高鳴っていました
門の外に出る際に彼女に写真と撮りました。そうしたら開業前、マネージャー採用面接で東京と京都でズームでお話いただき、わたしを通して上げてくださった総支配人がいらっしゃり、写真にご一緒いただきました。かみさまの御意図と思えるような不思議なご縁に感謝をお伝えしました。
わたしは、いまの居場所へ帰ります。
東京にはまだ通っていない道があるので